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第2835号 2009年6月22日


【Pictogram】

いのちを見守るコミュニケーションデザイン
――医療看護支援ピクトグラム

■活動編(2)車いす移動,ベッド移動

横井郁子(東邦大学医学部看護学科教授)


前回よりつづく

ぼくは今日から車いす
となりの田中さんは見守り歩行に昇格
たいへんだって言ってるけど,やっぱりうれしそう

 車いすのピクトグラムは公共トイレなどで見かけますが,ここでは「移動」という意味に重きを置いて,新たに作成することとなりました(上)。医療看護支援ピクトグラムが表示されているということは,それに対して何らかの支援が必要だということを意味します。したがって,車いす移動が自立されている方には表示する必要はありません。そのようなルールから,介助者をつけたデザインでもよいのでは,と考えました。これにより,移動している雰囲気が出せたように思います。

 「ベッド移動」(下)は,初めはベッドにキャスターをつけただけだったのですが,ベッドそのものの「寝る」という情報のほうが強く,「移動」の意味がなかなか伝わりません。ストレッチャーは一般の方にはわかりにくいのではないかと思ったのですが,デザイナーさんからご提案いただき,写真カタログを見てデザインされました。

 

 “ぼく”が同室の患者さんの移動方法を知っている。「あ,今日から変わるんだ」「うれしそうだな」と何げなく観察している。居心地の良い療養空間にはそんな“ぼく”のまなざしを感じます。これもひとつの見守りかな,と思います。このピクトグラムを含む医療環境デザインを「いのちを見守るコミュニケーションデザイン(Communicative life support design)」とした背景には,そんな思いも含まれています。

医療看護支援ピクトグラムの報告書ができました。
1冊1000円でご購入できます。お問い合わせは下記まで。

ベッドまわりのサインづくり研究会(横井)
E-mail:care_pict@med.toho-u.ac.jp
電話:03-3762-9881(東邦大医学部看護学科代表)

医療看護支援ピクトグラム
(社団法人日本サインデザイン協会推奨)

つづく

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