医学界新聞

 

2001年度臨床病理学研究振興基金

「研究奨励金」「小酒井望賞」授与式開催


 さる2月8日に,東京・新宿区の市ヶ谷ハウスにおいて,公益信託臨床病理学研究振興基金(運営委員長=国際臨床病理センター 河合忠氏)の2001年度「研究奨励金」および「小酒井望賞」の授与式が開催された。当基金は,臨床病理学における若手の研究者育成を目的に研究奨励金を授与するとともに,奨励金を授与された後5年間にわたって活発な研究を継続,顕著な研究成果をあげた者に「小酒井望賞」を授与している。
 本年度は,応募総数78題の中から,「黄体ホルモン(LH)β鎖遺伝子の多発性点変異が排卵に及ぼす影響に関する研究」を業績に狩野賢二氏(島根医大附属病院検査部)の他7名と,昨年に引き続き日本臨床検査医学会「日常初期診療における臨床検査の使い方」小委員会に研究奨励金が授与された。「小酒井望賞」には,1987年に「情報処理技術における正常値の見直しと診断論理の見直し」を業績に研究奨励金を授与された岡田正彦氏(新潟大)が選考された。受賞者代表挨拶に立った狩野氏は,「今後はEBMに則った個人の医療の時代となる。奨励金を有効に活用し,21世紀の医療の牽引役となるよう,社会的貢献度の高い研究に努めたい」と抱負を述べた。