医学界新聞

 

金原一郎記念医学医療振興財団

第26回認定証(第14回基礎医学医療研究助成)贈呈式が開かれる


 (財)金原一郎記念医学医療振興財団(理事長=理化研脳科学総合研究センター所長 伊藤正男氏)は,基礎医学の振興を目的として4つの助成事業((1)基礎医学医療研究助成,(2)研究交流助成,(3)留学生受け入れ助成,(4)研究出版助成)を行なっているが,このほど「第14回基礎医学医療研究助成」の交付対象者が決定。さる9月30日,東京・文京区の医学書院本社においてその贈呈式が開かれた。
 贈呈式では金原優同財団常任理事(医学書院社長)が,「1986年に医学書院の創業者金原一郎の遺志を継いで当財団を設立し,微力ではあるが,若い基礎医学研究者への助成を目的としてこの賞を運営させていただいている」と同財団の設立の経緯と同賞の性格を説明した後,「今回受賞されたことにプライドを持ち,なお一層今後の研究に精進してほしい」と祝辞を述べた。
 認定証贈呈の後に,選考委員長の野々村禎昭氏(東大名誉教授・帝京大教授)が「応募者全体のレベルアップが顕著であり,毎回のことではあるが,選考は困難をきわめた。また,臨床系教室からの応募が増えたことが今回の1大特徴」と選考経過と内容を説明し,「受賞者は大いに自信を深めていただいて結構であり,その成果を当財団が発行する雑誌『生体の科学』に結実されることを歓迎する」と激励の言葉を贈った。
 続いて,交付対象者を代表して挨拶に立った長田元伸氏(東京医歯大・疾患遺伝子実験センター)は,「選考の労をとっていただいた野々村選考委員長をはじめ選考委員の方々,ならびに多大なご尽力をいただいた財団関係者の方々に深謝したい。われわれのように,研究実績に乏しい若年の基礎医学研究者にとって,今回の受賞は大きな励みであり,大変ありがたく思う。今後の研究を進める上での貴重な糧としたい」と謝意を表した。
 なお,今回は応募総数282名の中から助成対象として36名(総額1500万円)が選出され,これまで前記4種の助成において総計911件,4億769万円が贈呈されたことになる。
 (今回の助成対象者ならびに研究内容掲載