医学界新聞

 

《短期集中連載》全7回

ボストンに見る米国の医学,看護学,
ならびに医療事情の激しい動き(5)

日野原重明(聖路加看護大学名誉学長)


医学生やレジデントのための医学の教育と研究センター
Shapiro教育研究センターに見る米国の医学教育

第2396号より続く)

12月28日(火)・第4日目午後

臨床技能上達のための訓練プログラム

 昼食後,慈善家シャピロ(C.J. Shapiro)氏の大きな寄付で1997年にできた教育研究センター(Institute for Education and Research)で,この教育研究活動内容についての説明を受けた。
 ラブキン先生は,前にも記したように30年にわたるベス・イスラエル病院の院長を辞した後,この病院とディーコネス病院,マウント・アーバン病院,その他の病院連合体Care Groupの管理職をされていたが,1998年7月にはこの職を辞して名誉職となり,新しくShapiro教育研究センター所属の特別教授として,余生を医学生やレジデントの教育に捧げられることになった。ラブキン先生がここに着任されたことを記念して,一般からの募金によって設立された「Rabkin Fellow Program」という基金が教育・研究プログラムに充てられている。
 ローゼンブラット(M. Rosenblatt)所長はハーバード大学医学部教授で,非常な長身で,一度会うと忘れられない風貌の方である。彼は医学生やレジデントの臨床技能の上達のための訓練プログラムの立案と,指導に当たっておられる。このセンターでは,フェローを終えたばかりの若手の医師マクギー(J.B. McGee)講師が中心となって,今までに数十のVirtual Patient(バーチャル患者)のケースを作っている。これは医学部の3学年の臨床教育の指導のために考案されたものである。
 コンピュータの画面を開けると,患者が現れ,学生は画面の中の人と会話し,応答がなされる。次いで画面での診察が行なわれると,その病気の診断のためのテストの表が出る。どのテストをどの順番で行なうかを指示すると,その結果が表示される。そのテストが患者の病気に悪い影響を与えるとなると,警告が現れ,学生に考え直しを強いる。そして,なされたテストの価格が計算され,それはHMO(Health Maintenance Organization)保険では許可されないとか,危険度の高いものとかのアラームが発せられる。
 次に治療法のリストが出ると,どの治療を選ぶか,例えば薬であれば,処方量も問われる。さらに,その治療によりどのような結果(outcome)が出たかが示され,今までの対応の評価点が示される。すべてが済むとその疾患の病態生理や剖検所見などが示され,参考とすべき文献が紹介される。
 このような「バーチャル患者」で教育されると,心を持たない架空のモデルを扱うことで,人間としての患者に対応する場での訓練に欠くとの批判もある。しかし,実際の患者を診る時は,時間の都合や患者の反応からゆっくり診察することが許されないことがあり,また患者を入院させても,この病院では在院日数は平均4-5日に過ぎないことになるので,HMOに規制されて患者をゆっくり扱えない現状もあり,考える訓練にはこのバーチャル患者を用いてするほうが有利とも考えられる。そういうところから,このプログラムが開発されたのであろう。

OSCE方式の試験

 Shapiro教育研究センターでは,このような教材の他に,ボランティアに模擬患者(もとはsimulated patientと呼ばれたが,今はstandardized patientと呼ばれる)を養成して,このモデルを患者として学生に対応させるプログラムもある。医学生がどの程度にうまく問診をし,正確に診察して身体所見を捉え,適切なテストを選ぶか,またどのような治療を指示し,それを患者や家族にどううまく説明して納得させるか,ということが評価される。またこの施設を使って,1975年に英国のスコットランド・ダンディー大学のハーディン(R. Harden)教授が創始したOSCE(Objective Structured Clinical Examination:客観的臨床能力試験)の方式による医学生の臨床能力テストが行なわれている。
 このOSCE(オスキー)というテストについては,この「医学界新聞」の「医学生・研修医版」のシリーズ企画として連載中なのでご存知の方もおられるだろうが,まず施設の中にいくつかのボックスを設ける。そして,その関所に試験官が手分けして座り,医学生がそこに来るとまず患者の問診の仕方を,次の関所では診察の仕方を試験官がモデルやシミュレータ(例えば心音)を用いたり,X線写真やエコー図,心電図を見せて医学生をテストするのである。このOSCE方式の臨床能力テスト法は,10年ほど前から日本に導入され始めたが,まだ全国に普及しているとは言えない。
 また,この教育センターの中には医学生やレジデントの自己学習のための広い部屋があり,何台ものパソコンが置かれている。その他,FAX機,Audio-visual機器,小キッチン,小グループの学習用カンファレンス室などがあって,マルティメディアによるプログラムで学習が行なわれている。また,この部屋には多数のロッカーが設置され,広いラウンジにはゆったりしたソファーやテレビが置かれ,学生が学習の間にリラックスできるように配慮されている。
 この研究所には,ローゼンブラッド所長や内科教授兼特別名誉研究者としてのラブキン先生の他に,5人の管理事務職員と,医学教育に専念する医師や教育の専門家など12人が所属している。学生たちの外来診察の教育や,各科の学生のクラークシップの指導にこれだけのスタッフと設備を持つ大学は米国でも稀だと思う。

