医学界新聞

 

一般病院だからこそ貢献できることがある

菊川 誠(宮崎生協病院内科・MITシナリオ作成者)


 今回,MITにシナリオ作成面で協力させていただきました。
 私たちの病院は,民医連に加盟し患者さんとの共同の営みとして最前線の医療を展開しています。その中で取り扱われる疾患は多岐にわたりますが,今回は教育的な配慮からコモン・ディジーズを中心にしたシナリオを作成しました。

患者さんから学ぶことの大切さ

 また,患者さんはそれぞれの社会背景を持っており,それが疾患と密接に関わっている場合が少なくありません。今回のMITが単なる疾患当てゲームにならないよう,患者さんの背景を十分に引き出してもらうべく留意しました。
 MIT当日には,地域住民の方々にも参加していただき,患者さんの立場からのコメントもいただきました。
 それらの熱心なアドバイスに対して真剣に耳を傾け,目を輝かせてうなずく学生の姿を目にして,シナリオ作成者という形で参加させていただいた喜びと,生協病院をともに創ってきた地域住民の方々の存在の大きさ,ありがたさをあらためて実感するとともに,一般病院だからこそ,学生の学習に大いに役立つことがあるのだと確信しました。