医学界新聞

2010.08.30

第25回日本脳神経外科国際学会フォーラム


フォーラムのもよう
 第25回日本脳神経外科国際学会フォーラムが,7月23-24日,大宮ソニックシティ(さいたま市)にて藤巻高光会長(埼玉医大)のもと開催された。本フォーラムは,演題をすべて英語で発表し,発表の学術的評価を行うだけでなく,英語でのプレゼンテーションスキルも同時に審査されるユニークなもの。演題のテーマは脳神経外科領域全般にわたり,国際学会での発表をめざす医師や,英語のスキルアップを図りたい若手医師などが多数参加した。

 1つの発表が終わるとまず演題の内容に関して講評がなされ,その後,日本脳神経外科同時通訳団の設立者の1人でもある植村研一氏(弘慈会加藤病院)らがプレゼンテーションを評価。「テキストを読むだけの発表は最もつまらない。プレゼンテーションはパフォーマンスなのだから,聴衆の目を見て話して」「マシンガンスピーキングはよくない。キーワードではスローダウンを」等,歯に衣着せぬコメントが飛ぶ。スライドについても,“ラッキーセブンルール”(縦7行,横7文字)の厳守,キャピタライズはキーワードのみ,1つのスライドにメッセージは1つ――など,ルールに基づいて細かくチェック。上記のやりとりもすべて英語で行われ,緊張感が漂いつつも,コメントの応酬には時折笑いも起きるなど,和やかな雰囲気のもと会は進んだ。

 なお本フォーラムと並行して,第24回日本脳神経外科同時通訳研修会も実施された。4つの通訳ブースにかわるがわる参加者が入り,発表を同時通訳する。採点は同時通訳団のメンバーらが担当し,成績優秀者は同時通訳団に加わることができる。貴重な実践の場を利用し,参加者らは意欲的に英語力向上に取り組んでいた。

開く

医学書院IDの登録設定により、
更新通知をメールで受け取れます。

医学界新聞公式SNS

  • Facebook