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小児科レジデントマニュアル 第3版

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好評の「小児科レジデントマニュアル」、待望の改訂版登場! 沖縄県立南部医療センター・こども医療センター、沖縄県立中部病院のスタッフが中心となり作成。小児救急のほか、新生児疾患を含めて、診療でよく遭遇する疾患を中心に解説。全面改訂により内容が一層充実した。レジデントはもちろん、小児科診療に携わる医師の白衣のポケットにぜひ入れていただきたい1冊。
*「レジデントマニュアル」は株式会社医学書院の登録商標です。
シリーズ レジデントマニュアル
編集 安次嶺 馨 / 我那覇 仁
発行 2015年04月判型:B6変頁:672
ISBN 978-4-260-02017-6
定価 4,950円 (本体4,500円+税)
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第3版 序

 「小児科レジデントマニュアル」(初版)は,平成6年に産声をあげた。その後,第2版は平成14年に内容を大きく刷新して刊行された。今回の第3版は,第2版から実に13年の長い歳月を経て発刊に至り,さらに充実したものとなった。改訂には長い時間を要したが,多くの執筆者の熱意を汲みとっていただき,どうかご了承をいただきたい。
 初版から20年が経過し,小児科研修を取り巻く環境も大きく変貌した。わが国の卒後臨床研修制度は,北米をロールモデルとした,より実践的な臨床研修を重視したものに改められ,平成16年から始まった新臨床研修制度は,初期研修の2年間に一定期間,小児科での研修が含まれるようになった。また,きたる平成29年度からは新専門医制度が開始される予定であり,小児科専門医を志す者にとって,“研修病院や研修内容の質”が問われる時代が訪れようとしている。
 「小児科レジデントマニュアル第3版」の執筆は,沖縄県立南部医療センター・こども医療センター,沖縄県立中部病院の医師を中心として,県内外で小児医療にかかわり,第一線で活躍する臨床医にご担当いただいた。本書の編集を担当した安次嶺・我那覇と,かつて診療をともにした研修医たちが,今こうして第3版の執筆者として名を連ねていることを感慨深く思うと同時に,彼らが小児科医療の現場に携わり活躍していることを誇らしく思う。
 昨今,Pediatric Advanced Life Supportをはじめ,従来スタンダードとされてきたものが見直されている。エビデンスがより重視された新たなガイドラインや治療法がグローバル・スタンダードになった項目も少なくない。本書では,こどもの救急疾患,一般小児疾患,感染症,新生児疾患,小児保健,予防接種up to date,検査など,小児科の日常診療で頻繁に経験する疾患やトピックなどをとりあげ,それらについて即現場で参照し,実践できるよう工夫した。また,Side MemoやInstructive Caseなどにもぜひ目を通していただきたい。それらを一読すれば,頻度の低いまれな疾患よりも“common diseaseのunusual presentation”のほうが実際には遭遇する機会が多く,常に鑑別診断の上位に挙げる習慣を身につけることがいかに重要であるかをご理解いただけると思う。本書を気軽にポケットに忍ばせていただき,疾病の原因の如何にかかわらず,フロントラインで診療にあたる研修医が常にworst case scenarioを避け,何をpriorityとするか,その判断や治療を行う際の一助になれば幸いである。
 なお,本書に記載された薬用量は,必ずしも医薬品添付文書どおりではなく,国際的スタンダードに従ったものも多くある。そのため,使用経験の少ない薬剤については,最新の医薬品添付文書も必ずご確認いただくことをお願いしたい。また,各疾患項目内容は可能な限りコンパクトにし,エッセンスに絞るように努めた。より詳細な解説については,成書を参考にしていただきたい。
 「小児科レジデントマニュアル」は,今後も改訂を重ねる予定である。よりよいものにしていくために,どうか読者の自由で忌憚のないご意見,ご批判をお聞かせ願いたい。これからも,本書が“good general pediatrician”を目指す小児科レジデントや初期研修医のパートナーとなれば幸甚である。
 最後に,本書の発刊に際し,長期間に及ぶ作業にもかかわらず,常に温かい支援をいただいた医学書院編集部の山中氏,制作部の新田氏に深謝したい。

