疾病のなりたちと回復の促進[3]
薬理学 第14版

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・第1部「薬理学総論」では、臨床における薬物治療と看護師の役割、薬力学、薬物動態学をコンパクトにまとめました。今改訂では図表を増やし、さらにイメージしながら学べるようになりました。
・第2部「薬理学各論」では、疾患・病態の概略、薬物の作用機序、代表薬について、豊富な図表でわかりやすく説明し、成人看護学につながる知識を定着します。
・​​​​​​​各分野の薬物は、本文で主作用、副作用、投与経路などを整理して説明し、本文を読み進めるうちに自然に知識が定着するように工夫しています。
・​​​​​​​薬理作用以外にも「投与時の看護のポイント」として、臨床の場で看護師がとくに注意すべき事項をまとめています。
・​​​​​​​索引も充実させ、気になる薬物についてすぐに調べられるようにしています。

*「系統看護学講座/系看」は株式会社医学書院の登録商標です。
シリーズ 系統看護学講座-専門基礎分野 3
吉岡 充弘 / 泉 剛 / 井関 健 / 横式 尚司 / 菅原 満
発行 2018年01月判型:B5頁:364
ISBN 978-4-260-03184-4
定価 2,530円 (本体2,300円+税)
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はしがき

第14版への序
 現代の高度化した医療ではチーム医療が重視されており,薬物治療においても,看護師・医師・薬剤師をはじめとする多職種連携は非常に重要である。患者に接する時間・機会が最も多い看護師には,薬物の作用や副作用,投与するときの注意点などを十分に理解し,薬物の作用を十分に引き出すとともに,医療事故の防止に寄与することが求められている。
 本書は,看護学生向けの薬理学入門書として,1968年の初版の発行以来,改訂を重ねながら看護教育の場で用いられてきた。
 第14版への改訂では,横式尚司と菅原満が新たに執筆に加わった。新しい執筆体制のもとで構成・内容を検討し,最新の知見を含む十分な情報を記述形式でまとめる,という前版までの長所をいかしつつ,図をさらに加えるなど,学生がより直感的に理解できるようにこころがけた。
また,発展的・臨床的な内容についても改めて内容を見直し,「コラム」や「投与時の看護のポイント」として各所に配した。薬物に関する知識は,基礎教育のあいだだけでなく,臨床に出たあとも医療職者である限り,学びつづける必要がある。読者には臨床に出たのちも折にふれて本書をひもとき,振り返り学習や発展学習に役だててほしい。

改訂の概要
 第1部の「薬理学総論」では,学習の導入や,薬物一般に共通する知識の学習を目的とし,構成の変更を行った。薬力学・薬物動態学の項目については,図を増やしてより学生にイメージしやすくなるように改善したほか,剤形についての記述を追加し,臨床とのつながりをさらに充実させた。
 第2部の「薬理学各論」では,各章で疾患・治療の概要を最新の知見に更新した。それに伴い,具体的な個々の薬物についても,記載すべき薬物や,その使用目的,作用,有害作用,禁忌などの記述を見直した。
 おもな改訂内容については以下のとおりである。
 第4章「抗がん薬」では,「抗がん薬の投与計画」の項目を新設し,レジメンや曝露対策などについても概説した。また,近年,進歩の著しい分子標的薬についても内容を更新した。
 第8章「中枢神経系に作用する薬物」では,DSM-5への改定に伴う疾患・症候の概念変化などに対応し,内容を更新した。
 第9章「循環器系に作用する薬物」では,臨床の実情に合わせて構成・内容を見直した。また,薬物作用のしくみがイメージしやすくなるよう,図を大幅に追加した。
 第11章「物質代謝に作用する薬物」では,糖尿病治療薬について,SGLT2阻害薬などの内容をあらたにし,整理した。
 本書は,とかくむずかしくとらえられがちな薬理学を,少しでも親しみやすく感じられるように心がけたつもりであるが,著者の力の及ばない部分については,忌憚のない意見をいただければ幸いである。

