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てんかん診療ガイドライン2018

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患者数が多い神経疾患で、様々な診療科の医師が携わっている「てんかん」。日本神経学会監修による本ガイドラインは、成人および小児のてんかんの診断、検査、薬物治療、外科治療、予後に至るまで、エビデンスに基づいた臨床上の指針を網羅。クリニカル・クエスチョン形式で、専門医のみならず一般医にも理解しやすくまとめた。第2部として、3つのCQについて行った厳密なシステマティックレビューのダイジェストが加わった。
シリーズ 日本神経学会監修ガイドラインシリーズ
監修 日本神経学会
編集 「てんかん診療ガイドライン」作成委員会
発行 2018年03月判型:B5頁:240
ISBN 978-4-260-03549-1
定価 5,060円 (本体4,600円+税)

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神経疾患診療ガイドラインの発行にあたっててんかん診療ガイドライン改訂について

神経疾患診療ガイドラインの発行にあたって

 日本神経学会では,2001年に当時の柳澤信夫理事長の提唱に基づき,理事会で主要な神経疾患について治療ガイドラインを作成することを決定し,2002年に「慢性頭痛」,「パーキンソン病」,「てんかん」,「筋萎縮性側索硬化症」,「痴呆性疾患」,「脳卒中」の6疾患についての「治療ガイドライン2002」を発行しました.
 「治療ガイドライン2002」の発行から時間が経過し,新しい知見も著しく増加したため,2008年の理事会(葛原茂樹前代表理事)で改訂を行うことを決定し,「治療ガイドライン2010」では,「慢性頭痛」(2013年発行),「認知症」(2010年発行),「てんかん」(2010年発行),「多発性硬化症」(2010年発行),「パーキンソン病」(2011年発行),「脳卒中」(2009年発行)の6疾患の治療ガイドライン作成委員会,および「遺伝子診断」(2009年発行)のガイドライン作成委員会が発足しました.
 「治療ガイドライン2010」の作成にあたっては,本学会としてすべての治療ガイドラインについて一貫性のある作成委員会構成を行いました.利益相反に関して,このガイドライン作成に携わる作成委員会委員は,「日本神経学会利益相反自己申告書」を代表理事に提出し,日本神経学会による「利益相反状態についての承認」を得ました.また,代表理事のもとに統括委員会を置き,その下に各治療ガイドライン作成委員会を設置しました.この改訂治療ガイドラインでは,パーキンソン病を除く全疾患について,他学会との合同委員会で作成されました.
 2009年から2011年にかけて発行された治療ガイドラインは,代表的な神経疾患に関するものでした.しかしその他の神経疾患でも治療ガイドラインの必要性が高まり,2011年の理事会で新たに6神経疾患の診療ガイドライン(ギラン・バレー症候群・フィッシャー症候群,慢性炎症性脱髄性多発根ニューロパチー・多巣性運動ニューロパチー,筋萎縮性側索硬化症,細菌性髄膜炎,デュシェンヌ型筋ジストロフィー,重症筋無力症)を,診断・検査を含めた「診療ガイドライン」として作成することが決定されました.これらは2013~2014年に発行され,「ガイドライン2013」として広く活用されています.
 今回のガイドライン改訂・作成は2013年の理事会で,「遺伝子診断」(2009年発行),「てんかん」(2010年発行),「認知症疾患」(2010年発行),「多発性硬化症」(2010年発行),「パーキンソン病」(2011年発行)の改訂,「単純ヘルペス脳炎」と「ジストニア」の作成,2014年の理事会で「脊髄小脳変性症・多系統萎縮症診療ガイドライン」の作成が承認されたのを受けたものです.
 これらのガイドライン改訂は従来同様,根拠に基づく医療(evidence-based medicine:EBM)の考え方に従い,「Minds診療ガイドライン作成の手引き」2007年版,および2014年版が作成に利用できたものに関しては2014年版に準拠して作成されました(2014年版準拠は多発性硬化症・視神経脊髄炎,パーキンソン病,てんかんの診療ガイドラインなど).2014年版では患者やメディカルスタッフもクリニカルクエスチョン作成に参加するGRADEシステムの導入を推奨しており,GRADEシステムは新しいガイドラインの一部にも導入されています.
 診療ガイドラインは,臨床医が適切かつ妥当な診療を行うための臨床的判断を支援する目的で,現時点の医学的知見に基づいて作成されたものです.個々の患者さんの診療はすべての臨床データをもとに,主治医によって個別の決定がなされるべきものであり,診療ガイドラインは医師の裁量を拘束するものではありません.診療ガイドラインはすべての患者に適応される性質のものではなく,患者さんの状態を正確に把握したうえで,それぞれの治療の現場で参考にされるために作成されたものです.
 神経疾患の治療も日進月歩で発展しており,診療ガイドラインは今後も定期的な改訂が必要となります.新しい診療ガイドラインが,学会員の皆様の日常診療の一助になることを心から願いますとともに,次期改訂に向けて,診療ガイドラインをさらによいものにするためのご評価,ご意見をお待ちしております.

