医学界新聞

2007.11.19

 

第15回総合リハビリテーション賞決定


 さる9月25日,医学書院本社会議室にて,第15回『総合リハビリテーション(以下:総合リハ)』賞贈呈式が行われた。今回の受賞論文は山田深氏(慶大・現杏林大)・他「FIMTM採点支援コンピュータプログラム「iFIM」の開発」(総合リハ34巻1号,2006年)。

 本賞は,『総合リハ』編集顧問の上田敏氏が東大を退官する折(1993年)に,金原一郎記念医学医療振興財団に寄付された基金を原資として発足した。第15回は2006年に『総合リハ』に掲載された1年間の全投稿論文を選考対象とし,最も優れた論文に贈られた。

 受賞論文は,リハビリテーションにとり重要なADL評価を行うツールであるFIMについて,オンラインによる採点支援システムを開発し,その信頼性を検討したものである。iFIMは,評価方法の基本でありながら評価には熟練を要するFIMを,オンラインで質問にYES/NOで答えることで採点することができるシステムで,FIM採点が容易となるだけでなく,さまざまな施設・療養の場での個々の症例の臨床や,データの蓄積,研究への広がりに貢献することが期待される。

 編集委員会を代表し伊藤利之氏(横浜市総合リハビリテーションセンター)が,山田氏に賞状・楯・賞金を授与した。選考理由について,編集委員の藤谷順子氏(国立国際医療センター)が,「リハビリテーションの臨床支援・環境づくりという重要な分野におけるすぐれた論文であり,臨床に根ざした問題点に先駆的な解決方法を提案している」と評した。

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