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胃癌外科の歴史




著:高橋 孝
執筆協力:荒井 邦佳
  • 判型 B5
  • 頁 280
  • 発行 2011年03月
  • 定価 9,900円 (本体9,000円+税10%)
  • ISBN978-4-260-00902-7
リンパ節郭清理論の源流と「人」と「技」のつながりを探る長大な旅程
Billrothによる1881年1月29日の、歴史上初の胃癌胃切除成功例を源として、現代に至る胃癌手術の理論、担い手(人)、手術術式・手術手技(技)の長大な流れをたどる著者畢生の旅の記述。歴史的事実の羅列ではなく、その事象がそれぞれにどのように連関し、影響し、また形を変えていったのか、原典を詳細にたどり検証を加える。まさに長編小説を繙くがごとく、そこに描かれた人物像は生き生きと読者に語りかけてくる。
目 次
第1章 概観
 自分史の中での胃癌リンパ節郭清
 技と技のつながり,人と人のつながり,そして学と学のつながり
第2章 Billroth-1881年まで
 癌を見る「まなざし」-病理,病因
 病理解剖の始まりと腫瘍の分類
 細胞病理学と病因論,そして転移の把握と外科
第3章 Billroth-1881年1月29日への序奏
 Gussenbauer,Winiwarter論文(1) 胃切除の実験
 Gussenbauer,Winiwarter論文(2) 剖検例の解析
第4章 Billroth-1881年1月29日,Therese Hellerの手術
 1881年1月29日(1) この日の胃切除の意味を探る手がかり
 1881年1月29日(2) Therese Hellerの胃癌胃切除
 Billrothの癌外科,胃癌外科
第5章 Billroth-1881年1月29日 その後
 Billroth-1881年,胃癌胃切除8例
 Haberkantの集計-1894年までの胃癌胃切除
 胃癌胃切除後の生存期間,Billroth,Mikulicz,Haberkant集計
第6章 体表の癌を見る「まなざし」
 喉頭癌での観察(1) Fränkelの症例
 喉頭癌での観察(2) ドイツ皇太子の悲劇
 乳癌での観察(1) Moore・1867年
 乳癌での観察(2) Halsted・1894年
 体表癌から学ぶもの-リンパ節郭清への道筋・実践から理論へ
第7章 Mikuliczの演説(1898年)と著書(1900年),理論の始まり
 Mikuliczの演説(1) 胃癌の進展様式
 Mikuliczの演説(2) 胃癌の肉眼形態
 Mikuliczのリンパ節を見る「まなざし」(1) Sappeyのリンパ図の援用
 Mikuliczのリンパ節を見る「まなざし」(2) 実践と理論の結合
第8章 理論:リンパ流研究の革新-1896年とその展開
 Gerota液の出現とリンパ流研究の革新
 Pólya,Navratilの胃リンパ流の研究
 Poirier,Charpyのリンパ流研究
第9章 胃外科の普及と胃癌外科-世界大戦1914年まで
 Pólya,Navratilからどこへ-理論と実践,本道と逸脱
 胃外科の普及と胃癌外科:Mikuliczの訪米
 Mikuliczの郭清体系
 最初の挑戦-大網切除
 Jamieson,Dobsonの胃リンパ流-その批判
 Grovesの大網切除
 Sasse,Fohl,Finsterer,そして武藤完雄
第10章 直腸癌,子宮癌外科にみる理論と実践
 直腸癌外科:Gerota,Quénu,Cunéoの直腸リンパ流研究
 直腸癌外科:鳥潟隆三(1906年)とMiles(1908年)
 直腸癌外科:Milesの直腸リンパ流理解とabdomino-perineal excision
 子宮癌外科:Wertheimから岡林の場合
第11章 世界史の中での胃癌外科-1914~1930年代(1)
 世界史の流れと胃癌外科の流れ
 ドイツでの展開
 米国での展開
第12章 世界史の中での胃癌外科-1914~1930年代(2)
 日本での展開,Mikuliczと三宅 速
 三宅の『胃癌』(1928年)まで
 三宅の『胃癌』(1928年)
第13章 新たな展開への模索とリンパ流研究の再興-1930年代
 三宅の『胃癌』その後-治癒への希求
 Rouvièreの再検討-胃の最終リンパ節を求めて
 井上の再検討-胃の最終リンパ節を求めて
第14章 新たな展開の方向-1940~1950年代(1)
 展開の方向と樹幹論文
 胃全摘術
 合併切除
 大網広範囲切除
第15章 新たな展開の方向-1940~1950年代(2)
 久留 勝 1941年-新外科治療区分,再発,ミクロの判断
 梶谷 鐶 1944年-理論に基づいたミクロの「まなざし」
 梶谷 1950年-肉眼型,限・中・浸,「もの」を見るということ
 梶谷 1953年-系統的リンパ節郭清
第16章 1960年代以降の胃癌外科-欧米と日本(1)
 1960年代以降の胃癌外科-概観
 リンパ流理論の展開-木田(1958年)
 『胃癌取扱い規約』初版(1962年)~第10版(1979年)
 『胃癌取扱い規約』第11版(1985年)
 大動脈周囲リンパ節郭清の実践と『胃癌取扱い規約』第12版(1993年)
第17章 1960年代以降の胃癌外科-欧米と日本(2)
 1940,1950年代の展開の評価,米国
 TNM分類
 郭清用リンパ節を分類するということ
 Dutch TrialとMRC Trial
 『胃癌取扱い規約』第13版とJCOG9501 Trial
第18章 要約と結論
 医学史,外科史の中での胃癌外科
 「マクロのまなざし」から「ミクロのまなざし」
 問題提起-仮説-検証

年表
索引
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