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第2766号 2008年1月28日


現象を読み解くためのMixed Method
日本看護科学学会,医学書院共催ランチョンセミナーより


 ランチョンセミナー「現象を読み解くためのMixed Method――質的研究法と探索的データ解析法の共働」(演者=東邦大髙木廣文氏,聖路加看護大・萱間真美氏)が,第27回日本看護科学学会2日目(2007年12月8日)に開かれ,会場は立ち見がでるほど多くの参加者で埋め尽くされた。

 はじめに髙木氏が,質的研究と量的研究の関連性について述べた後,量的研究の優れた点として,客観的に対象を測定できる,研究方法や結果など,他の研究者と共通了解を得やすいことなどを挙げた。

 つづいて萱間氏は,質的研究方法が得意とすることとして,リアリティのある生のデータとともに説明力のある概念・理論・モデルを提案することなどを挙げた。そして,質的研究の中に量的データを取り入れることで現象をより詳細に記述できると述べ,「子どもと気が合わないと思うことがある」と回答した母親と実際の児童虐待行為との関連性を例として解説した。

 講演後の質疑応答では会場から多くの意見が出され,活発な議論がなされた。現象をより深く読み解き,よりよい理解を得る質的・量的研究方法の垣根を越えた研究の展開が活発化することが期待される。