医学界新聞

 

「高齢社会における医療資源の有効利用と
その医療政策に関する国際シンポジウム」開催


 東北大学医学部WHO協力センターの主催による「高齢社会における医療資源の有効利用とその医療政策に関する国際シンポジウム」が,さる11月10日に,東京・千代田区の東京海上火災保険新館において開催された。
 基調講演では,厚生省保健医療局長の篠崎英夫氏が,本年4月1日より10年間にわたり展開される「健康日本21」の概略を説明。一方,特別講演では,Richard Smith氏(「British Medical Journal」編集長)が,「医療資源の合理的配分とは,患者にとって無効なものだけでなく,時に有効と思われる治療をも拒否すること。また,それは資源が限られている以上,不可避である」と持論を展開した。
 続いて行なわれた本シンポジウムでは,濃沼信夫氏(東北大)が,「先行するモデルとなる各国のヘルスケアサービス優先度などの方法論を学び,その実践プロセスや社会的課題を検討する」とその主旨を解説。米・オレゴン州からRobert Diprete氏(オレゴン州政府ヘルスプラン局長)が,イギリスからRichard Lilford氏(国民保健サービス理事)が,さらに経済学の観点から田中滋氏(慶大・経営学)が,スウェーデンからJohan Calltorp氏(西部地域医療局長)が,各国の医療政策と資源配分について発言した。