医学界新聞

 

第16回日本助産学会開催


 第16回日本助産学会が,さる3月14-15日の両日,堀内成子会長(聖路加看護大)のもと,東京・銀座の中央区立中央会館で開催された。
 「先端医療と共存する人間性あふれる助産ケア」をメインテーマに掲げた今学会では,堀内会長が,「先端医療,科学技術モデルの中で,人間性あふれる助産を実践するために必要なことは何?(略)仲間である隣人と豊かに対話していますか? 変革の芽を自分自身の中に見つけることができましたか?」と呼びかけ,双方向性の学会参加を意図したプログラムが企画された。
 会長講演をはじめ,言葉を介したケアの偉大さと頼りなさを再考すべく,平川和子氏(東京フェミニストセラピーセンター)が「ことばで人を包むという仕事」をテーマに特別講演。また,招聘講演では,ロビー・デイビスフロイド氏(テキサス大,写真)が「技術主義的,ヒューマニスティックな,そしてホリスティックな医療モデル」という,お産をとりまく3つのパラダイムを提示するとともに,全米の全出産の10%を助産婦が扱っている状況などを述べた。さらにシンポジウム「いのち・からだ・こころ-愛の助産を社会に」では,大学・病院・助産所の3視点から演者が登壇した他,「いのちの誕生の教育」や「性暴力と助産師」など10のテーマに分かれたワークショップも企画された。