医学書院の70年
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2010.06.18書籍の受賞『逝かない身体』が第41回 大宅壮一ノンフィクション賞受賞社は欧文出版において,社団法人出版文化国際交流会の「国際出版文化賞」およびNPO法人日本翻訳家協会の「日本翻訳文化賞・日本翻訳出版文化賞および特別翻訳功労賞」を多数受賞している。前者は日本の優れた文化を外国語で出版した出版社の業績に対して与えられるもので,その最優秀賞が外務大臣賞である。後者は日本の優れた作品を外国語に翻訳出版した業績または外国の優れた作品を日本語に翻訳した卓越した業績に対するもので,日本翻訳文化賞は翻訳者に賞牌,出版社に賞状を,日本翻訳出版文化賞は該当作品を出版した出版社に賞牌・賞状が授与される。 和書においては,2006年度第22回梓会出版文化賞特別賞を嚆矢として数々の賞を受賞している。出版梓会は1948年,有斐閣の江草四郎氏を幹事長に専門書出版社42社で設立。現在では112の専門書出版社が参加している。梓会出版文化賞は,1982年同会の社団法人化を機に公益事業として創設されたもので,出版界には作品・著作者を表彰する賞は多数あるが,同賞は出版社を対象に顕彰している点がユニークである。 近年,特筆すべきは2010年の「ケアをひらく」シリーズの『逝かない身体―ALS的日常を生きる』(川口有美子 著)の「第41回 大宅壮一ノンフィクション賞」の受賞である。同書は,「ALS:筋萎縮性側索硬化症」という難病Prize-winning Books in Igaku-Shoin Ltd. Ikanai-karada Being a Prizewinner of the 41st Soichi Ooya’s Non- ction Award 70 years of igaku-shoin196

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