第2591号 2004年7月5日


北の富士親方,学会で患者の気持ちを語る


 医療に対する国民の目が厳しくなった昨今,患者の声に耳を傾けようという学会の試みが目立つようになった。6月11-12日に行われた第13回日本脳ドック学会(寺本明会長,会場・東京ドームホテル)では,元横綱・北の富士勝昭氏(現大相撲解説者:写真)が「未破裂動脈瘤の手術経験」と題して講演。異常を告げられた時,どんな心の揺れがあったか,どう不安を乗り越えたか,ユーモアを交えて語った。

 北の富士氏の未破裂動脈瘤は,1994年,脳ドック受診の際に発見された。「異常がわかった時は目の前が真っ暗になり,手術の前に遺書も書いた」と,当時を振り返った。その後,医師の説明を受けるうちに不安が薄れ,「先生を信頼しきって,まったく怖くなくなった」という。

 その後は北の富士氏も交えた総合討論が開かれ,「患者さんの目をみて話すなど,医師の物腰や態度が大切」「異常があれば即手術という姿勢ではなく,データを示して患者さんに決めてもらう」など,脳ドックにおける受診者満足度をどう高めるか,活発な議論がなされた。なお,現在の北の富士氏は後遺症もなく,「大好きな酒もゴルフも楽しんでいる」とのこと。