医学界新聞

2015.07.06



第26回「理学療法ジャーナル賞」


 第26回「理学療法ジャーナル賞」授賞式が,4月18日,医学書院本社にて行われた。本賞は,前年の1年間に『理学療法ジャーナル』誌に掲載された投稿論文の中から優秀論文を編集委員会が顕彰し,理学療法士の研究活動を奨励するもの。2014年は,総投稿数155本のうち8本が受賞対象となり,下記4論文が選ばれた。

入賞】湯口聡,他:心臓外科手術後の100 m歩行自立日は術前情報や手術情報から予測可能か?(第48巻10号掲載,原著)
奨励賞】北出一平,他:外傷性頸髄損傷患者の損傷直後からの下肢機能の経過分析(第48巻6号掲載,報告)
田村哲也,他:広範な病巣を有する小脳梗塞例の理学療法経験(第48巻6号掲載,症例報告
石田和宏,他:腰椎椎間板ヘルニア摘出術後の早期理学療法(第48巻8号掲載,報告)

 入賞の湯口氏らの論文は,心臓外科手術症例における術前情報・手術情報と100 m歩行自立日との関連項目を抽出し,その項目から歩行自立日を予測するための一次関数式を求めた原著論文。理学療法士中心のネットワークの構築,多施設実施の臨床研究デザインの完成度,サンプル数の多さ,そして一定の結果を導き出した点が高く評価された。

 編集委員の斉藤秀之氏(筑波記念会リハビリテーション事業統括)は,「いずれの受賞論文も臨床ならではの内容であり,研究計画や対象の取り込み基準などが厳格にマネジメントされていた。根気強く,真摯に取り組んでいることが手に取るようにわかり,13 万人の理学療法士の見本」と講評を述べた。

 『理学療法ジャーナル』誌では本年も,掲載された投稿論文から第27回「理学療法ジャーナル賞」を選定する。詳細については『理学療法ジャーナル』誌投稿規定を参照されたい。

左から石田氏,北出氏,湯口氏,田村氏

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