医学界新聞

 

鼎談

オレム看護論を臨床に活かす
サービス管理と看護教育の視点から
小野寺杜紀氏(埼玉県立大学保健医療福祉学部教授)
菊地登喜子氏(日本看護協会看護教育・研究センター長)
陣田泰子氏(聖マリアンナ医科大学病院看護部長)

 急性期から慢性記へと疾病構造が変化する中,ドロセア・E・オレム(Dorothea E. Orem)の看護論が脚光を浴びている。「セルフケア不足看護理論」を中核に据えるオレムの看護論は,臨床,管理,教育のそれぞれの場面でどのように活用されているのか。この秋,『オレム看護論(第4版)』『オレム看護理論にもとづく 看護サービス管理の実際』をあいついで翻訳・刊行した小野寺杜紀氏を中心に,本座談会ではオレム看護論の活用,適用を考える。


■オレム看護論を臨床に導入するために

なぜ急性期でオレムなのか

小野寺 オレム理論の中核を占めるのは「セルフケア不足看護理論」です。その骨子は,健康上の問題によって,自分でできて当然のことができなくなった時(セルフケア不足)に,それを補完するのが看護であるというものだと思います。

 このことは『オレム看護論』の初版から首尾一貫して変わらないわけですが,改版ごとに「セルフケア不足」「セルフケア・エージェンシー」「治療的セルフケア・デマンド」「看護システム」といった概念的肉づけがなされ,ページ数も増えてきました。そして今回,日本では第4版にあたる,原著第6版を翻訳・出版させていただくことになりましたが,この版では初めてハードカバーが用いられ,また,これまでオレム1人が書いていた序論にスーザン・テイラー(Susan Taylor),バーバラ・バンフィールド(Barbara Banfield)らが登場するなど,オレム理論の集大成といっていいような造りになっています。

 また今回,『オレム看護理論にもとづく看護サービス管理の実際』(以下『サービス管理』とする)という本も翻訳させていただきました。これは,アリソン(S. Allison)とレンペニング(K. McLaughlin-Renpenning)という,オレムの考え方を受け継ぐ2人による共著ですが,オレム看護論をどのように現場の看護管理に適用していくのかという趣旨で書かれています。

 今日は,これらを踏まえたうえで,看護理論をどのように看護管理や教育の実践に用いていくのかについてお話をうかがいたいと思います。最初に,陣田先生のところの現状をお教え願えますか。

陣田 聖マリアンナでは,1994年まではいろいろな看護理論について看護部で学習会をしていたのですが95年からオレムを導入しました。ただ,正直なところ当初は「急性期の病院でなぜオレムなのか,なぜセルフケア理論なのか,という疑問を持っていました。

 しかし,2003年から包括評価が大学病院で導入されるようになり,定額医療費の中でいかに質のいいケアを,短い時間の中で患者さんに提供していくのかが大きな課題となってきて,考えが変わってきました。また,在院日数短縮で,地域や自宅に戻られた後の患者さんのセルフケアニーズが高くなったこともあり,今ではオレム理論を導入していてよかったな,と思っています。

小野寺 聖マリアンナのような急性期病院でオレムを導入する場合の問題点はありましたか?

陣田 現在は,特に大きな問題はありません。ただ初めの頃は「全代償の人のセルフケア」という意味がよく理解できない,という人もいたようです。しかし,全代償,部分代償,支持・教育という3つの分類の意義を理解することができれば(),オレム理論を臨床に導入することに急性期,慢性期の別はないと思います。

用語の難しさは壁になる?

小野寺 実際に導入して,現場の看護師さんの感想はいかがでしたか?

