LINQによる包括的呼吸ケア
セルフマネジメント力を高める患者教育
COPDをはじめ慢性呼吸器疾患にかかわる医療者の必読書
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COPD患者の数が増加の一途をたどっている現在、早期診断・早期治療が要となる。そして治療に必要なのは薬だけでなく、禁煙、栄養、運動そして患者自身が病気をきちんと理解していることであり、開業医・看護師をはじめあらゆる医療職者の連携体制が重要である。本書は、COPD患者の教育に有効なツールLINQの視点から、患者のQOLを高めるための情報を満載している。
編著 | 木田 厚瑞 |
---|---|
発行 | 2006年06月判型:B5頁:176 |
ISBN | 978-4-260-00293-6 |
定価 | 3,080円 (本体2,800円+税) |
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Part1 慢性疾患の時代とLINQの意義
1 慢性疾患の問題点とその対策
2 COPDにおける問題点
3 評価ツールとしてのLINQの活用
Part2 LINQにもとづく患者教育
1 日常診療で使う患者教育マニュアル
2 患者教育マニュアルの具体的な活用方法
病気についての理解
薬についての理解
禁煙教育の方法
栄養教育の進め方
運動のしかた
急性増悪の予防
Part3 包括的呼吸ケアのポイント
1 包括的呼吸リハビリテーションのすすめ
2 日常診療におけるCOPDの注意点
3 COPDの診断をどのように進めるか
4 COPDの治療のポイント
5 急性増悪の対策と治療
6 COPDの診療のポイント
引用・参考文献
索引
1 慢性疾患の問題点とその対策
2 COPDにおける問題点
3 評価ツールとしてのLINQの活用
Part2 LINQにもとづく患者教育
1 日常診療で使う患者教育マニュアル
2 患者教育マニュアルの具体的な活用方法
病気についての理解
薬についての理解
禁煙教育の方法
栄養教育の進め方
運動のしかた
急性増悪の予防
Part3 包括的呼吸ケアのポイント
1 包括的呼吸リハビリテーションのすすめ
2 日常診療におけるCOPDの注意点
3 COPDの診断をどのように進めるか
4 COPDの治療のポイント
5 急性増悪の対策と治療
6 COPDの診療のポイント
引用・参考文献
索引
書評
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呼吸器疾患にたずさわるすべての医療者に必携の書
書評者: 石崎 武志 (福井大学医学部看護学科健康科学・同付属病院呼吸器内科)
木田厚瑞編著,「LINQによる包括的呼吸ケアーセルフマネジメント力を高める患者教育」を読む機会を得た。LINQはLung Information Needs Questionnaireの略で,患者教育のための(患者への)質問を通して得られる(患者の持っている)情報の把握といった意味である。つまり,COPDという病気をもっている患者さん自身が自らの病気の管理に参加して病気を理解し,服薬やライフスタイルなどの行動変容をうまく改善できるように医療者がいかに適切に手助けするかの判断とそれを踏まえた患者教育のための解説書ということになる。本書はこれまで数多く出版された医家向けテキストブックの中では異色のものである。一読されれば読者はその理由を納得されるであろう。
医学書特有の難解な用語はまったくといってよいほど用いられてはいなく,イラストが多用されていて患者さんの目線で一息に読破できる。最初の数ページは実際にCOPD用の使用薬剤写真で埋められているので患者さんとの薬のやりとりで直接確認することもできる。また,患者さんの理解度を高めるための方策も詳述されているので,医療者がどこから,どんな形で患者教育を始めるか迷う場合に適切な手引書でもある。つくづく医師一人では患者教育をできないことを痛感させる好著でもある。
内容は3部構成である。最初にLINQの必要性をCOPDに代表される慢性疾患への対応を含めて解説している。キーワードは「患者を中心とした医療展開」ということだが,患者さんからの情報を得るための質問表が表記されている。これが,本書の根底となる重要なものである。合計点が高値であればあるほどその患者さんはより多くの情報を必要としていると判断する。患者さん自身の病気の理解度とその患者さんが通院している当該医療施設の患者教育に対する熱意度をも把握できるという双方向性の評価が可能でもある。パート2はLINQにもとづく患者教育マニュアルの解説である。COPDという病気とその予防,薬剤使用法,禁煙教育,栄養教育,運動のしかたなどに言及してあり,患者さんはもちろん看護師・理学療法士・薬剤師・栄養士・呼吸・作業療法士・ソーシャルワーカー・呼吸器専門ではない医師が身構えることなしに,即,実践できる内容である。パート3は編集者がわが国でいち早く提唱した「包括的呼吸ケア」のためのより具体的なポイントを項目別に取り上げている。
まさに,“呼吸器疾患にたずさわるすべての医療者にぜひ読んでもらいたい一冊”という謳い文句は出版元の本書に賭ける期待が現れている。
書評者: 石崎 武志 (福井大学医学部看護学科健康科学・同付属病院呼吸器内科)
木田厚瑞編著,「LINQによる包括的呼吸ケアーセルフマネジメント力を高める患者教育」を読む機会を得た。LINQはLung Information Needs Questionnaireの略で,患者教育のための(患者への)質問を通して得られる(患者の持っている)情報の把握といった意味である。つまり,COPDという病気をもっている患者さん自身が自らの病気の管理に参加して病気を理解し,服薬やライフスタイルなどの行動変容をうまく改善できるように医療者がいかに適切に手助けするかの判断とそれを踏まえた患者教育のための解説書ということになる。本書はこれまで数多く出版された医家向けテキストブックの中では異色のものである。一読されれば読者はその理由を納得されるであろう。
医学書特有の難解な用語はまったくといってよいほど用いられてはいなく,イラストが多用されていて患者さんの目線で一息に読破できる。最初の数ページは実際にCOPD用の使用薬剤写真で埋められているので患者さんとの薬のやりとりで直接確認することもできる。また,患者さんの理解度を高めるための方策も詳述されているので,医療者がどこから,どんな形で患者教育を始めるか迷う場合に適切な手引書でもある。つくづく医師一人では患者教育をできないことを痛感させる好著でもある。
内容は3部構成である。最初にLINQの必要性をCOPDに代表される慢性疾患への対応を含めて解説している。キーワードは「患者を中心とした医療展開」ということだが,患者さんからの情報を得るための質問表が表記されている。これが,本書の根底となる重要なものである。合計点が高値であればあるほどその患者さんはより多くの情報を必要としていると判断する。患者さん自身の病気の理解度とその患者さんが通院している当該医療施設の患者教育に対する熱意度をも把握できるという双方向性の評価が可能でもある。パート2はLINQにもとづく患者教育マニュアルの解説である。COPDという病気とその予防,薬剤使用法,禁煙教育,栄養教育,運動のしかたなどに言及してあり,患者さんはもちろん看護師・理学療法士・薬剤師・栄養士・呼吸・作業療法士・ソーシャルワーカー・呼吸器専門ではない医師が身構えることなしに,即,実践できる内容である。パート3は編集者がわが国でいち早く提唱した「包括的呼吸ケア」のためのより具体的なポイントを項目別に取り上げている。
まさに,“呼吸器疾患にたずさわるすべての医療者にぜひ読んでもらいたい一冊”という謳い文句は出版元の本書に賭ける期待が現れている。
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