 最後に,本書が現在にいたるまで改訂を重ねることができたのは,中井健五,大鹿英世をはじめとする歴代の執筆者の尽力によるものである。ここに歴代の執筆者に対し敬意を表したい。

 2017年11月
 著者ら

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第1部 薬理学総論
 第1章 薬理学を学ぶにあたって (吉岡充弘)
  A 薬物による病気の治療
  B 薬理学とはなにか
 第2章 薬理学の基礎知識 (吉岡充弘)
  A 薬が作用するしくみ(薬力学)
  B 薬の体内挙動(薬物動態学)
  C 薬物相互作用
  D 薬効の個人差に影響する因子
  E 薬物使用の有益性と危険性
  F 薬と法律

第2部 薬理学各論
 第3章 抗感染症薬 (吉岡充弘・菅原 満)
  A 感染症治療に関する基礎事項
  B 抗菌薬
  C 抗真菌薬・抗ウイルス薬・抗寄生虫薬
  D 感染症の治療における問題点
 第4章 抗がん薬 (吉岡充弘・菅原 満)
  A がん治療に関する基礎事項
  B 抗がん薬各論
 第5章 免疫治療薬 (吉岡充弘・菅原 満)
  A 免疫系の基礎知識
  B 免疫抑制薬
  C 免疫増強薬・予防接種薬
 第6章 抗アレルギー薬・抗炎症薬 (泉 剛・菅原 満)
  A 抗ヒスタミン薬と抗アレルギー薬
  B 炎症と抗炎症薬
  C 関節リウマチ治療薬
  D 痛風・高尿酸血症治療薬
 第7章 末梢での神経活動に作用する薬物 (泉 剛・菅原 満)
  A 神経系による情報伝達
  B 自律神経系作用薬
  C 交感神経作用薬
  D 副交感神経作用薬
  E 筋弛緩薬・局所麻酔薬
 第8章 中枢神経系に作用する薬物 (吉岡充弘・菅原 満)
  A 中枢神経系のはたらきと薬物
  B 全身麻酔薬
  C 催眠薬・抗不安薬
  D 抗精神病薬
  E 抗うつ薬・気分安定薬
  F パーキンソン症候群治療薬
  G 抗てんかん薬
  H 麻薬性鎮痛薬
  I 片頭痛治療薬
 第9章 循環器系に作用する薬物 (横式尚司・菅原 満)
  A 降圧薬
  B 狭心症治療薬
  C 心不全治療薬
  D 抗不整脈薬
  E 利尿薬
  F 脂質異常症治療薬
  G 血液凝固系・線溶系に作用する薬物
  H 血液に作用する薬物
 第10章 呼吸器・消化器・生殖器系に作用する薬物 (泉 剛・菅原 満)
  A 呼吸器系に作用する薬物
  B 消化器系に作用する薬物
  C 生殖器・泌尿器系に作用する薬物
 第11章 物質代謝に作用する薬物 (泉 剛・菅原 満)
  A ホルモンとホルモン拮抗薬
  B 治療薬としてのビタミン
 第12章 皮膚科用薬・眼科用薬 (泉 剛・菅原 満)
  A 皮膚に使用する薬物
  B 眼科用薬
 第13章 救急の際に使用される薬物 (泉 剛)
  A 救急に用いられる薬物
  B 急性中毒に対する薬物
 第14章 漢方薬 (吉岡充弘)
  A 漢方医学の基礎知識
  B 漢方薬各論
 第15章 消毒薬 (井関 健)

付章 輸液製剤・輸血剤 (井関 健)
  A 輸液製剤
  B 輸血剤

付録 看護業務に必要な薬の知識 (井関 健)

参考文献
索引

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本書の記述の正確性につきましては最善の努力を払っておりますが、この度弊社の責任におきまして、下記のような誤りがございました。お詫び申し上げますとともに訂正させていただきます。

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