医学界新聞

 

第6回日本糖尿病教育・看護学会開催迫る


 第6回日本糖尿病教育・看護学会学術集会が,川田智恵子会長(岡山大)のもと,きたる9月15-16日の両日,岡山市の岡山シンフォニーホール,他で開催される。この学会は,「糖尿病教育・看護に携わる研究者と臨床家が共同して研究し,わが国における糖尿病教育・看護の質の向上をめざす学会」として,6年前にスタートしている。また,今年から「糖尿病療養指導士」の認定制度が始まり,6月には約4500人の「糖尿病療養指導士」が誕生。さらに,日本看護協会では,本年から糖尿病看護分野における「認定看護師」のコースもスタートさせた。このような背景を受け,ますます糖尿病教育・看護に関する実践・教育・研究の質向上が求められてきている。
 今学術集会のメインテーマは「ヘルスプロモーションの方策を生かした糖尿病教育・看護をめざす」。「糖尿病」という,病気から看護を考えるというアプローチにとどまらず,「ヘルスプロモーションに則り,保持している潜在能力を十分発揮できるスキルを持てる方策を考えたい」,との川田会長の意向を受けて内容を企画した。
 シンポジウムでは,1次,2次から3次予防までを考えた,「糖尿病教育のシステム作り」について討議する。また,新しく誕生した「糖尿病療養指導士」の活用をいかに発展させるかをテーマに,市民公開形式の座談会を開催する。さらに特別講演では,研究方法論として近年注目されている「アクションリサーチ」を,教育講演も糖尿病の知識提供から具体的な方法論の紹介まで幅広く計画。また,イブニング,モーニング,ランチョンなどのセミナーを6セッション開催する。
 企画者一同,糖尿病教育・看護についての最新の知識・技術が凝縮した学術集会ではないかと自負している。臨床で糖尿病教育を,直接に担当している臨床家や研究者だけでなく,糖尿病教育に興味のある方々に,1人でも多く参加していただきたいと願っている。なお,今学術集会の参加により,糖尿病療養指導士更新のための単位を4単位取得できる。

(文責:同学術集会事務局長 安酸史子)

【学会プログラム】
◆会長講演:根拠に基づいた糖尿病教育の取り組みをめざして(川田智恵子)
◆特別講演1:アクションリサーチ:現場からの理論の創造のための研究方法-糖尿病教育・看護への活用をめざして(英・バース大 J.Whitehead)
◆特別講演2:私の糖尿病(岡山旭東病院吉岡純二)
◆シンポジウム:糖尿病教育のシステム作り-1次予防,2次予防,3次予防を考えて
◆教育講演1:糖尿病性腎症の臨床(岡山大 槇野博史)
◆教育講演2:楽しくためになる糖尿病教育の実践(神戸大 坂根直樹)
◆教育講演3:糖尿病患者に対する心理社会的アプローチ(香川医大 岡田宏基)
◆パネルディスカッション(市民公開講座):日本糖尿病療養指導士の活動をいかに発展させるか(発言者=平塚共済病院 米田昭子,日本糖尿病協会理事長 近藤正,聖マリア病院 布井清秀,都済生会中央病院糖尿病臨床研究センター 松岡健平)
◆連絡先:〒700-0023 岡山市駅前町2-1-7 JR西日本岡山支社内 第6回日本糖尿病教育・看護学会登録センター
 TEL(086)225-9281/ FAX(086)225-9305
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