医学書院の70年

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術研究書の需要を喚起する。さらに，この活動を通じて基礎医学界の情報を収集して出版活動に反映させるとともに，医学界を支え将来の著者となる人材発掘に努める。」　これに基づき助成対象者は若手研究者とし，①研究費を補助（基礎医学医療研究助成金），②海外渡航費を援助（研究交流助成金），③海外の基礎研究者を日本に招聘する（留学生受入助成金），④日本の優れた基礎医学研究を海外に紹介するために必要な出版費用補助（研究出版助成金）を事業の4本柱に定めた。こうして，設立から現在（2014年3月）に至るまで，助成金の累計額は9億2,520万8千円に達している。　このほかに，財団は横地千仭著『解剖学アトラス』第4版発行を機に横地夫人の遺志による個人基金「横地千仭･喜與子日独医学交流基金」（1999年創設）を管理運営。ドイツで解剖実習を経験したことが『解剖学アトラス』の出版につながったと感じた横地先生のゆかりから，基礎医学を学ぶドイツ人留学生を対象に年1～2名に留学助成金を支給。また，1993年からは「総合リハビリテーション賞」も財団で管理運営している（「医学雑誌における顕彰」20頁参照）。現在は公益財団法人金原一郎記念医学医療振興財団となっている。公益財団法人金原一郎記念医学医療振興財団　第55回助成金贈呈式後の記念写真（2014年3月)Commemorative photo of the re-cipients of the 55th Grant awarded by the Ichiro Kanehara Foundation, with directors of Igaku-Shoin Ltd. (March 2014).Establishment of The Ichiro Kanehara Foundation forthe Promotion of Medical Sciences and Medical Care131