医学界新聞

書評

2018.09.10



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こんなに使える!
『医学生・研修医のための画像診断リファレンス』


 画像診断は全身を網羅するため,覚えなければならない内容が非常に多く,苦手意識を持つ医学生が多いと言われています。このたび,国試対策や臨床研修のお供に最適なテキストとして『医学生・研修医のための画像診断リファレンス』が登場しました。

 医学生の皆さんは,どこに使いやすさを感じたのでしょうか?

医学生・研修医のための
画像診断リファレンス

著 山下 康行
B5 頁304 2018年 定価:4,200円+税
ISBN978-4-260-02880-6


短時間で読めて,国試対策に使いやすい!

吉田 健太郎さん(東京慈恵会医科大学6年)


 1つの疾患が1~数ページに短くまとまっている点がよかったです。必要なポイントを押さえてありながらも簡潔で,幅広い学習が求められる医学生にとってちょうどよい分量だと思いました。1疾患当たり5分で読むことができるため,忙しい臨床実習の合間でも十分に読めますし,国試対策でも画像問題の参照に使いやすいです。脳・脊髄から骨軟部まで全範囲が1冊にまとまっているので,手元に置いて確認するのに活用しています。


よく似た疾患の画像所見を比べることで理解が深まる

森 裕也さん(秋田大学4年)


 疾患ごとについている“くらべてみよう”がとてもよかったです。この項目では,よく似た疾患との画像所見の違いを見比べることができます。実際の画像所見を見比べることにより,今まで文字として覚えていた内容を,イメージとして理解できるようになりました。また,各疾患の病態についても簡単にまとめられていて,知識を整理するのにとても役立ちます。これから臨床実習に出ますが,画像診断に対して苦手意識を持たずに臨むことができそうです。


特徴的所見はシェーマで覚える

泉 玲央さん(福井大学6年)


 この本にはCT,MRIの画像が網羅的に掲載されているだけでなく,画像診断に関する基本的な知識や考え方,鑑別アプローチのエッセンスがまとめられています。特徴的な画像に添えられたシェーマは,見るべきポイントがわかりやすく提示されていて,理解しやすいです。国試や臨床実習で押さえるべき必要最小限のキーワードは全てこの書籍に収められています。研修医になっても,読影の際には見返したい1冊です


画像所見を言語化して理解するのに役立つシェーマ

大沢 樹輝さん(東京大学6年)


 画像所見の特徴を医学用語として言語化することは,私を含めた初学者がつまずきやすいポイントです。本書では,シェーマがそのギャップを埋める役割を果たしており,大いに理解を助けます。例えば,非小細胞肺癌のHRCT所見のシェーマは,医学所見名を理解する上でわかりやすく,特に「腺癌の発生過程」の図は,病変が成長する過程でどのような画像所見を呈し得るかを想像する上で役立ちました。一度読んで終わりではなく,長期にわたって参照できる非常にありがたいリファレンスになっています。


撮像メカニズムはわかりやすく図解!

袴田 紘正さん(島根大学5年)


 超急性期の脳梗塞の診断には,MRIの拡散強調像(DWI)が非常に有用であることはよく知られていると思います。しかし,なぜDWIで梗塞巣が高信号を示すのかについては,ただ盲目的に「そういうもの」として暗記していました。本書では,DWIの原理から高信号の理由が解説されていて,これまでの単純な暗記を「理解を伴った記憶」にすることができました。画像診断についてはこれ1冊で完結できる内容だと思います。

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