患者のための学習センター

 午後1時には,このセンターの隣にある外来棟の1階のCenter for Clinical Education(CCE=学習センター)を訪れ,責任者の1人のグラジャー(Anne Gladger)女史に案内してもらった。
 この学習センターは1996年に開所されたが,1年間にBID(ベス・イスラエル・ディコーネス)メディカルセンターを訪れる患者や家族のうち,数千人もの人がここを利用しているという。ここで提供しているサービスは次のごとくである。
(1)患者や家族のために,健康上の問題を解くための参考書が揃えられている
(2)患者や家族の持つ健康上の問題をどう受け止め,対応すればよいかを1対1,あるいはグループに対して教える
(3)健康の自己管理や療養,あるいは介護のための用具が揃えられており,その使い方,購入方法が教えられる
(4)注射の仕方,浣腸の仕方,血圧の測定の仕方などが指導される
(5)テレビや各種のビデオやカセットが揃えられ,またパソコンを用いてWeb siteをサーチすることもできる
 米国には心不全の患者が多いが,どういう生活をし,どのような食事を摂り,どの程度に運動をし,どのように服薬すれば悪化して入院を繰り返すことが少なくなるかについて,患者や家族を具体的に指導するプログラムが「Heat Health」という名で提供されている。また,米国人にはよくある下肢の深部の静脈血栓症(DVT)や肺栓塞(PE)を自宅で治療する方法が教育される。つまり,この学習センターでは,これらの疾病に罹っても自宅で療養できる方法が指導されるのである(ちなみに日本では両者とも,特に肺栓塞<肺エンポリー>は危険な重病として入院が強要される)。
 この在宅療法のマニュアルには表1の説明の他,有線ラジオで患者からの健康上の疑問に答える“Health Talk”と言われる番組もある。これには病気の相談の他,食事の指導,目のケア,皮膚のケアや美容形成のプログラムもあるという。
 聖路加国際病院には,2000年1月からこのセンターに似た「さわやか学習センター」を外来棟の2階に開設した。多数の参考図書と,パソコン,ビデオ,テープやカセット,FAXやコピー機を設置し,ナースまたは有資格のボランティアが,血圧の自己測定法や在宅介護法を患者や家族に教えている。外来診療を持つ患者や入院患,見舞い客などが利用している。

表1:在宅療法マニュアル
(1)DVT,PEとは何か
(2)これまではこのいずれの患者も,1週間あまり病院に入院して抗凝固薬療法が行なわれたが,現在米国では,自宅での注射,内服,短期間の安静でこれらの疾患は十分に治療される
(3)用いる薬剤:Enoxaparim(薬名=Levonox)を1日2回皮下注射する。これを5-7日間続ける(学習センターで注射の仕方を教える)
(4)Warfarin(薬名:クマディレ)はこの注射と同時に服用し,1日1回服用し,3-6日続ける。1-2週間に1回,血液の凝固時間測定が必要(医師の指示)
(5)抗凝固薬による副作用の説明(出血しているかどうかの所見の取り方の説明がある)
(6)もし胸痛,呼吸困難,虚脱感,心拍頻数が起こった時には救急センターに連絡する
(7)下肢痛,下肢の浮腫,発熱があればかかりつけ医師に連絡する
(8)抗凝固薬服用中に飲んではならない他の薬名が列記されている


ハーバード大学における医学生のための
「予防医学,栄養学,外来でのプライマリ・ケア」(その(1))

