医学界新聞

 

【鼎談】

わが国の神経疾患救急の現状

前川剛志氏
山口大学教授/医学部長 救急・生体侵襲制御医学
篠原幸人氏=司会
国家公務員共済組合連合会
立川病院院長/日本脳卒中学会理事長
岡田靖氏
九州医療センター 脳血管内科部長


 救急医療の重要性が日本で認識されて久しい。しかしながら,神経疾患救急分野を担う,救急専門医の一部の方々や,救急患者を診療する一般の内科医・外科医の中には,神経疾患に苦手意識を持つ医師も少なくない。

 今回,『神経救急・集中治療ハンドブック――Critical Care Neurology』の発刊を機に,監修の篠原幸人氏に司会をお願いし,神経疾患診療に詳しい救急専門医として前川剛志氏,神経系救急疾患で最も多い脳卒中の専門医である岡田靖氏に出席いただき,日本の神経疾患救急の現状を総括するとともに,神経疾患救急に携わる際の注意点などをお話しいただいた。


■神経疾患を考慮に入れた救急外来体制を

篠原 日本の救命救急センターは,各病院,大学で事情がかなり異なり,さまざまな種類・形態が存在していると思います。前川先生,一般的に日本の救命救急センター,救急外来には,どういう疾患の患者が多く来院しているでしょうか。

前川 私のところは,三次救急の高度救命救急センターですので,がん以外の全疾患患者が搬送されます。いちばん多いのは心臓血管系で約25%。続いて中枢神経系が約20%,それから救命救急センター特有の多発外傷や中毒,心肺停止を含め約30%です。その他では整形外科関係が比較的多いです。

篠原 前川先生がおっしゃったように,三次救急で搬送されてくる疾患で多いものは,心血管系,中枢神経系,中毒・外傷の3つということですね。二次救急はどうでしょうか。

前川 二次救急はかなり状況が変わり,急性腹症や軽い外傷,一臓器の外傷などに対応しています。救命救急センターですと,全疾患の約3分の2が内科系,残りが外科系の疾患です。地域性が出ると思いますが,二次救急病院では半々になる可能性もあります。いずれにしましても,内科系疾患が全体として多いです。

篠原 岡田先生は,どちらかというと脳血管障害に特化した病院にいらっしゃいますが,救急には脳血管障害患者しか来ないのでしょうか。

岡田 選択的二次救急といいますか,都市の中で疾患の機能分担をしていまして,外傷はほとんど来ません。最近は,脳血管センターやSU(Stroke Unit)を宣伝した結果,開設当初は前川先生のお話にあったとおりですが,現在は循環器関係が約20%,脳卒中をはじめとした神経系疾患が救急の中で最大の約25%となっています。

 『神経救急・集中治療ハンドブック』の中の東海大学のNeuro-ICUにおける内科系疾患を見ますと,脳卒中が約7割(脳梗塞6割,脳出血1割)とありますが,私どものところでは,受けている患者さんの約85%が脳卒中になっています。意識障害あるいは神経救急疾患はすべて受け入れるため,約15%は中枢神経系の感染症,てんかんなどになります。

篠原 同じ救急でも,二次と三次では大きく異なること,また地域性,施設の特徴に左右されることがよくわかりました。そして,救命救急センターに運ばれてくる患者さんの,4から5人に1人が神経疾患である可能性が高い現状だと思います。

脳卒中を疑った時点で専門医への連絡を

篠原 岡田先生のお話にありましたが,東海大学で,特に救急の中で神経救急というものを取り出して見てみますと,約70%が脳血管障害であり,約15%が中枢神経系の感染症,髄膜炎などであり,さらに10%近くがギラン・バレー症候群,重症筋無力症など,特殊な神経疾患となっています(図)。ここでは頻度の高い疾患を対象にお聞きしたいと思います。

 東海大Neuro-ICU入室適格例の臨床診断
(『神経救急・集中治療ハンドブック』より)