陣田 若い看護師たちに聞きますと,やはり用語が難しいといいますね。ただ,2,3年学んでいるうちに,自然となじんでくるようです。具体的には,教育プログラムの中で4,5年目くらいの先輩が新人に,オレム看護論をどのように臨床に展開していくかを講義するようにしています。さらにアドバンスコースを設置し,中堅看護師たちが事例を用いて,オレムの看護論をどのように効果的に展開するのかを学んでいます。継続教育の中では,その2つが基盤になっていますね。

菊地 私が病院でオレム理論を用いていた時には,院内研修で事例発表会を行っていた関係で,どちらかというと,その研修対象である若い人たちが積極的に学び,よく理解している印象がありました。ただ,やはりオレムの理論には難しい部分も多いですから,既に事例発表の研修を終えている先輩がサポートするという,よい関係が作られていました。また,導入当初は,率先して学びリーダーシップをとっていた師長レベルの人でも苦労している部分がありました。

 いずれにしても,オレムの「セルフケア不足看護理論」は,1年目の人でも「患者さんは何をするのか,自分はどこを補完するのか」という観点で考えることができますので,ケアそのものが充実するように感じます。実際,学習が進むと充実感があると思います。

 新卒看護師を受け入れる臨床側としては,曖昧さや不全感が残らない,実感のある看護体験を大切にしており,この点でもオレム理論は有益でした。

陣田 若い人は,理解さえすれば,活動のエネルギーになるんですよね。ただ,これは大学病院に共通する問題だと思うのですが,聖マリアンナでも3年目までの看護師全体の50%を占める,といった人員構成になっています。こうした状況ではなかなか理解が浸透していかない,という悩みはあります。

■看護管理の中でのオレム理論適用の実際

「メンタルモデル」構築の意味

小野寺 今,菊地先生,陣田先生が指摘されたように,臨床で理論を適用していく際には,院内教育のプログラムをどうするのか,あるいは,リーダーシップをとり引っ張っていく人たちをどう育てるかという点が問題になります。今回の『サービス管理』では第12章「理論に基づいた看護を実現するための戦略」を中心に,終始一貫して「メンタルモデル」の重要性ということが書いてありましたが,いかがでしょうか。

陣田 最初,『サービス管理』を拝見した時は,「オレム看護論によるサービス管理」というものがどういうものなのかイメージできず,ちょっと眉をひそめて読んでいったんです(笑)。でも,読み進むうちに「これは使えるぞ」という感じを持ちました。

 先生が今おっしゃった「メンタルモデル」という考え方はビジネスの世界でも大きな話題となっているそうです。メンタルモデルを持つというのは,看護の場合,「どういうことに価値をおいて看護を行うのか」をはっきりさせるということだと思います。

 例えば聖マリアンナでは,「病気になる」ということを「生涯学習」だと捉え,病院という場所が病気になったということをプラスに変える転換点として機能することを,1つの目標として共有したいと考えています。そういう目標に向けて医師,看護師が患者さんをサポートしていけるような体制を作る。いわばオレムの「セルフケア不足看護理論」を中核にすえたメンタルモデルを構築していきたいと考えているところです。

小野寺 菊地先生も東北公済病院にいらっしゃった際,オレム理論を臨床で適用されていたということですが,どうしてオレムだったのか,お聞きしたいと思います。

菊地 看護記録にPOSとヘンダーソンのニード論が用いられていた中,「もっとPOSを問題解決の枠組みとして整理したい」と考え,その枠組みを整理する理論の1つとして,オレムのセルフケア理論を学ぶようになったのです。

 数ある看護理論の中でなぜオレムだったのかというと,これからの医療は自立支援だと考えたからです。一方で,必要なケアを過不足なく提供することは看護部の課題の1つでもありました。ただ,院内教育で継続学習していく中で,概念として理解が十分でないところや用語を自分たちで勝手に解釈してしまっているところに気づき始め,小野寺先生ほか,多くの先生に講義に来ていただきました。

