実践 マタニティ診断 第3版
日本で開発されたマタニティ診断を丸ごと解説
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マタニティ・サイクルにある女性と新生児を対象にしたマタニティ診断の診断名・定義・診断指標を示した 『マタニティ診断ガイドブック 第4版』 に、観察ポイントやケア計画作成についての解説を加えた実践書。助産学の学生・教員のみならず母性看護学の授業でも、臨床で実践している医療者にも活用できる内容となっている。
編集 | 青木 康子 |
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発行 | 2014年01月判型:B5頁:328 |
ISBN | 978-4-260-01898-2 |
定価 | 4,180円 (本体3,800円+税) |
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序文
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第3版 序
今回の改訂は,本書の姉妹書ともいうべき『マタニティ診断ガイドブック』の改訂に連動して,診断類型の見直し・診断指標の順位の変更などを行いました。それに伴って事例についても検討し,精度を高めています。
看護診断は,電子カルテの普及とともにその活用の度合いを高めています。しかし,産科関係の臨床現場では活用しかねている状況が続いています。その原因は,母性看護や助産の領域で用いられる診断名はウエルネス型ですが,電子カルテで用いられている看護診断名は,そのほとんどが実在型,リスク型の診断名であることです。
最近,ようやく『マタニティ診断ガイドブック』に示す診断名を用いての電子カルテの開発が行われはじめています。その際,電子カルテを用いることによる欠点の1つである個別性が失われがちになることにどう対応するかの問題はあります。また,今回の改訂の事例でも診断に基づくケア計画を示していますが,それを電子カルテの中にどう取り込むかの工夫も必要かと思われます。
ともあれ,診断はその職でなければできない独自性をもっていることによって,プロフェッション(専門職)であることを示す裏付けの1つとなります。看護診断の確立は,看護職の専門職性を高めることになります。特に,助産師は開業権をもっており,マタニティ診断は確実にできなくてはなりません。開業助産師の歴史は古く,事実上の診断は行われていたものの,学問としての体系化は遅れています。周産期医療センターをはじめ一般病院の中に助産外来や院内助産(バースセンター),産後ケアセンターの開設が進んでいる現在,診断名の共有化と診断力の強化は必須であり,基盤としての学問体系の確立も肝要です。
日本助産診断・実践研究会では,母性看護や助産の領域で必要なウエルネス型の看護診断の開発・普及に努めていますが,その一端が本書です。臨床の場・教育の場でご活用いただくとともに,忌憚のないご意見を賜わりますようお願いする次第です。
2013年11月
執筆者代表 青木康子
今回の改訂は,本書の姉妹書ともいうべき『マタニティ診断ガイドブック』の改訂に連動して,診断類型の見直し・診断指標の順位の変更などを行いました。それに伴って事例についても検討し,精度を高めています。
看護診断は,電子カルテの普及とともにその活用の度合いを高めています。しかし,産科関係の臨床現場では活用しかねている状況が続いています。その原因は,母性看護や助産の領域で用いられる診断名はウエルネス型ですが,電子カルテで用いられている看護診断名は,そのほとんどが実在型,リスク型の診断名であることです。
最近,ようやく『マタニティ診断ガイドブック』に示す診断名を用いての電子カルテの開発が行われはじめています。その際,電子カルテを用いることによる欠点の1つである個別性が失われがちになることにどう対応するかの問題はあります。また,今回の改訂の事例でも診断に基づくケア計画を示していますが,それを電子カルテの中にどう取り込むかの工夫も必要かと思われます。
ともあれ,診断はその職でなければできない独自性をもっていることによって,プロフェッション(専門職)であることを示す裏付けの1つとなります。看護診断の確立は,看護職の専門職性を高めることになります。特に,助産師は開業権をもっており,マタニティ診断は確実にできなくてはなりません。開業助産師の歴史は古く,事実上の診断は行われていたものの,学問としての体系化は遅れています。周産期医療センターをはじめ一般病院の中に助産外来や院内助産(バースセンター),産後ケアセンターの開設が進んでいる現在,診断名の共有化と診断力の強化は必須であり,基盤としての学問体系の確立も肝要です。
日本助産診断・実践研究会では,母性看護や助産の領域で必要なウエルネス型の看護診断の開発・普及に努めていますが,その一端が本書です。臨床の場・教育の場でご活用いただくとともに,忌憚のないご意見を賜わりますようお願いする次第です。
2013年11月
執筆者代表 青木康子
目次
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第1章 マタニティ診断概論
I マタニティ診断理解のために
1.マタニティ診断とは
2.マタニティ診断の関連事項
II マタニティ診断のプロセス
1.看護過程とマタニティ診断
2.マタニティ診断の診断過程
3.共同診断について
4.共通診断について
III マタニティ診断の診断類型
1.看護診断分類の変遷
2.看護診断分類におけるマタニティ診断の位置づけ
3.診断類型開発の経緯
4.マタニティ診断の分類(診断類型)
IV マタニティ診断の診断名
1.看護診断の構成要素
2.診断名
3.診断名の表現
4.診断指標
V マタニティ診断とケアの実践・評価
1.診断とケア
2.診断と評価