 2017年5月
 日本神経学会
 前代表理事 水澤 英洋
 代表理事 高橋 良輔
 前ガイドライン統括委員長 祖父江 元
 ガイドライン統括委員長 亀井  聡


てんかん診療ガイドライン改訂について

はじめに
 てんかんは患者数が多く,てんかん診療にはてんかん専門医以外の多くが携わっている.このため,てんかん診療にあたる一般医の指針として,2010年に「てんかん治療ガイドライン」作成委員会により「てんかん治療ガイドライン2010」が作成された.その後,新たな抗てんかん薬が上市され,英国てんかんガイドライン(NICE)や国際抗てんかん連盟(ILAE)のてんかん分類も改訂された.今回の改訂では,新規抗てんかん薬についての記載を追加し,本学会で初めての試みとして,後述する3つのクリニカル・クエスチョン(clinical question:CQ)については,GRADE(Grading of Recommendations Assessment, Development and Evaluation)システムを用いてシステマティック・レビュー(systematic review:SR)を行った.また,近年治療法にも光があたっている抗NMDA受容体抗体脳炎についても記載し,成人および小児てんかんの最新の診断,検査,治療および予後について簡潔にまとめている.
 本ガイドラインでは前版に引き続き,CQ(目的)とその回答という形式を用いた.システマティック・レビューを行ったCQは緑色で他のCQとは区別しており,推奨グレードとエビデンスの評価を記載し,エビデンスの解説を行った.それ以外のCQでは「要約」として,専門家の総合的意見を赤色で記載し解説した.
 本ガイドラインは日本神経学会てんかん診療ガイドライン作成委員会が作成したが,日本てんかん学会,日本脳神経外科学会,日本小児神経学会および日本神経治療学会の協力により作成したものである.てんかん診療ガイドライン作成委員は,上記学会に所属する神経内科,小児科,精神科,脳神経外科の医師から構成された.

1.てんかん診療ガイドライン作成の資金源と委員の利益相反(COI)について
 このガイドラインは,日本神経学会の経費負担により作成された.このガイドラインの売り上げによる利益は作成にかかった経費として充当するものとする.
 このガイドライン作成に携わる委員長,副委員長,委員,外部委員,研究協力者,評価・調整委員は「日本神経学会治療ガイドライン作成に係る利益相反自己申告書」を日本神経学会代表理事に提出し,日本神経学会による利益相反状態についての承認を得ている.
 COIで申告された企業を以下に示す。
 ・あすか製薬株式会社
 ・エーザイ株式会社
 ・大塚製薬株式会社
 ・グラクソ・スミスクライン株式会社
 ・総合南東北病院
 ・第一三共株式会社
 ・大日本住友製薬株式会社
 ・一般社団法人電波産業会
 ・日本MSD合同株式会社
 ・日本光電工業株式会社
 ・ノバルティスファーマ株式会社
 ・株式会社メディカルレビュー社
 ・ユーシービージャパン株式会社

