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マンモグラフィガイドライン 第2版増補版

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2000年から乳がん検診にマンモグラフィが導入され、今後、さらに精度の高いマンモ検診の普及と受診率向上を目指し、よりマンモグラフィの役割が大きくなっていくであろう。本書は、乳がん検診でその役割を担う放射線技師、読影医にとっての読影技術向上のために必須のテキストとして仕上がっている。
編集 (社)日本医学放射線学会 / (社)日本放射線技術学会 マンモグラフィガイドライン委員会 / 乳房撮影委員会 / 乳房撮影専門小委員会
発行 2007年04月判型:A4頁:96
ISBN 978-4-260-00423-7
定価 3,080円 (本体2,800円+税)
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第2版増補版への序

執筆者/遠藤登喜子((社)日本医学放射線学会画像撮影委員会乳房撮影専門小委員会委員長)



 わが国の乳がん検診が2004年4月の通達により,マンモグラフィを中心として行われるように変更されて2年半が経過した。全国的に,視触診中心からマンモグラフィ中心へと,検診手法は変化してきてはいるが,受診率は一向に上昇していない。その原因は市町村の予算枠にあることが徐々に明らかになってきており,その限界を打破する方策が求められている。一方,国は対がん10カ年総合戦略(2004年~2013年),健康フロンティア戦略(2005年~2014年)を相次いで発表し,がん対策推進本部を設置(2005年5月)。2006年6月にはがん対策基本法が成立し,10月には国立がんセンターに「がん対策情報センター」が開設されている。

 このように,国の“がんの罹患と死亡の激減を目指す”として出された一連の方策が,乳がんの死亡に歯止めをかけることができるか,また,動き始めた検診の成果にも注目が集まるところである。私たちマンモグラフィに,あるいは乳がん診療に関わる者の多くは,乳がん罹患の増加とそれと並行して増加し続ける乳がん死亡に心を痛め,乳がん死を減らすことを目標としてマンモグラフィの撮影と読影に関する講習を行ってきた。これに関わった医師と診療放射線技師は2006年末現在,それぞれ1万人にも上っている。マンモグラフィ講習によって画質や読影が全国的にレベルアップし,一般女性の乳がんへの関心も徐々に高まってきていることが実感されてきているのは嬉しいことである。

 2007年,マンモグラフィガイドラインが乳がん診療および検診関係者のバイブルとして発刊されて,すでに7年半が経過した。この間,機器の進歩や社会情勢の変化によって,内容にも少しずつ変更がなされている。前回第2版への改訂では,デジタルマンモグラムの精度管理と画像評価が取り入れられた。今回は40歳代の女性には2方向撮影が原則であることを受け,2方向撮影の場合の所見の記載を増補することとなった。その内容は乳房撮影専門小委員会とマンモグラフィガイドライン改定委員のみならず,NPO法人マンモグラフィ検診精度管理中央委員会の行うマンモグラフィ読影指導者研修会でも合意が得られたものである。また,検診マンモグラム所見用紙の例も,より簡略化したものを追加した。

 第2版への序において,前乳房撮影委員会担当理事 石垣武男先生が言及されたモニタ画像は現在も引き続き検討が行われているが,モニタ画像に関するコンセンサスが成立し,ガイドラインが作成されるには今少しの時間と検討が必要と思われる。今回2方向撮影の所見の記載を追加することにより,情報をより正確に伝達できるようになり,より精度の高い乳がん診療に貢献するようになることが期待される。

 平成19年 2月

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第1章 撮影機器
第2章 撮影法
第3章 乳房の解剖と正常像
第4章 乳腺疾患の病理
第5章 マンモグラム読影の基本
第6章 マンモグラム所見用語
第7章 所見の記載
第8章 マンモグラムの読影の実際
第9章 画像評価
第10章 精度保証
第11章 被ばくによるリスク
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