医学界新聞

 

初年度よりマッチング実施

大学病院など多数の施設が参加か


 新しい臨床研修制度では,初年度から「マッチング」と呼ばれる新しい仕組みが導入される。これは研修希望者と研修病院の研修プログラムとを一定の規則に従って組み合わせるシステムで,米国の臨床研修制度では,すでに50年前から実施されている。
 厚労省は,マッチングには「すべての研修希望者および研修病院の参加が望ましい」としているが,双方とも参加は任意となる。しかし,研修希望者はマッチングへの参加を希望した以上,マッチングの決定に従わなければならず,また,参加病院側も「原則として募集定員のすべてをマッチングで募集」しなければならない。6年生にとっては,自分の研修希望の病院が2つあり,一方がマッチングに参加しており,他方が参加していない場合などでは,両方に応募することができないことになる。
 ただし,すでに国立大学附属病院がマッチングへの参加を表明するなど,基本的に大学病院は参加の方向だ。沖縄県立中部病院,聖路加国際病院などすでに参加を表明している名門研修病院もあり,かなりの研修施設が初年度から参加する模様だ。

夏休みに採用試験

 厚労省が現在示している実施スケジュール案では,研修病院の参加登録を5月から7月に,医学生の参加登録を5月半ばから7月に行ない,学生たちは主に夏休みに各臨床研修施設に応募し,面接や試験を受けることになっている。大まかな応募から採用までの流れを図に示した。厚労省は,混乱を避けるため,このスケジュール全体を遅らせる可能性もあるとしている。