2.ガイドラインを使用するにあたって
 本診療ガイドラインは,医療従事者の臨床判断を支援するために推奨を提供するものであり,推奨に強制力はない.実際の判断は,本診療ガイドラインのほかに,最新のエビデンスや患者の価値観,置かれた環境的要因などを勘案し,総合的に行われるべきものである.
 本診療ガイドラインは,臨床的転帰の改善を約束するものではない.本診療ガイドラインを用いて行われた医療により生じた結果について,本診療ガイドライン作成委員会は一切の責任を負わない.
 本診療ガイドラインは,医療裁判の証拠として利用されることを想定していない.実臨床における意思決定は,診療ガイドラインの推奨を参考にしつつも,患者の価値観や環境的要因などを含めて総合的に行われるものであるため,診療ガイドラインの推奨と異なった医療が行われることは必ずしも過失を意味しない.本診療ガイドライン作成委員会は,本診療ガイドラインを裁判の証拠として用いることを認めない.

3.システマティック・レビュー(第2部)作成方法の概略
 本ガイドラインでは以下の3つのCQについてシステマティック・レビューを行い,第2部にダイジェストをまとめた.また,詳細版を日本神経学会のホームページに掲載した.
CQ9-2 薬剤抵抗性側頭葉てんかんにおいて側頭葉切除術を薬物療法に加えて行うべきか
CQ10-1 薬剤抵抗性てんかんにおいて迷走神経刺激(VNS)を薬物療法に加えて行うべきか
CQ10-2 薬剤抵抗性てんかんに迷走神経刺激を行う場合,高レベル刺激と低レベル刺激のどちらを用いるべきか
 ここでの推奨は,国際的に標準的なガイドライン作成法であるGRADEシステムにより作成した.GRADEシステムは,アウトカムごとにシステマティック・レビューを行い,その結果をもとにパネル会議を開いて推奨を作成する方法をとる.

臨床的疑問(CQ)の設定
 CQは,薬剤抵抗性てんかんの診療において,推奨が診療の質を向上させると期待できるものを診療ガイドライン作成委員会で決定した.
 CQは,PICO形式に定式化した.PICOとは,患者(Patient),介入(Intervention),比較(Comparison),アウトカム(Outcome)の頭文字をとったものである.各CQに対して,アウトカムを診療ガイドライン作成委員会で決定し,重要度が高いほうから9~1にランク付けした.最終的に,重大(9~7),重要(6~4)に対して,SRを行った.

文献検索
 日本神経学会が契約した司書に検索式の作成および検索を依頼した.検索にはMEDLINE, Cochrane CENTRALを用いた.検索された研究は,重複をのぞき,タイトルとアブストラクトでスクリーニングした後,フルテキストで評価をし,アウトカムごとに分けた.採用する論文は,ランダム化比較試験(randomized controlled trial:RCT)のみとした.
 文献検索の概要は,フローダイアグラムにまとめた.

エビデンスデータの統合
 各CQにおいて,可能なものについてはアウトカムごとにメタアナリシスを行った.メタアナリシスには,コクランの標準アプリケーションであるReview Manager〔Review Manager(RevMan)[Computer program]. Version 5.3. Copenhagen:The Nordic Cochrane Centre, The Cochrane Collaboration, 2014.〕を用いた.
 二値変数のアウトカムは,固定効果モデル(Fixed-effect model. Mantel-Haenszel法)を用いて統合した.連続変数のアウトカムは,固定効果モデル(Fixed-effect model. Inverse Variance法)を用いて統合した.
 二値変数のアウトカムではリスク比とその95%信頼区間,連続変数のアウトカムでは平均差と標準偏差を算出し,フォレストプロットに表した.
 メタアナリシスに用いるデータが不足している場合は,研究著者に問い合わせをし,データを入手した.

