医学界新聞

 

第3回インフルエンザ・パンデミック・フォーラム開催


 インフルエンザ・パンデミック・フォーラム第3回シンポジウムが,さる9月10日に,東京・大手町の経団連会館において,「インフルエンザ・パンデミック発生時にいかに備えるか」をテーマに開催された。本フォーラムは,国境を超え,膨大な数の罹患者と死者を生む可能性があり,いつ起こっても不思議ではないとされる新型インフルエンザのパンデミック(流行)に対して,医療従事者のみならず一般市民も正確な情報に目を向け,行動していくためのきっかけを作ることを目的として2000年に設立されたもの。
 今回のシンポジウムでは,(1)「わが国のパンデミック対策-『1997年新型インフルエンザ対策検討会の提言』とその後の進捗について」(厚生労働省大臣官房健康担当参事官 中谷比呂樹氏),(2)「WHOのパンデミック対策案および各国の状況」(国立感染症研ウィルス第3部長 田代眞人氏),(3)「パンデミックにおけるインフルエンザの診断と治療」(久留米大名誉教授 加地正郎氏),(4)「パンデミックに対する国民の心構え」(読売新聞解説部次長 南砂氏)の4題の講演が行なわれた。講演に続いて企画されたパネルディスカッションでは,この4名の講師に加藤達夫氏(聖マリアンナ医大)を加え,パンデミックに限らずインフルエンザそのものの恐ろしさや,ワクチン接種の問題について議論した。