医学書院の70年
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創造の衰退につながる問題として,出版者側は反対の立場で粘り強く取り組んでいる。 「出版者への権利付与」については,長い間,「版面権」の創設実現に向けて出版業界として取り組んできたが,電子出版時代にあって,紙と電子を一体化した出版権の拡大が版面権に代わって最重要課題となった。出版者と著作権者,また利用者とそれぞれ主張が異なるなかで,最終的に紙と電子の出版権はそれぞれ別の権利として法改正されるに至ったが,金原優は,議論に参加するなかで,医書出版業界で進めている譲渡型の出版契約の推進が出版者を守る一つの打開策になるとして業界内外で提言している。文化庁が「電子書籍に対応する出版権」を認めるという新聞記事 (『新文化』 2013年12月26日より転載)The newspaper article on the ap-proval of “the publishing rights corresponding to electronic books” granted by the Agency for Cultural Affairs (Reproduced with permis-sion from Shin-Bunka, December 26, 2013).171

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