エビデンスの質の評価
 エビデンスの質の評価は,GRADE working groupの提唱する方法で行い,「高(high)」,「中(moderate)」,「低(low)」,「非常に低(very low)」にグレーディングした.本診療ガイドラインでは,RCTのみを用いたため,エビデンスの質は「高」から開始した.そこから,「バイアスのリスク(risk of bias)」,「非一貫性(inconsistency):研究間の治療推定値のばらつき」,「非直接性(indirectness):一次研究のPICOとCQのPICOとの解離」,「不精確(imprecision):サンプル数やイベント数が少ないため,効果推定値の精確さが低いもの」,「出版バイアス(publication bias):否定的な結果などの理由で出版されていない研究による影響」について,GRADE working groupの定める方法に則り,程度に応じて等級を下げた.
 最終的なエビデンスの質の決定後,SRの結果をSummary of findings(SoF)tableとGRADE Evidence Profileの表を作成した.作成にはGRADEpro GDT(https://gradepro.org/)を用いた.

アウトカム全般に関するエビデンスの質の決定
 各CQに対して,すべての重大なアウトカムの効果が患者にとって利益または不利益となる方向に揃っている場合は最も高いエビデンスの質を採用した.一方で,アウトカムによって利益または不利益の方向が異なる場合は,最も低いエビデンスの質を採用した.このエビデンスの質は,推奨文にある「エビデンスの確実性」と同義である.
 GRADEの数字表記では,エビデンスの確実性「高」は「A」,「中」は「B」,「低」は「C」,「非常に低」は「D」で表す.

エビデンスから推奨の作成
 推奨の作成には,SoFテーブル,GRADE Evidence Profileを資料として用いた.
 推奨決定の4要因としたのが「アウトカム全般にわたる全体的なエビデンスの質」,「利益と害のバランス」,「患者の価値観や好みのばらつき」,「資源(コストやリソース)」である.
 パネル会議では,推奨決定のために「問題の優先順位」,「望ましい効果の大きさ」,「望ましくない効果の大きさ」,「エビデンスの確実性」,「主要なアウトカムに対する価値観の不確実性や多様性」,「望ましい効果と望ましくない効果のバランス」,「必要とされるコストやリソース」,「ステークホルダーへの受け入れ」,「実現可能性について」について議論を行い,その
結果をEvidence-to-Decision(EtD)tableの前半部分,「推奨判断基準の評価テーブル」に記載した.
 そして,「推奨判断基準の評価テーブル」をもとに,推奨の強さ・方向の合意形成を行った.推奨度は,「強い/弱い」で定められる強さと,「推奨する/推奨しない」で定められる方向の組み合わせで表した.GRADEの数字表記では,強い推奨は「1」,弱い推奨は「2」で表す.推奨の根拠は,EtD tableの後半部分「推奨の結論テーブル」に示した.

パネル会議
 パネル会議パネリストには,診療ガイドライン作成委員であるてんかん専門医(神経内科医,小児科医,精神科医,脳神経外科医)のほかに,プライマリ・ケア医,患者家族代表,弁護士など,あらゆるステークホルダーが参加した.
 2016年10月23日昼から夕刻までCQ9-2,CQ10-1,CQ10-2について議論した.パネル会議の司会は,診療ガイドライン作成方法専門家である南郷栄秀が務めた.パネル会議では,GRADEシステムの解説の後,SoF table,GRADE Evidence Profile,推奨文草案の資料をもとに議論した.
 CQ10-1,CQ10-2については,全会一致で推奨が決定した.CQ9-2については,パネル会議メンバーほぼ全員が「強い推奨」とする意見だったが,エビデンスの確実性が「非常に低」であったため,GRADEのルールに則り,「弱い推奨」に決定された.

診療ガイドラインの執筆
 パネル会議で決定した推奨をもとに,草案をまとめ,外部評価を受けた後,最終化した.

4.抗てんかん薬の表記について
 日本で承認されている薬品名は本文中ではカタカナで統一した(表1).一方,日本で保険適用外の薬剤には†を付記した.