 平成27年4月
編集 安次嶺 馨
我那覇 仁

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I.小児救急
  1.発熱
  2.けいれん重積
  3.意識障害
  4.呼吸障害
  5.咳・喘鳴
  6.チアノーゼ
  7.アナフィラキシー(じん麻疹含む)
  8.ショック
  9.心肺蘇生
  10.脱水
  11.嘔吐
  12.下痢
  13.腹痛
  14.低血糖症
  15.気道・気管支異物
  16.溺水
  17.児童虐待
  18.頭部外傷
  19.中毒

II.小児疾患
 呼吸器疾患
  1.上気道炎,咽頭炎
  2.中耳炎
  3.クループ
  4.細気管支炎
  5.肺炎,膿胸
 循環器疾患
  6.先天性心疾患
  7.心不全
  8.無酸素発作
  9.感染性心内膜炎
  10.川崎病
  11.不整脈
 腎・泌尿器疾患
  12.尿路感染症
  13.腎不全
  14.腎炎
  15.ネフローゼ症候群
 消化器疾患
  16.肥厚性幽門狭窄症
  17.腸重積症
  18.急性虫垂炎
  19.胃食道逆流症
 血液・腫瘍性疾患
  20.貧血
  21.特発性血小板減少性紫斑病
  22.出血性疾患
  23.輸血
  24.小児の腫瘍
  25.白血病
 内分泌異常・代謝性疾患
  26.甲状腺疾患
  27.成長ホルモン分泌不全性低身長症
  28.糖尿病性ケトアシドーシス
  29.副腎皮質機能不全
  30.思春期早発症
 免疫・アレルギー疾患
  31.食物アレルギー
  32.気管支喘息
 感染症
  33.抗菌薬療法
  34.麻疹(はしか)
  35.インフルエンザ
  36.菌血症
  37.細菌性髄膜炎
  38.発疹性疾患の鑑別
 神経疾患
  39.熱性けいれん
  40.てんかん
  41.発達障害
  42.脳性麻痺

III.新生児疾患
  1.新生児の分類と成熟度
  2.ハイリスク新生児
  3.新生児の一般的管理
  4.新生児の栄養
  5.新生児の蘇生
  6.新生児黄疸
  7.新生児低血糖
  8.新生児低カルシウム血症
  9.けいれん(新生児発作)
  10.低酸素性虚血性脳症
  11.新生児頭蓋内出血
  12.新生児感染症
  13.新生児の呼吸管理
  14.無呼吸発作
  15.一過性多呼吸
  16.胎便吸引症候群
  17.未熟児動脈管開存症
  18.新生児外科疾患

IV.小児保健
  1.成長と発達
  2.乳幼児健診のチェックポイント
  3.予防接種
  4.学校において予防すべき感染症

V.検査・手技
  1.中心静脈カテーテルの挿入法
  2.骨髄輸液
  3.腰椎穿刺
  4.胸腔穿刺・胸腔ドレナージ
  5.検尿
  6.排尿時膀胱尿管造影(VCUG)
  7.グラム染色
  8.X線検査(胸部・腹部)
  9.心臓超音波検査

VI.小児検査基準値
  1.小児検査基準値

VII.小児薬用量
  1.小児薬用量一覧
  2.小児の鎮静法
  3.ステロイドの全身投与

索引

Instructive Case 一覧
 1.肝酵素異常を伴った下肢のピクツキの正体は!?
 2.2歳7か月男児の意識障害
 3.紫斑を認めず,腹痛のみで鑑別に難渋したHSP(Henoch-Shönlein purpura)
 4.慢性腹痛の意外な鑑別
 5.発熱後の顔色不良を主訴に救急室を受診した7歳の女児
 6.診断基準を満たさない川崎病
 7.「多呼吸・呻吟」で新生児搬送された帽状腱膜下血腫の例
 8.頻回の嘔吐で受診した10か月男児
 9.哺乳不良と著明なるいそうを契機に発見された遠位尿細管性アシドーシス(dRTA)の乳児例

Side Memo 一覧
 熱傷
 SIADH
 便秘症
 関節痛の鑑別
 頭蓋内圧亢進症
 夜尿症
 尿崩症
 リンパ節腫大
 SIDSとALTE
 鼠径ヘルニア
 停留精巣,陰嚢水腫

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