 もともとは,問題意識から学び始めたことだったのですが,じょじょに理論そのものの深さやおもしろさにスタッフ全員が惹かれていくようになったということだと思います。

「管理」よりも「看護」を優先させる看護管理

陣田 管理者として『サービス管理』を読ませていただいて強く感じたことは,看護管理者はやはり,「看護」にこだわるべきだ,ということですね。

 私は看護部長だから病院の経営にも参画していますが,事務,医師,看護では経営に参画する意味がそれぞれ違うと思うんです。昨今,看護部長が行う「管理」というと,在院日数の短縮,稼働率,財務といったことが話題になりがちです。しかし,看護部長は常に「うちの病院の看護はどうなんだ?」という問題意識を持ってほしいと思うのです。

 『サービス管理』では,看護管理者は医師と協働もしていくけれども,看護独自のケアを進めていく中で管理を行う,そこのところがすごく大事だと強調されていたことが,私はすごくうれしかったんです。

菊地 オレム理論は十分に病院全体のメンタルモデルになる,ということですよね。全代償の患者さんが病棟に何人,一部代償は何人,といったことを把握し,そこから看護師の配置人数を算定する,といったまさに看護そのものの視点から看護管理を行う可能性が語られていると感じました。

小野寺 セルフケア不足看護理論によって示される看護という仕事の位置づけが,そのまま看護管理のよって立つ拠点となるということですね。

菊地 そうです。実践科学として,看護の焦点が概念化され,看護の境界が明示されているから,そういうふうに使えるんだと思います。ですから,オレムを看護のベースとして採用しているところであれば,ぜひ『サービス管理』を参考に,メンタルモデル構築を試みられるとよいと思いました。

陣田 いま,ちょうど電子カルテ導入中なんですが,そこにどうオレム理論を盛り込むか検討しているところです。忠実にやっていたら,膨大なものになりますので,カスタマイズしたり,単純化したりしているところなんですが……この本が参考になれば,と思ってがんばって読んでいるところです(笑)。

菊地 電子カルテの導入の際は,看護歴をどうシステム化するかということも大きな課題となると思いますが,『サービス管理』には,付録に看護の対象の記述やデータをカテゴリー化する階層構造が示されており,また『オレム看護論』の今回の改訂では,同じく付録に看護歴の要素が掲載されていますよね。電子カルテへのオレム理論の組み込み方,使用法の考え方は,この内容でサポートされると思いました。ぜひ,実践の場で試していただきたいです。

■「看護師の心を支える」理論として

概念化の必要性

小野寺 お2人からも何度か指摘がありましたが,実際に臨床でオレム理論を使う際には,必ず「用語が難しい」という声が出ます。私自身もよく,「オレムの本を読んだら難しくて,頭が痛くて嫌になっちゃった」とブーイングされます(笑)。ただ,翻訳者としては,どうしても平易な言葉に「意訳」するわけにはいきません。それでは原著の意図に反してしまうのではないか,という思いがあるからです。

 例えばオレムが使う“agency”という言葉は,知識,判断,実行という3側面がつながったものです。これを「能力」と訳すと,それこそ看護診断の用語のように「できる」「できない」というニュアンスになってしまいます。結局のところ「知識,判断,実践する力をすべて含めて“agency”という言葉なのだ」と理解していただくために,「エージェンシー」「エージェント」というカタカナ表記にしたのです。

陣田 そうですね。無理に訳すよりも,難しいといいながらもその用語を使っていくほうがよいと思います。現場で使っていると,1-2年もすればなじんできますから(笑)。

菊地 私も初めはエージェンシーと書かれているのを「能力」といったニュアンスで捉えて読んでいました。でも,言葉にしづらい包括的な現象に名前をつけるのは,オレムの特徴なんですよね。解説を読み進め,実践の中でさまざまなことを感じていくうちに,オレムが「エージェンシー」という言葉に対して,端的に「能力」や「その人の力」とはいえないような,システムで捉えざるをえない何かを託しているんだな,ということがだんだんわかってきます。

