医学書院の70年
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たうえで,それぞれの項目には吟味を重ねた多様な中見出しを付し,箇条書きを主体としたマニュアル形式の記述が徹底された。例えば「疾患編」の「診断のポイント」では,症候,検査所見の中から診断のポイントを5つに限定して示す,「鑑別すべき疾患と鑑別のポイント」ではそれぞれ鑑別点を3つに限定する,などである。亀山正邦,高久史麿,亀田治男,阿部令彦の4教授を総編集者とし,各領域には責任編集者を設けた。 1985年3月1日に刊行となった初版は,1年経たずに初刷1万部が売り切れ,その後も部数を伸ばしベストセラーとなった。1992年刊行の第3版からはハンディなポケット判も刊行されており,デスク判と併せて現在刊行中の第6版に至るまで,『今日の治療指針』に並ぶ社の主力商品となっている。『今日の診断指針』初版(1985年)表紙The cover of the first edition of Today’s Diagnosis.123

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