 救急外来・救急センターの体制が異なるため一概には言えないとは思いますが,前川先生のところでは,救急処置を要する神経疾患患者が来院した場合,いきなり神経内科あるいは脳外科の医師をお呼びになりますか。

前川 大学病院と三次救命救急センターの両面を併せた特殊な場所ですので,電話連絡の段階で中枢神経系が予想できれば,神経内科や脳神経外科の医師を呼ぶことになります。特に三次救急の場合,初療で神経内科や医師だけで診るのではなく,チームで診ることが非常に多いです。

 二次救急では,神経内科や脳神経外科などに電話が入り,もし救命センターに来る場合には,その時点で救急医を要請することになっています。

篠原 二次と三次の振り分けは医師の役割ですか。

前川 基本的に医師が振り分けています。

篠原 前川先生のところは大学病院で,各科の医師が揃っているため通常の市中病院の救急とは多少シチュエーションが違うかもしれません。

 岡田先生のところは,多くの神経専門医がおられますが,神経専門医としては早い時期にコンサルテーションがあったほうがよいでしょうか。

岡田 脳卒中専門医の立場から申しますと,症状が軽症かつ循環と呼吸のバイタルが安定している段階でも,脳虚血が進行していくことがありますので,脳卒中と疑われたらすぐに連絡をいただきたいです。

 当院では,救急部が最初の窓口になってホットラインと救急車に対応します。脳卒中は疑われた段階で神経内科(脳血管内科)の医師も最初から共同診療します。分刻みのt-PA治療は来院前から多職種チームで対応し,少し余裕がある疾患の場合は,救急部からバトンタッチしていくやり方でいいと思っています。

篠原 振り分ける際,救急隊から伝えられる情報は重要になりますね。つまり救急隊の教育が必要となりますが,前川先生,救急隊の教育にはどのように関わっておられますか。

前川 山口県では私たちが消防学校の授業から,救急救命士の卒前・卒後教育,生涯教育まで関わっています。講義時に彼らの要望も聞きますし,逆に救命センターの医師から救急疾患に対して隊員としてこういう対応をしてほしいと伝えることができます。それから事後検証を大学中心に計100回以上行っており,救急隊の「これはほんとうに中枢神経疾患なのか?」という疑問などの相談にものっています。ですので,救急隊員の判断はかなり正しく,電話連絡の際,キーワードはほぼ網羅されているため,神経疾患かどうかを,ほぼ判断できています。

岡田 福岡市は大学が複数あるせいかまとまって行っているという感覚はないですね。救急が集中する病院の救命センターなどが中心となって,市の救急隊員を集めて教育を行っています。

篠原 東京都も全体で行うことは無理だと思いますが,二次医療圏などの単位で,今後,救急隊員との情報交流を考えていく必要がありますね。

■神経救急診療に必要な諸条件

“5分”の認識とチームプレー

篠原 東海大学の症例データでは,神経性の救急の中で外傷の占める頻度が少なかったのですが,大学の特殊事情で,明確な外傷の場合には脳神経外科,あるいは整形外科に行ってしまうということがあるためです。実際の臨床の場では,頭部外傷あるいは神経外傷は非常に多いと思います。

 前川先生のところでは,どのようにふるいにかけて対応していらっしゃいますか。また脳はある程度のダメージを受けてしまうと不可逆――最近,部分的には可逆的という考え方もありますが――になってしまいます。外傷に対する蘇生の問題で,救急で気をつけていること,重点を置いていることをお話しいただけますか。

前川 頭部外傷では脳循環,脳代謝がわかって治療するのとしないのでは,予後がかなり違ってきます。また,多発外傷のケースも多く,頭だけを診るわけにはいきません。ですから,初療は救急医と脳神経外科医が一緒に行うことが多いですし,治療は重傷になればなるほど全身管理が重要になります。脳神経外科医は手術に集中しますので,全身管理を救急医がバックアップするチームプレーができればいいですね。

