医学界新聞

 

国会議員が看護夜勤を視察


 さる11月16日,看護職員の夜間勤務実態視察を目的に,阿部俊子氏,片山さつき氏ら自民党の国会議員7名が国立国際医療センター(東京都新宿区)を訪れた。これは「自民党看護技術者対策議員連盟」の清水嘉与子氏,南野知惠子氏,阿部氏の提案で実現したもので,日本看護連盟・見藤隆子会長,日本看護協会・小川忍常任理事らが同行した。

適切な人員配置の必要性を議員らが実感

 最初に,近藤達也院長,山西文子看護部長らが国立国際医療センターの概要を説明。その後,準夜勤務看護師の業務を見学。病棟で看護業務の説明を受けたり,ベッドサイドで患者と会話を交わすなどした。その後,会議室で質疑応答となり,看護人員配置や教育体系などで議員から質問が出された。山西氏は「新卒看護師が安全な医療をできるまで教育するのが課題。夜勤に入れるまで3か月くらいかかる」と,現状を説明。片山氏が「国の医療費削減圧力によって,現場の医師や看護師が苦しんでいるのでは」と感想を述べるなど,議員からは看護師の厳しい労働環境に配慮する声が聞かれた。

 今回の視察の成果について阿部氏は,「医療安全には適切な人員配置が必要だと実感してもらえた」と話している。

〔写真左〕白衣を着用し,病院の概要について説明を受ける議員ら。〔写真右〕病棟で説明を受ける片山さつき氏と阿部俊子氏。