12月29日(水)・第5日目

阪神・淡路大震災の際に救援に来られたモリカ教授に会う

 午前9時ラブキン先生の車で昨日のShapiro教育研究センターに9時に着き,この研究所の一室でモリカ(Richard Mollica)教授に会った。彼はハーバード大学公衆衛生大学院の教授をしているが,5年前の阪神・淡路大震災の直後に救援に来られた方である。地震によりストレスを受けた罹災者は,Post Trauma Stress Disorder(PTSD)と呼ばれるストレスによる精神障害を受けることがあるが,阪神での罹災者の救援と調査のために来日されたのである。
 当時,私はその一行のスポンサーであった「日本財団」のPTSD対策委員会の委員の1人であったので,彼とは旧知であった。彼はカンボジアの内乱による罹災者の対策を多年援助した経験があり,現地の医師を教育して,同国の医師がPTSDの患者を指導できるように教育的援助をしてこられた。また彼は,2000年の初めから早稲田大学の人間科学部の客員教授として来日することを大変に喜んでおられ,来日中の仕事について私にも相談したいということで,1時間ばかり話し合った。
 聖路加国際病院は,阪神大震災と同じ年にサリンの罹災者640人を入院させて治療したが,その後5年間にわたってPTSDの患者のフォローアップをした。米国やカンボジアや日本の国民の性格や生活環境の違いから,PTSDの反応にも人種や国民による差があるだろうと私は話した。

フレッチャー教授との再会

 米国では,ある人の面会を約束すると,それが何時に終わるかを予め確かめ,次の予約の場所に行く車を手配してくれるか,もしくは面会した当人か秘書が行き先まで送ってくださることが多い。これは旅行者にとってはまったくありがたいことである。道に迷って予約の時間に遅れたりしないですむのは大変に助かる。
 私も日本では親しい来客を迎える時には,私の車のドライバーに指示して訪問者に次の予定の都合のよいところまで送るように配慮している。自分が配慮を受けた時は,非常に安心する気持ちを体験したからである。「旅人を懇(ねんご)ろにせよ」という聖句の実行である。
 次の約束は,ハーバード大学医学部でイヌイ(Thomas Inui)主任教授の下で「外来医療と予防医学」を担当しているフレッチャー教授夫妻(Robert Fletcher & Suzanne Fletcher)をその研究室に訪れることであった。モリカ教授は自分の車でブルックリン街にある「外来医療と予防医学講座」の研究室のある建物に私を送ってくださった。
 イヌイ教授には残念ながら出張中で会えなかったが,彼はハーバード大学での医学生へのプライマリ・ケアと予防医学についての教育方法を刷新するために,1993年にトステソン(Tosteson)前医学部長の強力なスカウトによって,名門ワシントン州立大学医学部からハーバード大学へ移られた方である。米国では医学校間で有力な教授のスカウトには熾烈なものがある。

フレッチャー夫妻による臨床疫学の教育と普及

 フレッチャー夫妻はともにハーバード大学医学部卒で,学生結婚のようである。夫妻はともにGeneral Medicineと臨床疫学を専攻した内科医であり,2人揃ってGeneral medicineの学会の有力なメンバーで,夫人はかつてこの学会長も務められた。
 この夫妻と同僚のワグナー(Edward Wagner)教授との共著による「Clinical Epidemiology-The essential」は,まだこの方面の専門書が出回っていない1982年にWilliams & Wilkins社から出版され,久道茂教授(東北大)らの翻訳で,『臨床のための疫学』という題名で1986年に医学書院から発行された。
 さらにこの本は1996年に原著第3版が発売され,福井次矢教授(京大)他3名による『臨床疫学-EBM実践のための必須知識』(「メディカル・サイエンス・インターナショナル」刊)という題名の訳本として1999年2月に出版されている。
 フレッチャー夫妻が北カロライナ大学医学部の内科・臨床疫学の準教授をしておられた当時,私は臨床疫学のテキストを出版されたと知るや否や,両教授に手紙を書き,1990年に(財)ライフ・プランニング・センター主催の東京での「臨床疫学のワークショップ」の講師に来てほしいと頼んだ。それ以来,夫妻とは親しくしている。
 その後,お2人は揃ってフィラデルフィア市のアメリカ内科学会誌「Annals of Internal Medicine」の主幹となられ,その頃にも私はフィラデルフィア市の学会本部を訪ねたことがある。
 また,私のオスラー(Osler)に関する論文「Sir William Osler's Philosophy on Death」をAnnals of Internal Medicineに投稿した時(Vol. 118, No. 8, 8, 15 April 1993)は,大変お世話になった。


