医学界新聞

2015.04.13



合格率91.2%,過去30年で最高に

第109回医師国家試験合格者発表


 第109回医師国家試験(2月7-9日実施)の合格者が3月18日,厚労省より発表された。受験者数9057人(前年比425人増)に対し,合格者数8258人(同438人増),合格率は91.2%と,医師国家試験の実施が年1回に変更された第79回(1985年)以降,最高の合格率となった。

将来の医師像,明るく語る

 発表会場では自分の受験番号を見つけ,友人らと喜び合い,記念撮影をする合格者の姿が随所で見られた。どんな医師をめざしたいかを尋ねてみると,「将来は医療の過疎化が進む地元へと戻り,へき地医療に貢献したい」「大学に入学したころの初心を忘れずに,患者さんのことを第一に考えられる医師になりたい」など,今後への前向きな抱負を語る声が聞かれた。

 なお,現行の医師国家試験に関する評価と改善事項の検討を進めてきた,医道審議会医師分科会医師国家試験改善検討部会から報告書が3月30日に公表された。報告書では,「一般問題」の出題数や試験日数の削減,合格基準の見直しなど,近年の卒前教育の動向を踏まえた改善事項が提示されている。新たな試験体制は,今後,医道審議会医師分科会でのさらなる検討を経て,早ければ第112回(2018年)から適用される見通しだ。

■第109回医師国家試験学校別合格者状況

合格基準

一般問題を1問1点,臨床実地問題を1問3点としたとき,(1)必修問題は200点中160点以上(必修問題の一部を採点から除外された受験者は総点数の80%以上),(2)必修問題を除いた一般問題は200点中129点以上,臨床実地問題は600点中405点以上,(3)禁忌肢問題選択数は3問以下

写真 自分の受験番号を携帯電話で撮影する合格者が多く見られた(東京,厚労省)。

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