篠原 全身管理は術後も含めてのことですね。

前川 もちろんそうです。ただ術前も非常に大事です。心肺停止と同じく,神経細胞死については5分が1つの目安となります。心肺停止の場合は全脳虚血ですが,脳卒中,頭部外傷の周辺部にも同じ5分という認識が大切です。脳外科医が手術の用意をする間にも,周辺部が障害されていることを前提にした頭蓋内圧管理ができるか否かが,救急医の腕の見せ所であり,まさしくチームプレーだと思います。

篠原 前川先生は,特にご出身が麻酔科で,以前から脳循環の研究を熱心にやられていましたのでよくわかるのですが,救命救急センターの救急医にも,そこまで要求してよいのでしょうか。

前川 できればそうであってほしいです。少なくとも頭蓋内圧・血糖値・体温の3つは必ず気をつけていただきたいです。脳静脈系の還流,頭蓋内圧亢進抑制のために,頭を少し上げます。それから血糖値は,どのような脳障害でも同じですが,軽く200mg/dlを超えています。高い症例では400-500mg/dlに上がります。ですから,初療の段階で血圧ガス分析と血糖値チェックを行い,もし血糖値が高ければインスリンを直ちに使い,超急性期にはブドウ糖フリーの輸液を使ってコントロールしていただきたい。そして体温を上げない治療が,術前から必要だと思います。

篠原 救命救急センターに来るような患者さんのなかで,神経系の障害といいますと,先ほどお話のあった脳血管障害,あるいは頭部外傷です。脳炎,髄膜炎,あるいはギラン・バレー症候群で,手足が動かないくらいだったら救命救急センターに来ないで,直接神経内科へ行くかもしれませんが,呼吸困難が始まっている,あるいは重症筋無力症のクリーゼの場合もあります。外傷あるいは脳血管障害以外の神経疾患の患者さんが,救命救急センターにいらっしゃった場合,岡田先生のところでは,最初から専門家を呼んでチームで治療をすることになりますか。

岡田 そうですね。例えばギラン・バレー症候群などでは,主治医は神経内科医で,救急部はそのサポート体制をとっています。

 それから呼吸に関しましても,特に慢性疾患の増悪時においては,以前はすぐに気管挿管――人工呼吸の流れでした。現在はできるだけ気管挿管を行わず,マスクのBiPAP(陽圧人工呼吸器)で代替しています。気道系の合併症も少なくて済みますし,鎮静薬を入れる必要がなくリスクを抑えることができます。また,BiPAPは意思の疎通が可能ですし,調子のいいときには食事も摂れる利点があります。マスクは顔面全体のもあれば,鼻だけのもあり,人工呼吸は侵襲の少ない形に移り変わっています。ギラン・バレー症候群はちょっと違うかもしれませんが,重症筋無力症などに関しては,マスクを用いるほうがいいと思います。

篠原 先生のご施設のように,いざとなれば専門医を呼べる施設はよいのですが,救急患者を受け入れたけれど専門医がそのときに病院にいない,あるいは極端な例で,その病院にはその専門医が在籍しない場合もあるわけです。そのような場合,どう指導したらいいでしょう。

前川 まず気道の確保と人工呼吸をして,対応可能な施設に送っていただく。気管挿管を含めた基本的なところは,新医師臨床研修制度で,少なくともBLS(Basic Life Support),ACLS(Advanced Cardiac Life Support)を受けていますから,若い医師のほうができる可能性がありますね(笑)。

 気管挿管をされていても,救命センター等に送られた後,専門医が神経学的な評価をして,「このレベルだったらBiPAPで大丈夫」ということになれば,抜管をして,BiPAPに切り替えます。一度,抜管して,また調子が悪くなったときには,BiPAPで一時を凌いで,社会復帰させる方向で対応できると思います。

診断・管理に必要な機器

篠原 BiPAPなどのお話にも関係しますが,救急センター・救急部として,神経救急に対応するためには,どの程度の機器を備えておくべきでしょうか。

前川 脳循環,脳代謝を考えたうえでの全身管理には,まず呼吸のところでは,SpO2,パルスオキシメーターはぜひ用意していただきたいですね。それから,カプノグラフィーはあったほうがいいです。きちんと管理しようと思えば,炭酸ガスについては脳血流を見るうえでも対応できたほうがいいと思います。それから,ガス分析関係ですね。

