医学界新聞

 

マッチングの参加申込はじまる

協議会が各医学部に参加要綱を発送


 さる8月20日,医師臨床研修マッチング協議会(以下,マッチング協議会)は,臨床研修の必修化に伴い,今年から実施される「研修医マッチング」の参加登録を開始した。これに先立ち,マッチング協議会は全国の医学部長宛に,マッチングの案内書および,学生がマッチングに参加登録をする際に必要となるIDとパスワードを発送した。参加申込期間は9月30日までとされており,マッチングに参加する研修希望者や研修病院は,同日までに参加登録を行なう必要がある。

マッチ率を左右する希望順位表

 研修医マッチングへの参加は,研修希望の医学生,研修病院の双方とも任意とされている。しかし,6月の時点で厚労省が発表したアンケート調査によれば,8割以上の研修病院がマッチングに参加すると回答しており,マッチング協議会ではさらに多数の研修病院がマッチングに参加すると見込んでいる。学生側も敏感に反応し,実績のある臨床研修病院には,例年を大きく上回る学生が病院見学や実習に訪れ,採用試験に応募している。学生と研修病院はそれぞれ,9月1日から10月30日の間に希望順位表を作成し,それに基づいてコンピュータによるマッチングが行なわれる。11月13日にはその結果が発表される予定だ。
 現時点でいかに応募者が多くとも,研修病院側が研修医を獲得するにはこのマッチングの結果を待たなくてはならず,一概に安心はできない。一方,学生側も採用試験での感触がよくても,研修病院側の作成する希望順位表の定員内の順位に名前が載らなければ,マッチしない可能性があるので注意が必要だ。
 マッチング協議会の事務局が置かれている医療研修推進財団の担当者は,「研修病院側の希望と学生の希望は,必ずしも一致しているとは限らない。マッチ率を上げるためにも,研修病院側は採用したいと思う学生はすべて希望順位表に載せる必要がある。学生の側もできるだけ多くの病院に応募し,研修してもよいと思うプログラムはすべて希望順位表に記載したほうがよい」と話している。