医学界新聞

2016.04.11



合格率91.5%,最高合格率を更新

第110回医師国家試験合格者発表


 第110回医師国家試験(2月6-8日実施)の合格者が3月18日,厚労省より発表された。受験者数9434人(前年比377人増)に対し,合格者数8630人(同372人増),合格率は91.5%と,医師国家試験の実施が年1回となった1985年以降,最高の合格率であった昨年の91.2%を超え,2年連続で過去最高記録を更新した。

女性受験者の高合格率傾向続く

 女性受験者数は3034人となり,初めて3000人を突破した。合格率を男女別でみると,男性90.7%(5802人),女性93.2%(2828人)で,男性に比べ女性の合格率が高くなる傾向は今年も継続した。新卒・既卒別の合格率でみると,新卒者の合格率は昨年から0.2%減の94.3%。一方,既卒者の合格率は3.1%増の60.1%と,昨年を大きく上回った。

希望を胸にいざ研修へ

 喜びに沸く会場で,今後の抱負を尋ねたところ「これからが本当のスタートなので,初心を忘れずに研修に励みたい」といった前向きな声が聞かれたほか,「地元の地域医療に貢献していきたい」「手術手技だけでなく,診察もきちんと行える外科医になりたい」など,すでに将来の進路を定めている合格者もいた。

 また試験内容に関しては,「今年も画像問題が多く,戸惑った」「一般問題が難しく感じた」といった感想が聞かれた。

■第110回医師国家試験学校別合格者状況


合格基準

一般問題を1問1点,臨床実地問題を1問3点としたとき,①必修問題は200点中160点以上(必修問題の一部を採点から除外された受験者は,必修問題の得点が総点数の80%以上),②必修問題を除いた一般問題は199点中125点以上,臨床実地問題は594点中388点以上,③禁忌肢問題選択数は3問以下


写真 自分の受験番号を見つけ,スマートフォンで撮影する合格者ら(東京,厚労省)。

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