医学書院

検索
HOME週刊医学界新聞 > 第2951号 2011年10月31日

第2951号 2011年10月31日


在宅医療研修プログラムを試行


 超高齢社会における在宅医療の充実に向けて,医療職に対する教育体制の整備が喫緊の課題である。東京大学高齢社会総合研究機構では,千葉県柏市で活動する医師および多職種を対象に,本年5月より「柏在宅医療研修試行プログラム」を実施。本プログラム()においては,集中オリエンテーションや多職種研修のほか,開業医に対して全8回の在宅実地研修を行い,1人当たり約40回の訪問診療同行を経験したことが大きな特徴だ。

 柏在宅医療研修試行プログラムの全体像

総括シンポジウムの模様

 10月1日には,総括シンポジウムと修了式が開催された。シンポジウムでは,研修参加者らが本プログラムで得た学びや,今後の柏市の在宅医療に対する抱負を発表。「同じ市内でもこれまで交流のなかった多職種と知り合うことができた」など,知識・手技の習得のみならず,地域の“顔のみえる関係づくり”の場としての効用を挙げる参加者の声も聞かれた。本プログラムの開発に当たった川越正平氏(あおぞら診療所)は今回の研修を振り返り,「在宅実地研修や多職種討論を繰り返す中で,開業医の先生方の目の輝きや在宅医療への意気込みが驚くほど変化していったことが印象的」と話す。

 東京大学高齢社会総合研究機構の辻哲夫氏は,「今回の試行を検証した上で,同様のプログラムを他の市町村単位にも広げていきたい」と展望を語っており,地域包括ケアを担う人材育成の方策として期待される。