角膜クリニック 第2版

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角膜の教科書として不動の地位を確立してきた『角膜クリニック』の改訂第2版。初版発行から10年余を経過したが,今版では,その間の新しい情報を付け加え,面目を一新した。初版の取っ付きの良さ,読みやすさ,分かりやすさはそのまま踏襲した。ビギナーからベテランまで,すべての眼科医必携の書。
監修 眞鍋 禮三 / 木下 茂 / 大橋 裕一
編集 井上 幸次 / 渡辺 仁 / 前田 直之 / 西田 幸二
発行 2003年01月判型:B5頁:372
ISBN 978-4-260-13776-8
定価 22,000円 (本体20,000円+税)
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正常角膜所見

 1. 涙腺,涙液

 2. 角膜上皮

 3. 角膜実質

 4. 角膜内皮

 5. 角膜輪部

 6. 結膜

異常角膜所見

 1. 涙液の異常

 2. 点状表層角膜症

 3. 角膜糸状物

 4. 樹枝状病変

 5. 角膜上皮欠損

 6. 角膜潰瘍

 7. 角膜浸潤

 8. 角膜混濁

 9. 血管新生

 10. 角結膜瘢痕

 11. 角膜浮腫

 12. 角膜内皮異常

 13. 角膜形状異常

 14. 角膜輪部病変・腫瘍性病変

 15. 角膜後面沈着物

 16. 角膜穿孔

 17. 角膜外傷

 18. 結膜異常

 19. コンタクトレンズ合併症

 20. Meibom腺異常

検査編

 1. スリットランプの使い方

 2. スリット写真の撮り方

 3. スペキュラーマイクロスコープ

 4. 角膜トポグラフイー

 5. 角膜厚の測定

 6. 涙液検査

 7. 細胞診

 8. 角膜知覚検査

 9. 細菌・真菌・アカントアメーバの検査

 10. ウイルス・クラミジアの検査

 11. Corneal tomography

 12. コンフォーカルマイクロスコープ

 13. 前眼部フルオロフォトメトリー

治療編

 I. 薬物療法

 1. 抗菌薬

 2. 抗真菌薬

 3. 抗ウイルス薬

 4. ステロイド薬

 5. 非ステロイド抗炎症薬

 6. 抗アレルギー薬

 7. シクロスポリン・タクロリムス

 8. 人工涙液

 9. ヒアルロン酸およびその類縁物質

 10. ビタミン薬

 11. 高浸透圧眼軟膏

 12. 増殖因子

 13. フィブロネクチン

 14. アルドース還元酵素阻害薬

 II. 外科治療

 1. 全層角膜移植

 2. 表層角膜移植・深層角膜移植

 3. 角膜深層内皮移植

 4. 角膜上皮移植

 5. 羊膜移植

 6. エキシマレーザー

 7. RK/AK/LRI

 8. intrastromal corneal ring segments(ICRS)

 9. 翼状片手術

 10. 結膜切除

 11. 瞼板縫合

 12. 角膜表層穿刺

 13. 外科的角膜表層切除

 14. 涙点閉鎖(涙道閉鎖)

 15. 治療用コンタクトレンズ

基礎編

 1. 角膜の生理・生化学

 2. 角膜の発生学

 3. 角結膜の免疫学

 4. 角結膜の微生物学

 5. 角結膜の創傷治癒

 6. 角膜の神経性調節機構

 7. 角膜の薬理学

 8. ヒト角膜上皮の遺伝子発現

索引

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角膜診療の教科書として不動の地位を確立
書評者: 坪田 一男 (東歯大教授・眼科学)
 眞鍋禮三先生,木下茂先生,大橋裕一先生の監修・編集のもと,『角膜クリニック』の初版が作られたのが1990年である。当時私は,東京歯科大学眼科に赴任し,角膜外来を立ち上げたばかりの時だった。その時もっとも使わせていただいた日本の教科書が,この『角膜クリニック』であった。

 日本の角膜臨床,研究のトップをいく大阪大学の,角膜疾患に対する考え方や治療方法,検査方法が簡便に記載されていて,それは使いやすい本だった。以来13年が経過して,第2版の出版となった。

◆若返った執筆陣,面目を一新した内容

 今回の第2版は,前版にも増してわかりやすい。カラー写真もきれいで,表も見やすくなっている。編集に井上幸次先生(鳥取大学教授),渡辺仁先生(大阪大学助教授),前田直之先生(大阪大学助教授),そして西田幸二先生(大阪大学講師)の4人の先生が加わり,随所に工夫がみられ,執筆陣も大幅に若返っている。日本の角膜教科書としては,まとまりのよさ,読みやすさ,新しさ,執筆陣のレベルの高さから,2003年現在でもっともお勧めと断言できる。

 特に開業医の先生や研修中の若手眼科医にとって,まとまった知識を得るのに本当によい本と思う。頭から読んでいっても十分に読みこなせる量であるし,日々の診療で遭遇した疾患について確認したり,新しい治療方法を調べるのに適している。また,角膜専門医にとっても机の上においておくと便利である。本格的には英語の教科書や文献を読むとしても,ちょっと復習したり,自分の弱い分野をほんの1―2分で勉強するのに使える。私は外来や自分の部屋において,そんな使い方をしている。

◆日本の角膜臨床,研究にとっての財産

 大阪大学角膜グループは,日本の角膜サイエンスを率いているもっとも大きなグループであり,またもっとも尊敬されているドクターたちだ。教科書をまとめるのは大変だと思うが,そのようなグループが今回のように自分たちの考えを1つの教科書にまとめておいてくれることに,とても感謝している。これは日本の角膜臨床,研究にとっての財産だ。第1版と第2版の間は13年たっているが,今の学問の進歩を考えると第3版はもっと早い時期に作って欲しい。永遠の角膜教科書としてベストセラーになるように,ぜひこれからも企画を続けて欲しいと願っている。

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