 2018年2月
 「てんかん診療ガイドライン」作成委員会
 委員長 宇川義一
 事務担当 杉浦嘉泰

表1│承認されている抗てんかん薬(五十音順)
一般名英語名略号主な製品名
アセタゾラミドacetazolamideAZMダイアモックス
エトスクシミドethosuximideESMエピレオプチマル,ザロンチン
オクスカルバゼピン1)oxcarbazepineOXCオクノベル
ガバペンチン2)gabapentinGBPガバペン
カルバマゼピンcarbamazepineCBZテグレトール
クロナゼパムclonazepamCZPリボトリール,ランドセン
クロバザム3)clobazamCLBマイスタン
ジアゼパムdiazepamDZPセルシン,ホリゾン,ダイアップ
臭化カリウムpotassium bromideKBr臭化カリウム
スチリペントール4)stiripentolSTPディアコミット
スルチアムsultiameSTオスポロット
ゾニサミドzonisamideZNSエクセグラン
トピラマート5)topiramateTPMトピナ
ニトラゼパムnitrazepamNZPベンザリン
バルプロ酸valproateVPAデパケン,セレニカ
ビガバトリン6)vigabatrinVGBサブリル
フェニトインphenytoinPHTアレビアチン,ヒダントール
フェノバルビタールphenobarbitalPBフェノバール
プリミドンprimidonePRMプリミドン
ペランパネル7)perampanelPERフィコンパ
ラコサミド8)lacosamideLCMビムパット
ラモトリギン9)lamotrigineLTGラミクタール
ルフィナミド10)rufinamideRFNイノベロン
レベチラセタム11)levetiracetamLEVイーケプラ
1)オクスカルバゼピンは他の抗てんかん薬で十分な効果が認められない4歳以上の小児の部分発作に対する併用療法として承認されている.
2)ガバペンチンは他の抗てんかん薬で十分な効果が認められない3歳以上の部分発作に対する併用療法として承認されている.
3)クロバザムは他の抗てんかん薬で十分な効果が認められない部分発作もしくは全般発作に対する併用療法として承認されている.
4)スチリペントールは,Dravet症候群に対してバルプロ酸とクロバザムへの付加療法として承認されている.
5)トピラマートは他の抗てんかん薬で十分な効果が認められない2歳以上の部分発作に対する併用療法として承認されている.
6)ビガバトリンは点頭てんかんに対して承認されている.
7)ペランパネルは他の抗てんかん薬で十分な効果が認められない12歳以上の部分発作および強直間代発作に対する併用療法として承認されている.
8)ラコサミドは他の抗てんかん薬で十分な効果が認められない部分発作に対する併用療法として承認されている.
9)ラモトリギンは部分発作,強直間代発作,15歳未満の定型欠神発作に対する単剤療法,他の抗てんかん薬で十分な効果が認められない部分発作,強直間代発作,Lennox-Gastaut症候群における全般発作に対する併用療法として承認されている.
10)ルフィナミドは他の抗てんかん薬で十分な効果が認められない4歳以上のLennox-Gastaut症候群における強直発作および脱力発作に対する併用療法として承認されている.
11)レベチラセタムは4歳以上の部分発作に対する単剤療法,強直間代発作に対する併用療法として承認されている.

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神経診療ガイドラインの発行にあたって
てんかん診療ガイドライン改訂について

