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第3146号 2015年10月19日


雑誌『病院』リニューアル記念 緊急セミナー開催

「地域医療構想に中小病院はどう対応すべきか」


松田晋哉氏
 セミナー「地域医療構想に中小病院はどう対応すべきか」が2015年9月26日,医学書院(東京都文京区)において開催された。講師の松田晋哉氏(産業医大)は冒頭,政府「医療・介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会」による第一次報告(6月15日付)にある「2025年の医療機能別必要病床数の推計結果」が,あたかも病床数の削減目標であるかのように報道されたことに違和感を表明。地域医療構想の目的は,「地域の医療・介護ニーズに対応するための望ましい医療提供体制」を考えることであると強調した。

 続いて,各地域の地域医療構想調整会議で話し合われるべき各種データの読み解き方を解説(詳しくは,松田氏による新刊『地域医療構想をどう策定するか』を参照のこと)。焦点となるのは,前述の推計で「一般病床・療養病床以外でも対応可能」とされている30万人前後の高齢者を各地でどうみていくかであるとした。これは地域ごとの事情や住環境によって異なってくることから,地域医療構想調整会議の最大のポイントは「慢性期の再編」と「地域包括ケア病床の整備」であると説き,中小病院はその強みである柔軟性を生かして地域包括ケアネットワークの中核を担ってほしいと期待を寄せた。

 さらに中小病院は,地域における自施設の相対的位置付けをDPCデータを参考に検討し,ダウンサイジングや地域包括ケア病床設置の是非,ケアミックスの可能性など,病床転換を行うに当たっての経営シミュレーションを行うことを勧めた。さらに,医療・介護職が高齢化している現実を直視し,将来にわたって人員をどう確保するかが重要であると指摘した。