医学界新聞

 

新世紀を迎えて

リハビリテーションの時代を生きる


 空想科学の象徴であった「21世紀」を迎えた。空中を走る自動車,他の惑星へと飛び立つ宇宙船,人型ロボットとの共存が始まり,癌は撲滅され,人工臓器による移植は進み,医療は不老不死の時代へ。そのような明るい未来がある一方,人口の増加から食糧難の時代に突入し,核戦争の勃発,思想統制の復活,宇宙からの侵略なども語られてきた。しかし,現実には「アトム」の存在も未だ遠く,21世紀が幕を明けた。
 看護は,医療全体がそうであるように,大きく花開いた20世紀の財産を引き継ぐかに転換期を迎えた,と言えるだろう。その新世紀の始まりにあたり,本紙では「リハビリテーションと看護」に焦点をあてた。
 「スポーツ科学」を基点としたリハビリテーション(以下,リハ)が盛んに行なわれるようになってきた。昨(2000)年のシドニー・パラリンピックは,「障害者スポーツ」を社会的にも知らしめることとなり,リハスポーツの有効性が語られる時代となった。
(写真提供:障害者スポーツ文化センター横浜ラポール,他)