第1部 てんかん診療ガイドライン
 第1章 てんかんの診断・分類,鑑別(REM睡眠行動異常症を含む)
  [CQ1-1]てんかんとはなにか
  [CQ1-2]てんかん診断の問診において必要な事項はなにか
  [CQ1-3]てんかん発作型およびてんかん,てんかん症候群および
        関連発作性疾患の分類はなにか
  [CQ1-4]成人においててんかんと鑑別されるべき疾患はなにか
  [CQ1-5]小児においててんかんと鑑別されるべき疾患はなにか
  [CQ1-6]てんかん診断の具体的手順はどうすべきか
 第2章 てんかん診療のための検査
  [CQ2-1]てんかん診断における脳波検査の意義はなにか
  [CQ2-2]てんかん治療過程における脳波検査の意義はなにか
  [CQ2-3]てんかん診療における長時間ビデオ脳波モニタリング検査の意義はなにか
  [CQ2-4]てんかん診療に必要な脳形態画像検査はなにか
  [CQ2-5]てんかん術前評価に有用な脳機能画像検査はなにか
 第3章 成人てんかんの薬物療法
  [CQ3-1]初回てんかん発作で薬物療法を開始すべきか
  [CQ3-2]新規発症の部分てんかんでの選択薬はなにか
  [CQ3-3]新規発症の全般てんかんでの選択薬はなにか
  [CQ3-4]全般てんかんで避けるべき抗てんかん薬はどれか
  [CQ3-5]精神症状のリスクを有する患者の選択薬はなにか
  [CQ3-6]内科疾患の合併時の選択薬はなにか
  [CQ3-7]高齢発症てんかんでの選択薬はなにか
  [CQ3-8]てんかん患者で注意すべき併用薬はなにか
  [CQ3-9]抗てんかん薬の後発医薬品への切り替えに関して注意する点はなにか
 第4章 小児・思春期のてんかんと治療
  [CQ4-1]小児・思春期学童発症の各種てんかん症候群の頻度はなにが高いか
  [CQ4-2]小児・思春期の初発非誘発性発作ではどのような検査が推奨されるか
  [CQ4-3]小児・思春期の初発非誘発性発作は2回目以降に治療しても長期発作予後は
        変わらないか
  [CQ4-4]若年ミオクロニーてんかんの診断はどうすればよいのか
  [CQ4-5]小児・思春期発症のてんかんで発作型が部分発作か全般発作か
        不明な場合に第一選択薬として何を使用すべきか
  [CQ4-6]小児・思春期の全般発作にバルプロ酸,部分発作にカルバマゼピンを
        使用して,血中濃度が治療域でも発作が再発した場合には,
        次になにを使用すべきか
 第5章 薬剤抵抗性てんかんへの対応
  [CQ5-1]薬剤抵抗性てんかんの定義はなにか
  [CQ5-2]成人の真の薬剤抵抗性てんかんにはどのようなものがあるか
  [CQ5-3]小児の薬剤抵抗性てんかんにはどのようなものがあるか
  [CQ5-4]見せかけの薬剤抵抗性てんかんとはなにか
  [CQ5-5]薬剤抵抗性てんかんへの対応はどうするか
  [CQ5-6]薬剤抵抗性てんかんの知的予後および社会的予後はどうか
 第6章 てんかん症候群別の治療ガイド
  [CQ6-1]特発性部分てんかんの選択薬はなにか
  [CQ6-2]小児欠神てんかんの選択薬はなにか
  [CQ6-3]Lennox-Gastaut症候群の選択薬はなにか
  [CQ6-4]若年ミオクロニーてんかんの選択薬はなにか
  [CQ6-5]全般強直間代発作のみを示すてんかん(覚醒時大発作てんかん)の
        選択薬はなにか
 第7章 抗てんかん薬の副作用
  [CQ7-1]抗てんかん薬の副作用にはどのようなものがあるか
 第8章 てんかん重積状態
  [CQ8-1]てんかん重積状態の定義はなにか
  [CQ8-2]けいれん性てんかん重積状態に使う薬剤はなにか
  [CQ8-2-(1)]静脈がまだ確保できない場合の治療はどうするか
  [CQ8-2-(2)]てんかん重積状態の第1段階での治療薬はなにか
  [CQ8-2-(3)]てんかん重積状態におけるホスフェニトイン静注の効果はどうか
  [CQ8-2-(4)]てんかん重積状態におけるフェノバルビタール静注の効果はどうか
  [CQ8-2-(5)]てんかん重積状態におけるミダゾラムの効果はどうか
  [CQ8-2-(6)]てんかん重積状態におけるレベチラセタム静注の効果はどうか
  [CQ8-3]難治てんかん重積状態における全身麻酔療法の効果はどうか
  [CQ8-4]てんかん重積状態における脳波モニターの意義はあるか
 第9章 てんかん外科治療
