医学界新聞

 

第8回日本子どもの虐待防止研究会東京大会開催




 日本子どもの虐待防止研究会第8回学術集会・東京大会が,さる12月13-14日の両日,高橋重宏会長(日本子どもの家庭総合研究所・日本社会事業大)のもと,東京・有楽町の国際フォーラム(大会2日目は青山学院大渋谷キャンパス)で開催された。
 3000名を超える参加者が集った同大会では,「児童虐待防止法および児童福祉法をどう改正するか-子どもと親のウェルビーイングをめざして」をメインテーマに,(1)児童福祉施設のあり方,(2)児童相談所のあり方と市区町村の役割,(3)親権にかかわる問題への社会的対応と家庭裁判所の役割,(4)虐待をする保護者への援助のあり方の4項目を重点テーマに掲げ,2日間にわたりパネルディスカッション,最高裁判所および厚生労働省担当者の指定講演,シンポジウム,分科会などが企画された。
 初日のパネル「虐待する親とは,どういうひとか」(司会=北小田原病院 田中哲氏,写真)では,まず「児童虐待は子どもの問題ではなく,する側の大人の問題」とする斎藤学氏(家族機能研究所・精神科医)と,「虐待する母親とその児を通して」被虐待児の問題点を指摘する太田真弓氏(さいとうクリニック・小児科医)が基調講演。その後に,福間徹氏(神奈川県中央児童相談所),奥山眞紀子氏(国立成育医療センター),相場幸子氏(カウンセリングルーム「みみずく」)がパネリストとして登壇し,上記の4項目に関して議論された。