医学界新聞

2009.10.26

多職種連携による50年の軌跡から未来を拓く

第50回日本母性衛生学会学術集会開催


前原澄子会長
 第50回日本母性衛生学会(会長=京都橘大・前原澄子氏)が,9月27-28日にパシフィコ横浜(横浜市)にて開催された。学会初日には皇太子殿下を迎えて創立50周年記念式典が行われ,日本の母子保健向上に先達が果たしてきた成果を称えるとともに,今後も母と子の幸せを願い社会に貢献していくことが誓われた。

 会長講演「温故知新――20世紀の軌跡から未来を拓く」で前原氏は,50年前の学会設立当時は妊産婦死亡率をはじめとする日本の母子保健指標が先進諸国に比べて劣悪であったこと,これを改善するためには医師や助産師,保健師などの関係職種がともに議論する場が不可欠との考えから学会が設立されたことを紹介。その後の母子保健状況の目覚ましい発展を学会の歩みと重ねて振り返り,今後の学会の役割として,母子の健康を守り,安心・快適な出産を実現するための方法の開発と,その社会への適用,そして教育を挙げた。

 会期中には一般演題のほか,メインシンポジウム「これからの周産期チーム医療の展開」や海外招聘講演,特別講演,教育講演,市民公開講座などともに,特別展示「お産と子育ての博物館」も企画され,多くの参加者でにぎわった。

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