医学界新聞

 

第17回日本集団精神療法学会 開催

-武井麻子氏,看護職初の会長を務める


 さる3月17-18日,東京・府中市の安田生命アカデミアにおいて,第17回日本集団精神療法学会が,「グループで語ることの意味」をテーマに開催された(本紙第2384号に既報第2377号に関連記事掲載)。
 今学会の会長には,初めて看護職から武井麻子氏(日赤看護大教授)が選ばれ,野口裕二氏(東京学芸大)による特別講演「ナラティヴ・コミュニティとしてのグループ」や,シンポジウム「グループで語ることの意味」(司会=川越同仁会病院 鈴木純一氏,武井会長)の他,体験型ワークショップなどが行なわれた。
 武井氏は会長講演において今学会の趣旨を「語りが織りなすあや」と表現し,語ることのインパクトを強調。「“考える”と“語る”は違う。声に出すことで自分の感情が変化することもある」と報告した。さらに治療共同体の大切さを指摘した上で,氏の経験をもとに「グループ」での「語り」の役割を発表。今学会のテーマを方向づけ,他のプログラムや討論へつなげる内容となった。