 他に一般的なところでは,電解質はもちろん必要です。神経救急に絞れば,頭以外の,全身性のものがありますので,感染症関係,それから敗血症性の意識障害もありますので,そういうときは血小板,出血傾向などの検査が必要になってきます。

 脳波については生データがいちばんよいのですが,救急医が鎮静のレベルを見る意味で,最近麻酔医がよく使う,臨床的な背景からプログラムが作られているBISモニターを用いるのもよいかもしれません。

篠原 一般病院の神経救急には,心電図とパルスオキシメーター,カプノグラフィーが置いてあり,近くのラボでガス分析や電解質チェック,出血傾向などが測れる。場合によっては,脳波もポータブル型を持ってきて測れる。このくらいあればよろしいですか。

前川 それでいいと思います。先ほど少し触れましたが,頭蓋内圧・血糖値・体温は予後に関わってきますので組み入れてほしいです。体温を測るのだったら,直腸温よりは鼓膜温です。鼓膜温は頸動脈の血液温に近いため,深部温となります。何回か測り,いちばん高い温度を使えばいいでしょう。また持続で測るのだったら膀胱温ですね。導尿カテーテルに温度計がついているものがありますので,それを使うのもよいでしょう。

篠原 実際に岡田先生のところではどうですか。

岡田 体温は測っていますが,鼓膜温はルーチンに測っていないですね。篠原先生が言われたあたりまでです。あと進行性の神経疾患,延髄梗塞やギラン・バレー症候群の呼吸麻痺のときなどに,1回呼吸量をまめに測定し,SpO2と別にチェックするのは,簡単な指標として使っています。

t-PA適用拡大への取り組み

篠原 脳梗塞の治療は,t-PA(組織型プラスミノゲンアクチベータ)が認可されたことによって変わったと思われますか。

岡田 特に検査の対応が変わりました。いままで救急の時間帯では,「30分でPT(プロトロンビン時間)は出せません」といっていたものが,治療適用を決めるため必要といえば,最優先で値を出してくれます。それと,CTを撮って判断するまで三十数分ですから,到着後t-PAを50分以内に開始できるようになりました。

 もう1つ,これは常識だったのでしょうが,私どもの施設では夜間救急では,髄膜炎の診断で細胞までは測るのですが,タンパクは翌日ということがありました。しかしギラン・バレー症候群も含めて,鑑別必須事項だと話しますと,夜間に髄液のタンパクまで出してくれるようになり,鑑別が早くできるようになりました。

篠原 t-PAの適用になるのは,全脳梗塞の何パーセントですか。

岡田 まだ3%弱です。

篠原 日本脳卒中学会ではt-PAは症例適用を遵守すれば効果がある反面,非常に危険な両刃の剣であるとして講習会もずいぶん行ってまいりました。また,救急医学会のt-PA講習会も私どもは協力させていただいています。救急の立場からもt-PAを適用できるケースは,岡田先生のところでは全脳梗塞の3%とのことですが,全国平均はどれくらいですか。

前川 現在,日本全体で1か月に三百数十人に適用されています。概算で,脳梗塞の発症は,1か月に3万人ですから,300人に使われているので1%ですね。

篠原 アメリカの統計を見ても,5-6%まで適用率が上がればいいというところではありますが,今後,適用を増やすにはどのようなことが必要でしょうか。

前川 まずは救急隊の教育ですね。そして救急隊が岡田先生のところのように,環境が整備されている病院に直接連れてくるようになれば,確率はもっと高くなるでしょう。それから,田舎のほうであれば,救急隊ももちろんですが,開業医の先生方で,「少しの麻痺ぐらいだったら自分のところでも十分診られる」的な発想をされると,t-PAの適用は難しくなりますから,フィールドワークが必要になるでしょう。

