医学界新聞

 

介護福祉学の発展をめざして

日本介護学会設立される


  さる3月27日,東京都千代田区の上智大学四谷キャンパスにおいて,日本介護学会設立記念大会が開催された。日本介護福祉士会により設立された本学会は,介護福祉士の専門性の確立,および介護福祉学の発展に貢献することを目的としている。
 介護福祉士制度が創設されてから15年。資格取得者は35万人に達し,介護保険制度の導入や社会福祉基礎構造改革を背景に,今後も年間5万人を超える増加が予測されている。しかしその一方で,臨床の現場においては他職種と比較して介護福祉士の評価が低いということが指摘されている。
 会長の田中雅子氏(日本介護福祉士会長:写真)はこうした現状に対して,職能の基礎的学問である介護福祉学構築の必要性を強調し,「介護福祉という分野が学問化・体系化するには実践・教育・研究の3分野における連携が重要。そのためにも日本介護学会は実践者である介護福祉士をはじめ,介護福祉にかかわる教育者や研究者,学生など多くの方々とともに運営していきたい」と今後の発展への期待を述べた。