医学界新聞

 

医療を通じて世界平和に貢献を

世界医師会東京総会開催


 さる10月6-9日の4日間にわたり,世界医師会東京総会が,東京都千代田区の帝国ホテルにおいて開催された。世界医師会は1947年に設立され,現在約82か国が加盟している。日本での開催は1975年以来,2回目。今回は41か国の医師会代表に加え,国際赤十字など国際機関からも参加があり,理事会や各種委員会,「先端医療と医の倫理」,「ITの進歩と医療」をテーマとした学術集会などが行われた。

 6日には日本医師会主催歓迎レセプションがあり,天皇・皇后両陛下(写真)も出席。世界医師会長を務めるJames Appleyard氏は「医療を通して人々のケアに携わり,健康と世界平和に貢献したい」と挨拶した。

 また,学術集会においては日本医師会の植松治雄会長が「今,医療に求められるもの」と題して会長講演を行った。氏は「医療は医学の社会的適応である」という武見太郎氏の言葉を引用し,「医学は万国共通だが,それが適応される社会はさまざま」と指摘。医療にとって社会とのかかわりは重要であり,それぞれの社会のニーズに応じて,安全かつ質の高い医療を提供するために医師・医師会はたゆまぬ努力を続けていかなければならない,と強調した。