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第3190号 2016年9月12日


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症候から診断への思考プロセスを究める
内科診断学 第3版


 症候から診断への思考プロセスを丁寧に解説した内科診断学の定番テキストが,待望の改訂! そこで今回は,1年次に本書(第2版)を購入し,現在は臨床実習中の秋田大学医学部5年生の皆さんにお集まりいただき,『内科診断学』で学習していて良かった点,今回の改訂での変更点に対するご意見などをうかがってみました。

臨床実習中の秋田大学医学部5年生の皆さん。左から高尾さん,堤さん,丸藤さん,高橋さん,小笠原さん。


臨床医学を学ぶ,全学生向けの一冊

小笠原 正弥さん


 秋田大では1年次から医療面接の試験があるのですが,本書を活用することで,症候からどのような疾患が挙げられるかを考える力を養うことができました。また,内科のあらゆる疾患が載っているので,臨床の教科書をほとんど持っていなかったころでも自分で学習することができ,“これ一冊あれば大丈夫だ”と感じました。4年次にOSCEに向け身体所見の取り方を勉強した際にも,どのような疾患・症候を疑って所見をとればよいかという部分まで説明されていたため,理解がより深まりました。

 ひと通り臨床の勉強をした学生であれば通読してもよいし,分野別の書籍と併用して復習しても効果が高まると思います。臨床医学を学ぶ,全学生向けの一冊です。


学年が上がるとともに,別の発見がある

高尾 浩之さん


 入学時は医学的な知識がほとんどない状態なので,発熱,倦怠感,不眠……というように,症候から学べるのは入口として良いと思います。ただ,症候だけではどうしても行き詰まるところがあります。ですから,学年が上がって臓器別についても学んだ後に本書を見返してみたら,また違う発見があって面白かったです。低学年時に全てを理解するのは無理だと思うので,医療面接や身体診察といった部分を意識しながら活用するといいかもしれません。

 第3版はカラーになったことで解剖などもすごく見やすくなりましたし,学生が理解しているようで実は理解できていないところをきちんとまとめてくれている,良い書籍だと思います。


病棟でも使える電子版が便利

高橋 潤さん


 現場では,患者さんが訴える症状に対して考えられる疾患を挙げ,診断・治療の流れをつくっていくことが重要だということを,臨床実習に出てあらためて感じました。どのような疾患が考えられるかを問われたときに,多少なりとも疾患名を挙げることができるのは,1年次から本書のような書籍を使って勉強していたからだと思います。

 今回の改訂で「症候・病態編」の記載がより充実しましたよね。臨床実習で課題として与えられる症状も必ず載っているので,とても助かっています。第3版では,電子版が使えるようになったこともありがたいです。書籍は病棟などで持ち歩くには少し重たいので(笑)。


鑑別に至るプロセスがわかる!
初学者にはありがたい一冊

堤 俊太さん


 臓器別の講義は基本的に縦割りで行われますが,本書のように「症候・病態編」としてまとめられていると,症状から疾患を考えるという“横の視点”を持つ重要性がわかります。早い段階からそうした視点を持って勉強することができたのは良かったです。

 また,症例を扱う書籍は多くあるものの,現場で活躍する先生方がどのように考え,診断に至ったかがわかる書籍はあまりないように思います。本書の「症例編」ではそのプロセスが示されているので,初学者にとってはありがたい一冊だと思います。書籍に対応したワークシートがウェブから自由にダウンロードできるそうなので,友人と実施している臨床推論のグループワークなどでも活用してみたいです。


学生から医師になるための“架け橋”に

丸藤 雅大さん


 1年次に初めて本書を手にして感じたのが,“医学書ってこんなに重いんだ”ということでした(笑)。しかしこの重さ・厚みが,これから自分たちがどのようなことを学び,どれだけのことを学んでいかなければならないのかを体感的に知る良い指標となりました。

 今回新たに加わった「症例編」は,既往歴・生活環境・身体所見などを見ながら,患者さんの主訴から疾患を考えていくという構成になっており,診断に至るまでの過程が手に取るようにわかるのが良いですね。一見あまり結び付かなさそうな症状と疾患が見事に結び付く症例などもあり,読んでいてとても勉強になります。学生から医師になるための“架け橋”となる一冊と言えるのではないでしょうか。