医学書院の70年

227/252

217医学書院年表History of Igaku-Shoin1843 ［天保14］ 金原寅作静岡県浜松市に生まれる（5月10日）1860 ［万延元］ 金原寅作江戸に上る1875 ［明治8］ 金原寅作本郷に質屋を開業（医学者，医学生の利用する者多く，これが書籍商に転換する動機となった）。 3.18 金原寅作本郷にて「金原医籍店」を創業1881 ［明治14］ 金原寅作ドイツ書の輸入を始める1882 ［明治15］ 金原寅作医学書の出版を始める1908 ［明治41］ 合名会社金原商店創立（3月18日） 金原寅作死去（4月3日享年66歳）1925 ［大正15］ 株式会社金原商店創立（1月15日） 金原寅作の遺児　作輔・一郎・次郎・四郎の兄弟が経営の衝に当り，医学書の出版，輸入及び医科器械の製作販売に発展を示した1943 ［昭和18］ 株式会社金原商店社長に金原一郎が就任。この頃から企業合同の計画が興り，同業数社と共に医学書籍出版会社，医学雑誌出版会社各1社への統合の気運となる1944 ［昭和19］ 7.27 日本医書出版株式会社創立 株式会社金原商店は，書籍，雑誌の発行権をそれぞれの新会社に譲渡し，医書販売店として存続することになった。日本医書出版株式会社は，戦後金原出版株式会社と改称し，今日に至っている 8.18 日本医学雑誌株式会社創立（資本金15万円）社長に今牧嘉雄＊，常務取締役に金原一郎・今田見信が就任。『戦時医学』『臨牀の皮膚泌尿と其境域』『日本歯科広報』『歯科学雑誌』などの発行を開始したが，用紙，印刷共に困難な時代で，発行は思うに任せなかった ＊衆議院議員で，日本医師会理事，内務省委員，日本医療団評議員，医薬制度調査委員などをつとめていた 12.20 空襲に備え宿直を開始する。最初の宿直者は金原一郎 〔従業員数〕10名1945 ［昭和20］ 敗戦前後の混乱はなはだしくこの年，活動の記録なし1946 ［昭和21］ 2.20 『簡約医学叢書』（ブルーライン）の刊行始まる 3. 金原元が学生書房の創立に参加，東大正門前旧《鉢の木》（旧医学書院本社）に開店 5. 戦時体制からの脱却が進み，日本医学雑誌株式会社社長に金原一郎，専務に今田見信が就任 10.15 『看護学雑誌』創刊