 ですから,最初は難しいなと思っても,最終的にはそうした用語を使ったほうが,大切な概念をよく理解することができると思うんです。少し敷居が高いかもしれませんが,オレムが言いたいことは,臨床の看護師ならば誰もが理解できるものだと思います。

看護の「意味」を感じるために

陣田 オレムも言っていますが,看護師は実際にはよく看護しているわけです。けれど,やっている本人たちにそれが見えていない,実感がない。やっていることを概念化していないから「やれていない」と感じてしまうのだと思います。

 アメリカの看護現場では,ずいぶん看護師離れが進んでいると聞いています。日本の現場もほんとうに大変で,看護師たちは疲れ果て,「できたら辞めたい」という声が多く聞こえてきます。

 もちろん,その背景には経済的な事情もあるでしょうし,そのことはそのことで問題解決に向けてがんばっていかなければいけないと思うのですが,それと同時に,看護師たちが自分たちの仕事の意味を見いだせていない,ということも大きいと思います。

 看護師という職業を選ぶ人は,根っこのところでは「患者さんにとって,社会にとって意味があることをしたい,役に立ちたい」という人ではないかと思います。そうであれば,看護の意味のようなものを見いだすことができれば,困難な中でもやり続ける力になりますよね。

 そういう意味で,オレムがやっているような概念化の力というのは,これからの時代に看護師ががんばって生きていくためにはすごく大事だと思っています。

菊地 私は,今回改訂された『オレム看護論』の中でも,特に第8章の実践科学の観点から解説されている部分にはあらためて感銘を受けました。ここでは,ほとんど看護とは認識されず語られることもないが現場の人たちがやっていることに対して,科学的な理論付けをしていくプロセスをオレム自身が明快に述べています。今回,あらためて読み返してみて,ますますこの理論は実際的で,現場に適用できる理論だと感じました。

■看護教育にオレムを取り入れる

基礎教育からオレムを

菊地 看護の意味づけをしっかり学ぶという意味で,オレム理論は大きな力になるはずですよね。看護独自の焦点として同定できる固有の対象が概念化されており,社会的な契約の中で患者-看護師の専門援助関係が行われているのだ,ということが包括的に示されている。

 私は,完璧なものでないにしてもこういう理論をぜひ,基礎教育の段階で学んでほしいと思っています。小野寺先生は基礎教育の現場で,どのように学生に教授なさっているのでしょうか?

小野寺 基礎教育の場で教えることについて,まず私が思うのは,これからは特に教育と臨床が連携していくことが大切だということです。看護師も看護学生も,「自分たちのやっていることはこれなんだ」と,自分で評価できることが重要ではないでしょうか。実習に行った先で,実際に看護を展開してみて,自分のやった看護は理論に照らし合わせてこれなんだ,という形で,きちんと理論と実践を適合させる作業が大事だと思うんです。

 現状だと,学生は「○○理論? 名前は聞いたことがあるけど……」という程度で卒業していっちゃいますよね。一方では,臨床で実践を行った際に,そうした理論が見えていくように連携していくことが大切だと思います。

看護を包括的に捉えてほしい

菊地 小野寺先生ご自身は,オレムのどういった側面を,学生のうちに教えられているのですか?

小野寺 看護基礎教育の中では,「看護デザイン」という概念を強調するようにしています。これは,看護の管轄領域について述べている部分ですね。看護師として,目の前にいる患者さんのセルフケアをどこまで補完するのか,つまりは「自分のやる範囲はどこなのか」という,まさに社会的契約に関する部分です。

 こうした「看護デザイン」という概念は,ほかの看護理論書を読んでいても,あまり見当たりません。しかし,これは非常に大切なことだと私は思っています。

 「看護とはいったい何か」という時に,どうしても学生は,不安だとか,心配といった,メンタルなところへのケアに偏った考え方をしている傾向があります。そうではなく,もっと包括的に捉えなければいけないのだということを伝えたくて,「看護デザイン」の概念を強調するようにしているのです。看護師と患者さんがどういう関係にあって,何をめざしているのかをいつも問いかけられる看護師でなければいけない,ということですね。それが見えることは,未来が見えているということだと思います。