R. フレッチャー氏(1997年3月,(財)聖ルカ・ライフサイエンス研究所主催「卒後研修に臨床疫学を導入するための教育的技法に関するワークショップ」にて)
 
患者役と試験官の1人2役を務めるS. フレッチャー氏(医学界新聞第2396号:田中まゆみ著「これがハーバードのOSCEだ」より転載)

臨床疫学の国際ネットワークINCLENのこと

 フィラデルフィア市には,臨床疫学を世界の医学部に拡げるために設置されたINCLEN(International of Clinical Epidemiology Network)という機関のオフィスがある。
 フレッチャー教授は,ジョンズ・ホプキンズ大学公衆衛生院のローレンス(Robert Lawrence)教授とともに,そのネットワークに日本も連なることを長年願ってこられた。そして,たまたま福井次矢教授が佐賀医大から京都大学医学部の総合診療科に教授として転任されたことから,私と2人で臨床疫学普及のための国内でのネットワーク作りを根回し始めたのである。一方,私は1996年に(財)聖ルカ・ライフサイエンス研究所という臨床疫学の研究,教育,普及をめざす法人を発足させることができたので,この財団の応援の下に京都大学にINCLENに属する臨床疫学のセンターが設置できた。そしてこの財団は,東アジアでのINCLEN事業にも毎年寄付をし,この運動をバックアップしてきたのである。
 また,フレッチャー夫人はオスラー博士の生涯に興味を持っておられ,彼女がカナダの王立医学会でオスラーについての講演を依頼された時,彼女に頼まれて彼に関する資料を送るなどのことがあったりして,彼女と私とは一層親しくなった。1998年の夏には東京での臨床疫学のワークショップを開くためにフレッチャー夫人を講師として日本に再び招いた。

「予防医学,栄養学,外来でのプライマリ・ケア」のカリキュラム

 前回私がボストンのお2人のオフィスを訪問したのは一昨年の冬であったが,今回も同じ時期にここを訪れて,ハーバード大学での医学生のための「予防医学,栄養学,外来でのプライマリ・ケア」についてのカリキュラムの詳細をここで再び学ぶことができた(表2参照)。
 なお,学生のカリキュラムについては,Course Catalogと題して,A4判210頁の冊子と,学生心得を詳しく書いたA4判140頁の冊子(Student Hand Book)が毎年出版されており,これを見ると,基礎医学と臨床医学が1学年から同時進行するプログラムである。
 これらには若干の講義はあるが,トステソン医学部長の指導によって,カナダの医学校のマクマスター方式を改変した「New Pathway」による自己学習法が10年以上前から全学生に実施されている。
 その前の数年間は,半数は新方式,半数は旧カリキュラムで学生を教育して比較したところ,前者のほうがよかったので,全学生にNew Pathwayを採用したとのことである。その具体的様式は,小集団制によるグループ学習の世話役に「テューター」を選び,「問題解決技法(Problem-Oriented System)による自己学習(Tutorial method)」のフォームをとっている。
 医学部の学生への「予防医学と栄養学(Preventive Medicine & Nutrition)」の講義は,イヌイ部長,フレッチャー教授(夫人)の他,総数9名が講師となって講義がなされ,その自己学習には,1995年度の報告では81名の登録医学生に対して15名のテューターが割り当てられている。いかに緻密に配慮されたコースかがわかる。
 また,日本の医学校のように解剖や生理,病理学などにはあまり時間をとらず,解剖や病理の概論以外は,外来や入院患者の症例を中心にしての学習である。例えば,心筋梗塞患者の病歴を取った後に心電図,冠状動脈血管撮影のような画像から解剖や病理を教える。骨折の例では骨の解剖や生理をテュートリアルの自己学習で学ぶといった方法を採用している。

