今月の主題「理解のための25題」問題1不整脈の診断を行ううえで正しいものはどれか.1つ選べ. A:自覚症状の問診のみで診断は100%可能である.
問題2次の中から正しい記述を1つ選べ. A:多くのKチャネルは,内向き電流である.
問題3カテーテルアブレーションにより不整脈再発防止が高い確率で期待できる不整脈はどれか.2つ選べ. A:上室性期外収縮
問題416歳男子の心電図所見として精密検査が必要なものは次のどれか.1つ選べ. A:洞徐脈
問題5多発性心室性期外収縮を有する心筋梗塞後患者に対して生命予後を改善する抗不整脈薬はどれか.2つ選べ. A:フレカイニド
問題6非持続性心室頻拍に関する下記の記述で正しいのはどれか.2つ選べ. A:急性心筋梗塞急性期に認められたものは予後不良因子である.
問題7ESC・NASPEの分類における逆方向性典型的心房粗動の特徴について述べた文章のうち誤っているものはどれか.1つ選べ. A:狭部依存性心房粗動の約10%である.
問題828歳の男性.昨日から動悸が続くということで来院.血圧は120/72 mmHg,意識は清明で,症状は軽度の動悸のみ.心電図ではwide QRS tachycardiaを認めた(図1,本誌参照).誤りはどれか.2つ選べ. A:若年であり,血行動態が安定しているため上室性頻拍の変行伝導の可能性が高い.
問題9心房細動の発生要因としてイオンチャネルの異常が主要な役割を担うものはどれか.1つ選べ. A:心膜炎
問題10不整脈源性右室心筋症(ARVC)で認められ難い所見を1つ選べ. A:右室拡大
問題11Brugada症候群において正しいのはどれか.1つ選べ. A:左側胸部誘導におけるST上昇
問題12QT延長症候群にみられる特徴的な心電図所見あるいは不整脈はどれか.1つ選べ. A:イプシロン波(ε波)
問題1364歳男性.3年前に下壁心筋梗塞を発症し,ただちに再灌流療法を受けた.現在NYHAI度.定期の心エコー図検査では,左室拡張末期径52 mm,下壁の壁運動が軽度低下しているが左室駆出分画は56%と保たれている.24時間心電図検査では心室期外収縮が頻発しており(1,200/日),非持続性心室頻拍を5回認めた(単形性で最長4連発).ACE阻害薬とアスピリンが投与されている.心拍数 72/分.血圧 124/68 mmHg.正しい対処はどれか.1つ選べ. A:フレカイニドを投与する.
問題14抗不整脈薬の併用療法において,作用が拮抗(矛盾)するのはどれか.1つ選べ. A:プロカインアミドとピルジカイニド
問題15心房細動の予後を改善する因子はどれか.2つ選べ. A:洞調律維持
問題16症例1,2(本誌参照)は12誘導心電図上,心房細動と診断されるが,それぞれ,心房細動の分類でどれに属すると考えられるか.また,症例1で必ず投与しなければならない薬剤,禁忌薬剤はなにか.症例1は分類,投与,禁忌の組み合わせで選択せよ(例:A,b,c).症例2は分類のみ選択せよ. <心房細動の分類>
<投与および禁忌薬剤>
問題17次のなかでtorsade de pointesに対する治療薬はどれか.1つ選べ A:ニフェカラント
問題18心房細動に対するカテーテルアブレーションの適応となりにくいのはどれか.2つ選べ. A:抗不整脈薬無効
問題19恒久的心臓ペースメーカー植え込みの絶対適応となるのはどれか.1つ選べ. A:覚醒時の心拍数が40前後で,起立時のめまい症状を頻回に訴える症例.
問題20ICDに関する以下の記述のうち正しいのはどれか.1つ選べ. A:抗不整脈薬が有効な心室頻拍にはICD植え込みは必要ない.
問題21非弁膜症性心房細動による血栓塞栓症のリスク評価を行うためのCHADS2スコアにおけるリスクの中で,最もスコアの高いものはどれか.1つ選べ. A:うっ血性心不全
問題22非弁膜症性心房細動に合併した塞栓症に関する記述で,誤りはどれか.1つ選べ. A:ワルファリンはアスピリンより有意に脳梗塞の発症率を下げた.
問題23ワルファリン内服患者について誤った対処はどれか.1つ選べ. A:大腸癌に対する開腹手術のため手術日より4日前からワルファリン内服を中止としヘパリン投与に変更した.
問題2458歳女性.右下腿骨折後ギプス固定され自宅療養中であった.外出しようとした矢先,突然の意識消失あり,家人にて救急要請され来院した.到着時,意識は回復していたが,呼吸困難を訴え血圧76/40 mmHg,心拍数102/分,呼吸数18/分,SpO2:92%(6Lマスク吸入下)とバイタルサインは不安定であった.この患者に対する検査結果として最も不適切なものはどれか.1つ選べ. A:PCO2の上昇
問題25次のうち,頻脈の原因となるのはどれか.2つ選べ. A:甲状腺機能低下症
(解答は本誌掲載) |