 ただ,実際問題としては,1つの学校で一理論の概念枠組みだけを使って教育を行うということは難しいですよね。私のところでは課題別臨地実習ではセルフケア不足看護理論を用いています。お2人のように現場の看護管理に用いているところもある。けれど,実際に臨床・教育でオレムをベースにやっているところはそれほど多くはないですよね。

菊地 そうですね。その点については,小野寺先生がおっしゃったように教育と臨床の現場の連携の問題も大きいと思います。私も,基礎講座にいた時に,オレム理論を実習で展開できれば,わざわざ患者-看護師関係を別にやって看護過程に持ち込まなくてもいいし,看護の広がりや深まりをもっとよく理解できると考えたのですが,実際には実習指導はほかの先生が担当するので難しいんですよね。

 それから,基礎教育で看護理論をしっかり教授するとしても,そのあとで現場に出て看護過程を展開する時には,ある程度操作して,少し単純化したほうがいいということもあると思います。理論の骨子は絶対に変えずに,ベースにすえたまま,臨床での現実に合うように概念操作をする必要はあると思います。

小野寺 看護理論の臨床での活用,適用ということで,今回は「セルフケア不足看護理論」を,管理・教育に活かしていくことについてお話しいただきました。それを実行することによって,実際にやっている看護を評価し,「辞めたい」と言っている看護師たちの気持ちが前向きになり,自分のやっている看護が喜びにつながるようになるのではないか。また,その看護師たちが,ますます質の高い看護をめざして展開していくために,オレム看護理論が大きな役割を果たすだろうということが確認できたかと思います。本日はお集まりいただき,ありがとうございました。


注:「~3つの分類」
『オレム看護論』では看護システムを大きく(1)全代償的(Wholly compensatory),(2)一部代償的(partly compensatory),(3)支持・教育的(supportive-educative)の3つに分類している。この分類は「セルフケアを誰が遂行できるか,遂行すべきか」という問いに基づくものであり,その答えが看護師であるなら(1),患者であるがすべてを自分で遂行できず看護師の補助を必要とする場合には(2),患者がすべて遂行でき,またすべきである場合には(3)と分類されることになる。なお,これらの看護システムの分類は,集中ケアなど,病院内での患者サービス単位と直接的な相互関係を持つものではない。(『オレム看護論』p319-326に基づき弊紙編集室が要約)

小野寺杜紀氏
埼玉県立大保健医療福祉学部教授(基礎看護学)。1967年東大医学部保健学科卒。68年国立公衆衛生院専攻課程衛生教育学科修了。神奈川県立衛生短大,埼玉県立衛生短大を経て99年より現職。医学博士。『看護診断に基づく老人看護学』(共訳,医学書院),『オレム看護論入門』(監訳,医学書院),など著書・訳書多数。
菊地登喜子氏
日本看護協会看護教育研究センター長。1986年聖路加看護大大学院看護学研究科修士課程修了後,日本看護協会看護研修学校看護研究学科教員,東北公済病院看護部長,宮城大看護学部教授(看護マネジメント,看護過程),看護学研究科長,学部長を経て,2005年より現職。訳書に『行動科学と理論――看護における研究・実践のために』(共訳,医学書院)などがある。
陣田泰子氏
聖マリアンナ医大病院看護部長。1969年諏訪赤十字高等看護学院卒,93年玉川大文学部卒,2000年東洋英和女学院大大学院卒。諏訪赤十字病院,川崎市立看護短大,健和会臨床看護学研究所などを経て2001年より現職。『成果を導く目標管理の導入法』(日総研出版),『はじめてのプリセプター』(編集,医学書院)など著書多数。