医師-患者関係の医学生への教育

 各学生の学習プログラムの特色の1つは,1学年に入学するとすぐに「医師-患者関係(Doctor-Patient Relationship)のあり方」のコースが始まることであり,もう少し詳しく述べると次のようになる。
 (1)Doctor-Patient Relationship I- テュートリアルとClinical Sessions(34sessions:2時間/W), Core Courses: Social Medicine(2時間/W,秋学期,文献の批判的読み方(2時間半/W,春学期)
 (2)Doctor-Patient Relationship II- Introduction to Clinical Medicine〔診察術〕(4時間/W,9-2月,1日W2-3月,2日/W4-5月)
 「医師-患者関係」については,実際に患者や家族をインタビューさせて,その所見を取らせたり,診察術を教えてから,また病歴の取り方,診察のマナー,患者への説明,情報の提供の仕方を実例で学ばせ,または模擬患者を用いて学習させる。そして,このカリキュラムは2学年にわたって行なわれ,患者とその家族との接し方,情報の取り交わしの仕方などを時間をかけて学ばせるのである。こういう点においても,日米間の医学教育の間には大きな違いがあると言えよう。
 なお,必須ではなく選択ではあるが,患者と医師関係の中のコースの1つとして「医の倫理」や「Spiritual care(霊的ケア)」についてのコースもある。Spiritualと言うと,霊とか魂とかに訳されるが,ここでは「いのちの意味」とか,「いのちの価値」とかに関する内容のものが議論されているのである。また「医学や宗教」についてのコースでは,ハーバード大学の神学関係の教授を招いて指導を受けることができる。以上はホスピス・ケアに関わる内容として重要視されているようである。
 また,医学生のための予防医学のカリキュラムの中には,「家庭内暴力(Domestic Violence)の予防」についての項目が入っている。私は日本の医学教育の中に,このような行動異常への対応のための学習のないことを知らされ,予防医学の中に人間の行動異常への対応の術を若き医学生の時代に教えられることの意義を改めて痛感させられた。
 なお,フレッチャー教授が関与する「プライマリ・ケア, Internal medicine」の原理と実践のコースを行なうためにはA4判の860頁2巻のワークショップ用のテキストが準備され,その他に作業のためのA4判474頁の資料のテキストが用意されている。このカリキュラムについては,次号で詳しく報告することにしよう

表2:各学年のカリキュラム
【第1学年】
(1)The Human Body
(2)Chemistry & Biology of the Cell
(3)Human Physiology
(4)Principle of Pharmacology
(5)Gentics, Embryology & Reproduction
(6)Immunology, Microbiology, & Infectious Disease
(7)Clinical Epidemiology
(8)Doctor-Patient Relationship I
【第2学年】
(1)Human Nervous System & Behavior
(2)Pathology
(3)Human System
(4)Psychopathology
(5)Preventive Medicine & Nutrition
(6)Doctor-Patient Relationship II:Introduction to Clinical Medicine
【第3学年】
(1)Medicine I〔3 months〕
(2)Women's' and Children's Health
〔3 months〕
(3)Surgery〔3 months〕
(4)Doctor-Patient Relationship III:Commons〔Jan.-Year III~Sept-Year IV〕
(5)Primary Care Clerkship〔1 month〕
(6)Neurology〔1 month〕
(7)Psychiatry〔1 month〕
(8)Radiology〔1 month〕
(9)Medicine II〔1 month〕
(10)Advanced Biomedical Science Program〔1 month〕
■選択必須
(11)臨床選択
(12)指定なし〔臨床または基礎:20単位,5か月にわたる〕第1学年の(1)Human Body(Anatomy,Physiology,Radiology)〔8 weeks〕,(2)Chemistry & Biology of the Cell(Biochemistry,Cell Biology)〔6 weeks〕
(13)Integrated Human Physiology (Integration of human organ systems)〔6 weeks〕
(14)Pharmacology〔4 weeks〕
(15)Genetics & Embryology, Reproduction(Molecular Genetics, Morphogenesis, Early development, Reproduction)〔6weeks〕
(16)Immunology, Microbiology & Infections Diseases(Immunology, Microbiology, Infecious diseases)
〔7+1/2weeks〕

ボストンに見る米国の医学,看護学,
ならびに医療事情の激しい動き

〔第1回〕ボストン再訪(第2392号掲載)
〔第2回〕ベス・イスラエル・ディーコネス・メディカルセンターについて/ハーバード大学,MGH(マサチューセッツ総合病院)にて(第2394号掲載)
〔第3回〕MGH(マサチューセッツ総合病院)にて(続)(第2395号掲載)
〔第4回〕MGH Institute of Health Profession訪問/問われる米国の病院の看護(第2396号掲載)
〔第5回〕Shapiro教育研究センターに見る米国の医学教育/ハーバード大学における医学生のための「予防医学,栄養学,外来でのプライマリ・ケア」(その(1))(本号)
〔第6回〕ハーバード大学における医学生のための「予防医学,栄養学,外来でのプライマリ・ケア」(その(2))/Shapiro外来棟クリニックにて/ボストン滞在最後の1日(第2399号)
〔第7回〕ミレニアムをまたいだ帰国の機上で考えたこと(第2400号)