医学界新聞

 

医学生のための小児科クリニック体験実習

-全国56の開業小児科医が学習の場を提供


医学生なら誰でも参加可能

 日本外来小児科学研究会(播磨良一会長)は本年度より「全国医学生のための小児科クリニック見学実習」を始めた。「小児科開業医の診療現場で,外来ならではの患者さんと医師の触れ合い,日常病の対応,成育や生活の支援,などを体験することを通して,小児プライマリケアの魅力や楽しみを知ってもらいたい」との目的から,同研究会に所属する北海道から鹿児島までの全国28県,56人の小児科医の医療機関が医学生の実習を受け入れる。
 実習を希望する学生は,直接,希望地の病院や診療所に連絡し,医師と日程等を決める。研修日数は自由,指導料や実習料は無料だが,終了後に体験報告書を同研究会に提出することが条件になる。基本的に医学生であれば誰でも参加できる。
 すでに今夏から体験実習は始まっており,約40人の学生たちが実習に参加した。実習を終えた学生たちからは,「大学にはないプライマリケアの現場を体験できた」,「子どもと身近に接しているうちに,かかりつけ医の機能がよくわかった」,「子どもへの接し方を学んだ」,「受け入れるクリニックの数をもっと増やしてほしい」などの声が寄せられているという。

小児医療の技術と魅力知ってもらいたい

 学生を受け入れる開業医の1人である武谷茂氏(たけや小児科医院)は「高い技術を求められる小児医療の実際や,子どもの肌触り,その笑顔に触れ,小児医療の魅力を知ってほしい」と話し,学生たちの積極的な参加を期待している。
 体験実習に参加を希望する学生は,各大学教務課にある案内書を読むか,もしくは以下の連絡先に問合せること。
<連絡先>
たけや小児科医院 武谷茂
電話0942-33-2551/FAX 0942-38-7187