医学界新聞

2009.07.13

院内でミュージカルを!

医師らがNPO法人を発足


 病院や福祉施設などにミュージカルを無償で提供する日本初のNPO法人「キャトル・リーフ」が設立され,6月14日には記者発表会が開催された。

 「キャトル・リーフ」は,2001年に任意のボランティア団体として発足した。理事長の一人,中村明澄氏は千葉大大学院/医学部附属病院に所属する卒後10年目の医師だ。研修医時代,「入院患者さんに病気のことを忘れて楽しいひとときを過ごしてもらいたい」という想いから院内でのミュージカルを企画。医師や看護師,その友人などが徐々に集まり,「キャトル・リーフ」の活動が始まった。その後,約8年の活動を経て,2009年4月にNPO法人格を取得している。このミュージカルには,(1)車椅子やベッドを置くスペース,点滴用の電源などに配慮した舞台設定,(2)手話を取り入れた振り付け,(3)来場者の体力を考慮した公演時間(1時間程度)などの特徴がある。昨年の活動実績は,都内近郊を中心に20施設,38ステージに上った。

 記者会見には,同NPO法人の名誉会員である日野原重明氏(聖路加国際病院)も出席。自らも日本音楽療法学会理事長を務める氏は,「音楽やミュージカルなど,医療におけるアートの癒しの力を信じている」と力強いエールを送った。「キャトル・リーフ」の活動についてはウェブサイトを参照されたい。

(写真左)記者会見の模様(東京都千代田区のホテルメトロポリタンエドモントにて。中央に日野原重明氏,右に中村明澄氏)
(写真右)ミュージカル『風の大太鼓』より

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