2023年版_系統看護学講座_全70巻
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大■動脈カテーテルを鼠径部から大■動脈に刺入し,狭窄した頸動脈をバルーンにより広げ,ステントを留置する。術中にはがれた血栓などは,ステントの末梢にあるフィルターにより回収される。▼図7-1 頸動脈ステント留置術(CAS)389B.頸動脈ステント留置術(CAS)を受ける患者の看護2人とも手術については医師からの説明で理解できていたが,抗血液凝固薬を内服した状態で手術をするため術後に出血がおこらないのかといったことや,ICUの環境,入室する必要性について不安を訴えていた。そのため,止血はきちんと行い,術後も止血ができているかを確認するということや,ICUは現在の病室とは環境がかわらないことを説明した。また,カテーテル穿刺部の安静が必要なことや,点滴のルート,尿道カテーテルなどが挿入されることなどについても説明を行った。具体的に説明したことで,Sさんや家族からは,手術に関する一連の流れが理解でき,不安が軽減されたとの言葉が聞かれた。チェックポイント手術前に注意しなくてはいけない内服薬はなにか。術前オリエンテーションで,伝えるポイントはなにか。ICUのイメージができているか。患者や家族へどのような精神的援助を行う必要があるか。フィルター内頸動脈狭窄部バルーンステントカテーテルを通すバルーンにより狭窄部を広げるステントを留置するサンプルページ成人看護学 ❼ 脳�神経33序章を設け、患者の姿をイメージできる具体的な事例を掲載しました。新たに経過別の事例を掲載しました。経過を追った具体的な看護について学習することができます。手術の内容など、多数の図版で視覚的にも理解ができます。

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