レジデントBOOKカタログ 2025
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\              /インタビュー畑拓磨先生に聞きました挑戦を恐れず、自分だけのキャリアを築こう!76 | 76 * チーフレジデント制度の普及、人材育成、多施設共同プロジェクトを支援する日本初の団体として2019年に設立。全国のチーフレジデントが集うチーフレジデントミーティングを毎年開催している。総合診療医として臨床に従事しながら、日本チーフレジデント協会(JACRA)*代表、会社経営者、歌手など幅広い領域で唯一無二の活躍を続ける畑先生に、研修医時代のお話と、研修医の皆さんへのメッセージを伺いました。̶̶ 畑先生は医師、経営者、歌手など多彩な顔をお持ちですが、研修医の頃から今のような道を志していたのですか?畑  初めは今のような姿は全く想像していませんでした。分岐点になったのは、尊敬する先輩との出会いを通してチーフレジデントを目指し始めたことです。チーフレジデントは研修医のリーダーとして後輩のメンタリングや教育、カンファの運営など幅広いマネジメントスキルが求められます。しかし、それらを体系的に学べる場は病院の中にはありませんでした。そのため、一般企業のセミナーや他業種のコミュニティに自然と参加するようになり、マネジャーとして必須の知識やノウハウを獲得していきました。̶̶ 研修に励む中で、特に意識されていたことはありますか?畑  チーフレジデントというリーダー的存在になるには、医師として周囲に信頼してもらえるだけの基本的な診療能力を身につけることが絶対条件と思っていました。より幅広い領域で通用する臨床力を養いたい気持ちもあり、大学病院の初期研修プログラムに入りながら、そのほとんどの期間を茨城県の総合診療のメッカである水戸協同病院で過ごしました。また研修生活では、医学知識の量だけでは測れない医師の価値を意識していたように思います。例えば、フットワークの軽さやコミュニケーション能力といった部分です。病院の近所のコミュニティに顔を出して、地域の人々の暮らしを肌で感じたこともありました。医師目線だけでなく、患者目線でも良い医師になりたい。だからこそ、患者の暮らしまで想像し、本当の意味で寄り添えるようになろうとの思いが、そうした行動の根底にありました。column

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