VI 今後の課題と展望
1.課題
2.展望
第2章 妊娠期のマタニティ診断
I 妊娠期のマタニティ診断の特徴と着目点
II 妊娠期の診断類型と診断名のつけ方
1.診断に必要な情報
2.経過診断の診断類型と診断名のつけ方
3.健康生活診断の診断類型と診断名のつけ方
III 妊娠期のマタニティ診断とケア計画
1.経過診断
2.健康生活診断
IV 事例にみる妊娠期のマタニティ診断の実際とケア計画
1.順調な経過をたどっている初妊婦(妊娠20週0日)のマタニティ診断とケア計画
2.要経過観察・要支援と診断した初妊婦(妊娠34週0日)のマタニティ診断とケア計画
第3章 分娩期のマタニティ診断
I 分娩期のマタニティ診断の特徴と着目点
II 分娩期の診断類型と診断名のつけ方
1.診断に必要な情報
2.経過診断の診断類型と診断名のつけ方
3.健康生活診断の診断類型と診断名のつけ方
III 分娩期のマタニティ診断とケア計画
1.経過診断
2.健康生活診断
IV 事例にみる分娩期のマタニティ診断の実際とケア計画
1.分娩開始5時間後の経産婦のマタニティ診断とケア計画
2.陣痛が弱くなり要経過観察となった初産婦のマタニティ診断とケア計画
第4章 産褥期のマタニティ診断
I 産褥期のマタニティ診断の特徴と着目点
II 産褥期の診断類型と診断名のつけ方
1.診断に必要な情報
2.経過診断の診断類型と診断名のつけ方
3.健康生活診断の診断類型と診断名のつけ方
III 産褥期のマタニティ診断とケア計画
1.経過診断
2.健康生活診断
IV 事例にみる産褥期のマタニティ診断の実際とケア計画
1.順調な経過をたどっている褥婦(産褥3日目)のマタニティ診断とケア計画
2.要支援と診断した褥婦(産褥5日目)のマタニティ診断とケア計画
3.家庭訪問時(産褥9日目)のマタニティ診断とケア計画
第5章 新生児期のマタニティ診断
I 新生児期のマタニティ診断の特徴と着目点
II 新生児期の診断類型と診断名のつけ方
1.診断に必要な情報
2.経過診断の診断類型と診断名のつけ方
3.健康生活診断の診断類型と診断名のつけ方
III 新生児期のマタニティ診断とケア計画
1.経過診断
2.健康生活診断
IV 事例にみる新生児期のマタニティ診断の実際とケア計画
1.良好な経過をたどっている新生児の出生直後のマタニティ診断とケア計画
2.乳頭吸着がうまくいかず要支援の診断となった新生児(日齢2日)の
マタニティ診断とケア計画
3.生理的変化で要経過観察(黄疸)となった新生児(日齢3日)の
マタニティ診断とケア計画
索引
I マタニティ診断理解のために
1.マタニティ診断とは
2.マタニティ診断の関連事項
II マタニティ診断のプロセス
1.看護過程とマタニティ診断
2.マタニティ診断の診断過程
3.共同診断について
4.共通診断について
III マタニティ診断の診断類型
1.看護診断分類の変遷
2.看護診断分類におけるマタニティ診断の位置づけ
3.診断類型開発の経緯
4.マタニティ診断の分類(診断類型)
IV マタニティ診断の診断名
1.看護診断の構成要素
2.診断名
3.診断名の表現
4.診断指標
V マタニティ診断とケアの実践・評価
1.診断とケア
2.診断と評価
VI 今後の課題と展望
1.課題
2.展望
第2章 妊娠期のマタニティ診断
I 妊娠期のマタニティ診断の特徴と着目点
II 妊娠期の診断類型と診断名のつけ方
1.診断に必要な情報
2.経過診断の診断類型と診断名のつけ方
3.健康生活診断の診断類型と診断名のつけ方
III 妊娠期のマタニティ診断とケア計画
1.経過診断
2.健康生活診断
IV 事例にみる妊娠期のマタニティ診断の実際とケア計画
1.順調な経過をたどっている初妊婦(妊娠20週0日)のマタニティ診断とケア計画
2.要経過観察・要支援と診断した初妊婦(妊娠34週0日)のマタニティ診断とケア計画
第3章 分娩期のマタニティ診断
I 分娩期のマタニティ診断の特徴と着目点
II 分娩期の診断類型と診断名のつけ方
1.診断に必要な情報
2.経過診断の診断類型と診断名のつけ方
3.健康生活診断の診断類型と診断名のつけ方
III 分娩期のマタニティ診断とケア計画
1.経過診断
2.健康生活診断
IV 事例にみる分娩期のマタニティ診断の実際とケア計画
1.分娩開始5時間後の経産婦のマタニティ診断とケア計画
2.陣痛が弱くなり要経過観察となった初産婦のマタニティ診断とケア計画
第4章 産褥期のマタニティ診断
I 産褥期のマタニティ診断の特徴と着目点
II 産褥期の診断類型と診断名のつけ方
1.診断に必要な情報
2.経過診断の診断類型と診断名のつけ方
3.健康生活診断の診断類型と診断名のつけ方
III 産褥期のマタニティ診断とケア計画
1.経過診断
2.健康生活診断
IV 事例にみる産褥期のマタニティ診断の実際とケア計画
1.順調な経過をたどっている褥婦(産褥3日目)のマタニティ診断とケア計画
2.要支援と診断した褥婦(産褥5日目)のマタニティ診断とケア計画
3.家庭訪問時(産褥9日目)のマタニティ診断とケア計画
第5章 新生児期のマタニティ診断
I 新生児期のマタニティ診断の特徴と着目点
II 新生児期の診断類型と診断名のつけ方
1.診断に必要な情報
2.経過診断の診断類型と診断名のつけ方
3.健康生活診断の診断類型と診断名のつけ方
III 新生児期のマタニティ診断とケア計画
1.経過診断
2.健康生活診断
IV 事例にみる新生児期のマタニティ診断の実際とケア計画
1.良好な経過をたどっている新生児の出生直後のマタニティ診断とケア計画
2.乳頭吸着がうまくいかず要支援の診断となった新生児(日齢2日)の
マタニティ診断とケア計画
3.生理的変化で要経過観察(黄疸)となった新生児(日齢3日)の
マタニティ診断とケア計画
索引
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