SCU導入の意義

篠原 岡田先生,もう1つ話題として,厚労省でも特別加算を一部認められたSCU(Stroke Care Unit)があります。これとICU(Intensive Care Unit)はどのような違いがあるか,わかりやすく説明していただけますか。

岡田 私の認識では,ICUには2つの意味があり,1つは術後の循環動態の回復,特に心臓外科手術や重度な呼吸器の手術などのあとで,一般病棟に移れるまできっちりと観察するところ。もう1つは外からの心肺停止状態,大動脈解離など,特に心臓・呼吸に関する集中的なモニター,看護・観察が必要なイメージを持っています。

 それに対して,神経内科系のSCUは,バイタルは比較的安定していて意識・呼吸障害があるか,軽症なものが専門医療でないと増悪する可能性が高い状態。心臓は回復すれば社会復帰ですが,脳は梗塞が広がりますと,QOLやADLが非常に落ちてしまい,社会的生命を失ってしまいます。そういう脳卒中に関する専門的な知識・技術のある医療スタッフが揃って,集中的に観察をするという意味で,他の疾患とは分けて考えていきたいと思います。現状においては,病院の循環器系ICUに占める脳卒中患者の割合が少ない場合は,いまの日本の事情では,現実的には総合的なICUや,「ここが集中治療病棟だ」という場所で診ていけばいいと思います。

 実際,いまのところ日本全体で心筋梗塞の3-5倍の脳梗塞が生じています。1つの病院を脳卒中拠点病院にし,そこに急性期の症例を集中させることができれば,特定病棟の大部分を急性期脳卒中患者で占めることになります。そうなると専門看護師や神経症状の変動を診る専門的な医師が配置される,疾病の規模,拠点病院化に応じて,ICUとは区別が必要になってくると思います。

篠原 確かに欧米の統計でも,メタ分析の結果で,SCUあるいは少し意味は異なりますがSUで治療したほうが,一般病棟ないしは混合のICUで治療したよりも予後がよく,在院日数も少なくて済むというデータもあります。今後,わが国でもSCUが普及してくると思います。

前川 いま厚労省の脳卒中集中管理加算は,集約されたSCU病床に対してつけているのだと思います。この場合,急性期脳卒中患者が1つの病院に最低150人ぐらいは入院して,それに対してSCU3床の平均滞在日数が約5-7日とイメージされているのではないでしょうか。

 一方,欧米のSCUは脳卒中専門病棟というかたちで,40-50床の病棟の中に,ある一定の回復期,急性初期から亜急性期にかけて二十数日いるところをイメージしております。そこに専門的な看護やリハビリテーションを含めたチームスタッフが組むことで,死亡率が3%,あるいは予後改善が3-6%といったことがメタ解析で示されています。そのためEUSI(the European Stroke Initiative)は,グレードAとして勧告しているのだと思います。

篠原 今回,厚労省が示した日本のSCUの定義は,かなりハードルが高く,なかなかその条件を満たすことが難しい。これも改善されていけばと思っております。

 両先生から日本の神経救急の現状をお話しいただきました。本日はお忙しい中,ありがとうございました。


前川剛志氏
1972年山口大医学部卒。同大助手。91年同大附属病院総合診療部教授,集中治療部長,救急部長を歴任。95年救急医学講座教授,99年先進救急医療センター(高度救命救急センター)部長。2006年より現職。

篠原幸人氏
1963年慶大医学部卒。聖路加国際病院にてインターン後,慶大大学院博士課程。67年米国ウェイン州立大神経内科,69年ヒューストン・ベイラー医大神経内科を経て,83年東海大教授,97年同大東京病院院長を兼務。2004年東海大東京病院脳卒中・神経センター長を経て,現職。日本脳卒中学会理事長のほか,多くの学会理事を兼任。

岡田靖氏
1982年九大医学部卒。84年国立循環器病センターレジデント,92年米国スクリプス研究所。94年国立病院九州医療センター脳血管内科医長,2004年より現職。日本脳卒中協会福岡県支部長。脳卒中の予防と救急医療の充実のために市民・若手医師の教育・啓発活動に情熱を注いでいる。