  [CQ9-1]外科治療が有効なてんかん(症候群)にはどのようなものがあるか
  [CQ9-2]薬剤抵抗性側頭葉てんかんに対して側頭葉切除術は有効か
  [CQ9-2]薬剤抵抗性側頭葉てんかんにおいて側頭葉切除術を
        薬物療法に加えて行うべきか
  [CQ9-3]術前検査における慢性頭蓋内脳波(長期継続頭蓋内脳波検査)の
        適応はなにか
  [CQ9-4]外科治療検討のタイミングはどのように決めるか
  [CQ9-5]小児の薬剤抵抗性てんかんにおいても外科治療は有効か
  [CQ9-6]てんかん外科手術後の精神症状のリスクはどの程度か
 第10章 てんかんの刺激療法
  [CQ10-1]薬剤抵抗性てんかんで迷走神経刺激療法は有効か
  [CQ10-1]薬剤抵抗性てんかんにおいて迷走神経刺激療法(VNS)を
        薬物療法に加えて行うべきか
  [CQ10-2]薬剤抵抗性てんかんに迷走神経刺激療法を行う場合,
        高レベル刺激と低レベル刺激のどちらを用いるべきか
  [CQ10-3]植込型頭蓋内刺激療法はてんかん治療に有効か
 第11章 てんかん治療の終結
  [CQ11-1]発作が何年寛解していれば治療終結を考慮するか
  [CQ11-2]てんかん発作型・てんかん類型・てんかん症候群により
        発作再燃のリスクは異なるか
  [CQ11-3]抗てんかん薬の最適減量速度はあるか
  [CQ11-4]治療終結にかかわる予後不良因子はなにか
  [CQ11-5]抗てんかん薬減量中の自動車運転は避けるべきか
 第12章 薬物濃度モニター
  [CQ12-1]抗てんかん薬の血中濃度測定はどのようなときに行うか
  [CQ12-2]血中濃度測定が有用な薬剤はどれか
  [CQ12-3]肝機能障害,腎機能障害の患者の治療において血中濃度モニターは必要か
  [CQ12-4]抗てんかん薬と相互作用のある薬剤はどのようなものがあるか
 第13章 てんかんと女性
  [CQ13-1]女性のてんかん患者において,妊娠・出産に関して
        どのような基本的な対応が必要か
  [CQ13-2]妊娠可能な女性における抗てんかん薬療法の注意点はなにか
  [CQ13-3]葉酸は補充すべきか
  [CQ13-4]妊娠中の抗てんかん薬の血中濃度モニタリングは有用か
  [CQ13-5]女性のてんかん患者は,妊娠中の合併症が多いか
  [CQ13-6]自然分娩が可能か.分娩中の発作にはどのように対処するのか
  [CQ13-7]抗てんかん薬服用中の授乳は可能か
 第14章 心因性非てんかん発作の診断
  [CQ14-1]心因性非てんかん発作とてんかん発作はどう鑑別するか
  [CQ14-2]心因性非てんかん発作の治療はどうするか
 第15章 てんかんの精神症状
  [CQ15-1]てんかんに伴う精神病の種類とそれぞれの治療法はなにか
  [CQ15-2]てんかんに伴ううつ病や自殺関連行動への対応をどうするか
 第16章 急性症候性発作
  [CQ16-1]急性症候性発作の定義はなにか
  [CQ16-2]急性症候性発作の原因はなにか
  [CQ16-3]急性症候性発作の診察はどうするか
  [CQ16-4]急性症候性発作の検査はどうするか
  [CQ16-5]急性症候性発作の治療はどうするか
  [CQ16-6]抗NMDA受容体抗体脳炎の診断と治療はどうするか
 第17章 てんかんと遺伝
  [CQ17-1]てんかんと遺伝の関係はどうか
  [CQ17-2]てんかんの遺伝子研究および遺伝子検査の現状はどうか
 第18章 患者へのアドバイスと情報提供
  [CQ18-1]患者にアドバイスする事項はなにか
  [CQ18-2]自動車運転免許についてアドバイスはどうするか

第2部 システマティック・レビュー ダイジェスト
  [CQ9-2]ダイジェスト版
        薬剤抵抗性側頭葉てんかんにおいて側頭葉切除術を
        薬物療法に加えて行うべきか
  [CQ10-1]ダイジェスト版
        薬剤抵抗性てんかんにおいて迷走神経刺激療法(VNS)を
        薬物療法に加えて行うべきか
  [CQ10-2]ダイジェスト版
        薬剤抵抗性てんかんに迷走神経刺激療法を行う場合,
        高レベル刺激と低レベル刺激のどちらを用いるべきか

索引

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