医学書院の70年
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の権利拡大に貢献している。また,並行して著作権問題ならびに出版の電子化問題に関して文部科学省,文化庁,経済産業省等の審議会,検討会議の委員を歴任し,出版界の代表として法改正ならびに各種制度の確立に向けて活動している。さらに,国際舞台においても得意な英語力を生かして,日本を代表する立場で参加し,これまでにIPA(国際出版連合)副会長,およびSTM(国際自然科学書協会)理事を歴任した。 こうした社外における優の活動は,自社の利益を考えれば,むしろ相反することさえある。それでも社外の活動に心魂を傾けるのは,業界全体の発展なくしては社の発展もない,という信念によるものである。創業者,一郎がPR活動により社を発展させたのに対し,2代目の元は社員の意識や待遇の改善により社を内面から強化した。そして3代目の優は,業界を発展させることで同時に社も成長することを目指しており,時代の目まぐるしい変化に対応しつつ,その成果は着実に上がっている。社のブースにて(1999年10月/フランクフルトブックフェア)Photograph taken at the Igaku-Shoin booth (Frankfurt Book Fair/October 1999).135

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